自宅ゲーム会336 後半 アウステルリッツの戦い 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和3年3月13日

 

 引き続きちいと2人でのゲーム会ですが、最後にウォーゲームを2タイトル。

 

☆アウステルリッツの戦い(BANAZAIマガジンEXVol.8)

○概要

作者:MarcoCampari

対象年齢:- -

対象人数:1-2人

標準時間:20分程度

 

 ナポレオン戦争において最も有名な戦いのひとつで、フランス軍がオーストリア・ロシア連合軍を相手完勝したアウステルリッツの戦いをテーマにしたウォーゲームです。

 

①手番になると3つのエリアのうちひとつを選び活性化します。

②手札に作戦カードがあれば1枚まで使用することができます。

③各エリアの命令を変更することが出来ます。

④最初に選択したエリアで戦闘を行います。この時戦闘カードを1枚使用することが出来、ダイスで戦闘結果を判定します。

⑤手番の最後に手札を補充して手番を交代します。

⑥エリアから自軍が全て除去される、戦闘結果による損害を消化しきれない、一定数のユニットが除去される毎に、のいずれかを満たすことで壊走チェックを行います。判定に失敗するとその時点で敗北となります。

⑥これらを交互に繰り返し、敵の指揮レベルを0にするか壊走チェックに失敗することで勝利となります。

 

○プレイ経過

 管理人がフランス、ちいがオーストリア・ロシア連合軍でゲーム開始時の様子です。

 

 連合軍の右翼に対する攻撃を捌きながら、左翼と中央で攻勢に出て順調に戦力を削っていきます。

 

 中盤にフランス軍右翼に立て続けに損害が出たことでかなり危うい状況となりましたが、逆に左翼は正面の敵の殲滅に成功し、このことによる指揮チェックで連合軍が失敗。全軍が崩壊しフランスの勝利となりました。

 

 続けて2回戦。

 

 今回はフランス軍が中央を、連合軍はフランス軍の左翼に攻撃を集中していますが、フランス軍の出目が非常に良く、中央の連合軍は瞬く間に戦力を減らしていきます。

 

 そのまま連合軍の中央を完全に殲滅することに成功。ただ、この間連合軍の攻撃を凌いでいたフランス軍左翼がほぼ同じタイミングで壊滅となります。とはいえ、中央の村を占領したフランス軍の士気は高く崩壊は免れ、逆に中央の戦力による攻撃で左翼の連合軍が壊滅となります。

 

 これらにより連合軍の士気は下がりきり、2戦目もフランス軍の勝利となりました。

 

○評価

 アウステルリッツの戦いをテーマにしたウォーゲームですが、ウォーゲームにおいて重要な要素のひとつといえる「機動」の部分はばっさりカットしています。このためゲームを通じてユニットの配置がほぼ動かず、活性化した戦線で正面と殴りあうというシステムのため、決着まで僅かに20分程度と非常に軽いシステムが特徴となっています。とはいえ、それじゃあダイス運次第なの?と思うかもしれませんが、3つの戦線に出す命令とカードの投入を組み合わせることによる主戦線をどこにするかという駆け引きが考えどころとなっており、手軽ながら思った以上にウォーゲームをプレイしている感を楽しめましたね。

 

 

☆アラスの戦い

○概要

作者:MichaelRinella

対象年齢:12歳以上

対象人数:1-2人

標準時間:120分程度

 

 第2次世界大戦、ドイツ軍によるフランス電撃戦の最中に起きたアラス近郊での連合軍の反撃をテーマに、同作者が多用するエリアインパルスシステムを使ったウォーゲームとなります。

 

①ターンの最初に増援があれば登場判定を行い、その上でモメンタムの判定を行います。この時、モメンタムを有した陣営がアドバンテージを持つとともに先にインパルスを実行します。

