自宅ゲーム会341 ドレイクの野望 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和3年3月27日

 

 さて、ちい宅での用事も終わり会場を自宅へ移し引き続き2人でゲームを行いますが、自宅ではこの1タイトルのみです。

 

☆ドレイクの野望

○概要

作者:たちばなゆう

対象年齢:- -

対象人数:2-4人

標準時間:- -

 

 販売がゲムマのみ(らしい)でありながらウォーゲーム界隈で高い評価を受けているTDFさんによるタイトルのひとつで、本作はTVアニメ「聖戦士ダンバイン」におけるバイストンウェルでの勢力争いをテーマにした戦略級ウォーゲームです。

 

①ターン毎に条件を満たした国は敵対国に対して宣戦布告し戦争に突入することができます。

②各国が支配している拠点に応じた国力分の資金を受け取ります。

③資金を投資し技術レベルを向上させることができ、ダイス判定により必要となる資金が上下します。この時、3倍の資金を投資することで技術レベルを一度に2上げることも可能です。

④資金を投資しユニットの「生産(マップに出す)」「増産(生産可能数を上げる)」「換装(生産前のユニットを上位ユニットに変更する)」を資金が続く限り任意の回数行います。後のフェイズに使用する行動チットもこの時生産します。

⑤条件を満たしたキャラクターの登場や成長を行います。

⑥生産した行動チットをまとめて1つ引き、その勢力が行動します。行動では「移動&戦闘」「建築」「修理」を自軍の各ユニットが行います。

⑦「移動」は艦船が行え、オーラバトラーは艦船に搭載されないと移動できません。「建築」はコストを払い艦船がそのエリアに要塞を建設します。「修理」はコストを払いユニットを損傷から回復させます。

⑧戦闘はオーラバトラー同士の戦闘から始まり、艦船による迎撃、オーラバトラーによる艦船の爆撃、艦船同士の砲撃戦の順番で処理し、それぞれ該当のユニットが攻撃を行えます。ダイスによって損害を判定し、損害は攻撃側が割り振ることができます。

⑨全てのチットを使用して行動を終えるとターンは終了です。

⑩ドレイクが除去された場合、その時点でシーラ陣営が勝利となり、そうでなければゲーム終了時の両陣営の国力で勝敗が判定されます。

 

○プレイ経過

 管理人がドレイク陣営、ちいがシーラ陣営を担当します。それぞれ、ドレイク軍、クの国が同盟、ラウの国とナの国が同盟となります。その他ラウの国とナの国に協力する特殊部隊的な立ち位置で本編の主人公であるショウたちが所属するゼラーナ隊があります。ミの国とアの国は一応シーラ陣営ですが、基本的にドレイク軍によって滅亡します。

 中央がメインマップで、お互いの手前にあるのが各国やゼラーナ隊の管理シート、中央右が全体のターンや国力などを管理するシートとなります。

 

 最初のターン。この時点ではドレイク軍以外まともにオーラバトラーの運用ができておらず、軍備に入っているのもミの国ラウの国のみ。クの国やナの国は静観状態で全く行動を行いません。

 ドレイク軍は先にミの国に攻め込むことも出来ますが、今回はアの国に宣戦布告し全戦力を率いてアの国の王城に攻め込みます。最新鋭のオーラバトラーを多数率いパイロットである聖戦士も含まれるドレイク軍に対して、アの国は旧式が中心で鎧袖一触。アの国が滅亡します。

 

 続いてミの国に攻め込みますが、アの国と同様旧式のオーラバトラー相手に圧勝。続いてラウの国に攻め込むために戦力を再編していると、ラウの国に逃亡するためにゼラーナ隊が通りかかったので捕捉。主人公を含む部隊でしたがさすがに圧倒的な戦力差があり、あっさりと殲滅します。

 ちなみに、この頃からクの国及びナの国が軍備を開始しています。

 

 オーラバトルシップの建造と戦力の再編が済んだドレイク軍はいよいよラウの国に攻め込みます。作戦としてはシンプルに充実した戦力で正面から主力を叩き潰し一気に首都まで攻め込む計画で進撃を開始します。

 

 そして巻き起こる一大決戦。ドレイク軍は旗艦ウィルウィプスを中心に最新機ライネック3機、レプラカーン8機を中心とした精鋭部隊。ラウの国は旧式のボゾンが中心ですが数だけはしっかりとそろえ、さらに成長したショウが駆るダンバインなどのゼラーナ隊も同行しています。

 質でいうと大きく上回るドレイク軍でしたが、ラウの国の要塞砲や艦船の対空砲火が冴え渡り次々と撃墜されていきます。さらに、艦隊決戦は片方が臨まなければダイス判定で実行されるかが決まり、艦隊戦力においても大きく勝っているドレイク軍としてはそれを狙いたかったのですが、見事に失敗の連続。

 

