自宅ゲーム会284 中盤 テラマラ | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和2年6月14日

 

 午後になるとやまが到着し、ここからはちい、管理人と3人でのゲーム会となります。

 

☆テラマラ

○概要

作者:アッキトッカ(FlaminiaBrasini&VirginioGigli&StefanoLuperto&AntonioTinto)

対象年齢:12歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:120分程度

 

 イタリア北部に設立された村の族長として、氏族の発展を目指すワーカープレイスメント系のゲームです。デザイナーはアッキトッカというデザイナー集団で、最近は個人でツォルキン(「自宅ゲーム会20 初日」を参照。)のデザイナーコンビと組んで色々と作っていたような気もしますが、久々にアッキトッカとして発売したタイトルみたいです。

 

①ラウンド毎にアーティファクトの更新などを行います。

②手番になるとワーカーをアクションスペースに配置します。アクションスペースは「本拠地(全ラウンド共有)」「領土(後述)」「十字路(ラウンドの経過とともに出現)」「特別(最終ラウンドに特別な条件を満たしていた場合のみ)」「小屋(各プレイヤー個別の場)」などがあります。

③アクションスペース「領土」はラウンドそれぞれに対応したスペースを持ちます。基本的にはどのスペースにもワーカーを配置でき、そのアクションを行えますが、派遣したワーカーはその土地に対応したラウンドまで戻ってきません。また、対応したラウンドをすぎた領土は裏返り、「十字路」や「前哨基地(キャラバンを派遣し勝利点を獲得)」となります。

④アクションスペースの多くは2つの異なるプレイヤーのワーカーが配置できます。先に配置するプレイヤーに制限はありませんが、後に配置する場合軍事力で上回っている必要があります。族長コマは軍事力を無視することが出来ます。

⑤ワーカーの配置後に可能であればアーティファクトの作成もしくはアーティファクトの予約が行えます。

⑥全プレイヤーが全てのワーカーを配置するとラウンドが終了し、将来の領土以外に配置されたワーカーを回収します。

⑦5ラウンドが経過するとゲームが終了します。ゲーム中に獲得した得点に、アーティファクト、軍事力や文化、キャラバンの到達度などから追加の得点を獲得し、合計の最も多いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。管理人が赤、ちいが緑、やまが青ですでにボード上に配置されている黄は中立となります。アクションスペースは中央にある横長のスペースが領土となっており上から下に向けて各ラウンドに対応した領土となっています。一番上は本拠地のスペースでラウンドの経過に影響されません。

 また、ボード最奥は軍事力、左はキャラバンの通路、下段は文化度と各パラメーターのトラックが3辺に配置されており、それぞれ進行具合によってボーナスなどがありますし、ゲーム終了時に勝利点ももたらします。

 手前のカードはアーティファクトで、資源を費やし作成することができます。ゲーム終了時に勝利点をもたらすとともにカード毎に異なったボーナスがあります。

 

 第1ラウンド終了時です。本拠地やその近場で安全にアクションを行う2人に対し管理人は比較的さっさと先のラウンドにも配置して資源を稼ぎつつ、各トラック(特に文化とキャラバン)の上昇にも努めます。

 

  2ラウンド目。アーティファクトの作成ではちいがやや優勢ながら、トラックの進捗では管理人が順調。やまは軍事力で中立を含むほかプレイヤーを下回っていたため、アクションの制限で結構苦戦していました。

 

 

 3ラウンド。大きく状況は変わりませんが、アクションの制限が厳しいやまはかなり先にも派遣しなんとか逆転を狙っています。

 

 4ラウンド。各トラックが上昇するタイプのアーティファクトを複数獲得した管理人がかなり優勢といった感じになっています。

 

 そして最終ラウンドはこんな感じで終了を迎えます。得点を計算すると、単純なアーティファクトの点数ではちいが抜き出ていましたが、その他の要素も含めるとほぼ全てのトラックで優勢を確保している管理人が逆転し1位という結果でした。2位はちい、ゲームを通じてほぼ常に軍事力が最下位であったやまはアクションの制限などから大きく得点が伸ばせず3位という結果でした。

 

○評価

 基本的にはワーカープレイスメントで、ワーカーをアクションスペースに配置し資源を集めアーティファクトを作成したり、トラックを進めボーナスの獲得を行い得点を競います。それぞれ異なるボーナスを持つトラックや、継続効果やゲーム終了時の得点条件など多彩な効果をもつアーティファクトのどの要素を重点的に進めていくかというのが悩ましいところとなっていますが、ここだけきくと普通のワーカープレイスメントとも思えます。

 しかしながら、アクションスペースがラウンドに対応するように分割されており、ラウンド毎にそのスペースが開放されていくというのではなくゲーム開始時から全てが選択できるものの、先のラウンドに対応した領土までワーカーを派遣するとそのラウンドまで戻ってことないというのが特徴となっています。先のラウンドにワーカーを送りすぎるとそれだけ使えるワーカーが減ってしまうので厳しくなりますが、そもそも各アクションスペースにはワーカーが2人までという制限があるためラウンドに対応した範囲だけではかなりカツカツで思ったアクションを行えるほどののスペースはなく、ゲームの進行に伴ってアクションスペースの総数が減っていくということもあって、結果先のラウンドの領土でも徐々にアクションの争奪戦が発生してくることになります。しかも、アクションスペースが減ってくることにともない、ゲーム序盤はワーカーを遠くに派遣しさえすればある程度の資源確保ができていたものが、最終ラウンド近くになるとラウンド開始時から対応したアクションスペースの大半が埋まっているということもあって段々と獲得できる資源量も減ってきます。このため、計画的なワーカーマネジメント、リソースマネジメントが考えどころで、このあたりの駆け引きが面白くなっています。

 多少長めなプレイ時間ですがだれるようなところもなく、大きく気になったところはないですね。とりあえず、資源量、アクションのスペース数ともかなりカツカツなバランスになっていますが、このためにどこまでワーカーを派遣しアクションを実行するかがとても悩ましくなっており、上手く調整された良くできたゲームになっていると思います。

 

 

 後半に続きます。

 

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