②モメンタムを有しているプレイヤーは、ひとつのエリアを選択しインパルスを実行するかパスを行います。

③インパルスでは指定したエリアにいるユニットでの移動及び戦闘が実行できます。戦闘では相互の参戦戦力にダイスを加えて損害の判定を行います。

④移動及び戦闘を実行したユニットは行動済み面となります。

⑤インパルス終了後、まだ動かすユニットがおりパスをしなければダイス判定を行い成功すれば続いてインパルスを実行できます。判定に失敗すると相手にモメンタムが移動します。判定はインパルスを繰り返すことで成功率が減少していきます。

⑥アドバンテージはダイスの振り直しに使える以外にも、両軍全てのユニットを活動面に戻すとともにインパルスの判定を最初に戻して手番を行えるようになります。

⑦両軍が続けてパスを行うとこのフェイズは終わります。除去されたユニットの一部は復帰することができます。

⑧ターンの最後に勝利点の獲得を行います。

⑨これらを繰り返し、連合軍は南北を支配エリアで接続することで、ドイツ軍は南側をある程度確保してアラスを支配していればターン終了時に勝利となります。そうでなければ最終ターン終了時に連合軍が規定の得点を獲得できているかいないかで勝敗が決定されます。

 

○プレイ経過

 管理人はドイツ軍、ちいが連合軍でゲーム開始です。

 

 序盤は戦力に勝る連合軍が機甲部隊を中心に積極的に攻勢に出ます。中央東側の丘は防御効果の高い地形になっているのですが、連合軍の砲撃の射程に入っているため戦力を送り込むことを躊躇したことは失敗。連合軍の猛攻の前にあっさりと突破されてしまいます。

 

 突破された東側に戦力を送り込み連合軍機甲部隊の足止めを図ろうとするものの、防御効果の少ない平地では止めることができず。時折丘を奪取することに成功するものの、砲撃と機甲による反撃を受け逆に損害を重ねる始末。

 

 そんな中、アラス近郊に控えていたロンメル少将率いる部隊だけが連合軍と五分以上に渡り合っており、機を狙ってアラスに突入します。

 

 これは思いのほか上手くいき、機甲の除去に成功。さらに僅かに残った歩兵を除去すればアラスを占領・・・となったのですが、2回あったチャンスで2回とも出目が奮わず占領に失敗します。

 

 そうこうするうちに、戦力を整え反撃に出た連合軍の前にロンメル少将が敗北。さらに、平地で暴れまわる機甲の前に各所で敗北を続け、後半に到着する空軍も有効に機能しないまま連合軍が条件を満たしたことで連合軍の勝利となりました。

 

○評価

 フランスに侵攻するドイツ軍と反撃に出た連合軍との戦いをテーマにしたウォーゲームです。基本的なシステムはエリア単位での活性化、行動を行ったユニットが活動済み面となり脆弱化するといういわゆる強襲システムに基づくものですが、モメンタムという仕組みが導入されているのが特徴といえます。

 モメンタムは通常交互に行われるインパルスをモメンタムを持つ側(手番プレイヤー)が連続して行えるというもので、攻勢に出る場合は砲撃との連携や敵戦力が集まる前に各個撃破を図ったりと敵の突破に大きな効果を持つ可能性があります。しかしながら、インパルスを何回実行できるかというのはダイス次第の不安定なもので、回を重ねるごとに成功率は下がり運が悪ければ1インパルスでモメンタムが入れ替わるということもありえます。上記の通り行動を行うことで活動済み面となり脆弱化するということもあって敵の直前で十分な体制を整える前に止まってしまうこともあり、モメンタムを持つ間にどの程度の行動を行おうとするかというのは考えどころとなっています。

 また、アドバンテージマーカーの効果に全軍の活動面復帰とモメンタムの獲得が加わっており、上手く使うことで大きな効果をあげることができるようなものとなっているのも面白いところかな。

 大きく気になったところはなく、モメンタムによる戦況の不確実性とそれをどう上手く扱っていくかの判断がなかなか面白いゲームになっていると思います。

 

 

ここで時間となり本日は終了となりました。