 結局、大きな損害を出しながら敵のオーラバトラーを壊滅させるところまではいきましたが、艦隊はほとんど沈めることができないままラウの国軍が首都に撤退。首都に攻め込むほどの戦力が残らなかったドレイク軍も旧ミの国首都のキロン城まで撤退し戦力の再編に勤めます。

 そうこうするうちに動き出したのがシーラ王女率いるナの国の部隊で、アの国の首都ドレイク城を目指して進撃を始めます。ドレイクの本隊は対ラウ戦線に貼り付けて動かせないため、精鋭をスプリガンに詰め込みショット隊として向かわせるとともに、バトルシップゲアガリングの建造と一応の軍隊の配備がすんだクの国の部隊をさらにを迎撃に向かわせます。

 

 まずはショット隊が仕掛けてみます。敵の主力はボゾンの上位機ボチューンが中心で、ダンバインの上位であるビルバインとさらに成長したショウ&マーベル、ナの国の旗艦グランガランと先のラウに比べると数こそ少ないものの質においてはかなり強力になっています。ライネック5機に聖戦士4人とこちらも強力なメンバーではありましたがさすがに勝てず、ショット隊は半壊して撤退。

 

 ショット隊、クの国の主力がドレイク城に先に入場したため、ナの国は目標をラースワウに変更。ただ、ラースワウはクの国とのちょうど中間に位置しており、チットの引きが良くラースワウ陥落前に本国からの増援を含めクの国の全力で攻め込むことに成功。

 また、北部では戦力の再編を終えたラウの国が侵入してきており、これをドレイク軍が迎え撃ちます。

 

 まずは北部ですが、ラウの国側は大量のボゾンとボチューンという圧倒的な数を誇ります。これに対して、ショット隊を南に向かわせたためやや数不足ながら、ドレイク軍最強クラスのカラバ、ズワウス、ブブリィを揃えた布陣で対抗します。結果としては、やや形勢不利でドレイク軍が引くかたちにはなりましたが、ほぼ痛みわけ。

 

 続いて南部。戦力的にはほぼ五分五分といったところでしたが、ここに戦力を再編したショット隊も加わったことでクの国側が押し切り壊滅させます。この一戦でクの国はトッド、ダー、ニェットを失いますが、ナの国側も王女シーラ、マーベルが命を落とします。

 

 最終ターンも近づいていますが再び編成のすんだラウの国とナの国が攻め込んできます。ただ、こちらの再編が間に合わず、ドレイク城、キロン城のとなりにあるレッドバー砦が陥落します。

 国力への影響の大きいドレイク城へは再編を終えたクの国軍を向かわせ、復讐に燃えるショウをなんとか追い払い艦隊を全て壊滅させることに成功。しかしながら、艦船に戻れなくなった大量のオーラバトラーがそのまま居座りその除去に手間取るうちに、少数の艦隊とともに再度攻め込んできたショウに敗北。クの国軍はラースワウまで軍を下げます。

 

 最終ターン。キロン城に攻め込んできたラウの国軍に対して、ようやく編成を終えたドレイク軍は最高の戦力で迎え撃ち大きな損害を与えます。

 

 そのまま壊滅を狙っても良かったのですが、このタイミングではなんのメリットもなかったので放置。ラウの国のチットが全て出てから、ドレイク軍の主力をナブロ要塞に進出させ、そのまま占領して最後に国力を加えて終了となります。

 

 終了時の各国の国力です。勢力毎の国力の合計ではナの国が多いのですが、勝利判定では引き分けという結果になりました。

 

○評価

 アニメ「聖戦士ダンバイン」の舞台であるバイストンウェルにおける各国の争いをテーマにしたタイトルです。

 見た目はA3のマップでミニゲーム風に見えますが、規模としては戦略級となりフルターンプレイすると見た目の印象以上に時間はかかります。といっても基本的なルールは比較的見やすいものとなっていますし、多数登場するオーラバトラーは艦船に搭載しないと移動できず、マップ上での建設なども艦船単位となるため、取り回しはかなりしやすくなっています。その上で、新兵器の開発を進めていくことで原作でも活躍した機体が次々と登場してくるところや、主人公を始めとした様々なキャラクターたちがロボットを駆り活躍するとともにゲームの進行に合わせて成長していくところなど、ダンバインらしい世界観を感じられるように上手くウォーゲーム化しているところはすごいところだと思います。

 また、いくら成長したショウが操るビルバインが強力といっても数の前には撃墜されてしまうということもあって、少数精鋭のキャラクターが東西に暴れまわるのではなく、あくまで戦略級として軍全体の運用をどのようにしていくかというのを考えていく必要があります。毎ターン獲得する資金を生産や開発もしくは行動であるチットに割り振ることを通じてどういう方向で戦力を整備していくかというのも悩ましいですね。

 大きく気になったところはなく、ダンバインの世界をウォーゲームに落とし込んだとても面白いゲームになっていると思います。ただ、製作をされているTDFさんが通販を行っておらず入手の機会が東京で行われるゲムマに限られるというのは気になるというか残念だなあというところはあるかな。

 

 

 本日はここで終了となりました。

 

 

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