自宅ゲーム会261 中盤 マルシェ・ド・フランス 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和2年3月7日

 

 引き続き3人でのボードゲーム会です。ちなみに、2月のゲーム会では1タイトルでゲーム会がほぼ終わるクラスのタイトルが中心だったので、本日はルール&プレイ時間が控えめなものが中心だったりします。

 

☆シブヤストラグル

○概要

作者:屋代元&淵本大平&村山脩

対象年齢:14歳以上

対象人数:3-4人

標準時間:60分程度

 

 今とは違う歴史を歩みギャング「デスクラウン」に支配されているシブヤを舞台に、新勢力の一角となりシブヤを牛耳るデスクラウンを撃破し新たな支配者となることを目的としたゲームです。

 

①ラウンドの開始時にステータスに応じて収入を獲得します。

②手番順にワーカーを1つずつマップのアクションエリアに配置して行きます。他のワーカーが配置されていても配置に制限はありません。

③全てのプレイヤーがワーカーを配置し終わると、複数のプレイヤーのワーカーが配置されているアクションエリアで戦闘が発生します。

④戦闘はエリアに配置されたワーカーの数だけダイスを振り、ステータスやカードによって補正を行った結果最も高い戦力を出したプレイヤーがそのエリアに残りアクションが行えます。その他のプレイヤーはワーカーを取り除き資金を獲得します。

⑤全ての戦闘を処理した後、各アクションエリアを支配しているプレイヤーはそのエリアでアクションを実行します。

⑥アクションを実行したエリアの組み合わせとステータスの条件を満たしていた場合、該当の四天王を撃破することが出来ます。

⑦これらを繰り返し、全ての四天王を撃破するとキングが登場します。キングはスタートプレイヤーが一巡するまでに戦闘で撃破する必要があります。

⑧期限内にキングを撃破することが出来ると、撃破したプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。中央の9つのタイルがマップでありアクションエリアとなります。それぞれのエリアを支配することでステータスの上昇とアクションを実行することが出来ます。

 

 初期ワーカー3体、エリアが9ということもあり序盤は比較的穏当な出だしとなります。概ね管理人(オレンジ)が武優先、やま(青)が財優先、ちい自身が狙ったわけでもないようですが結果的にちい(緑)が運優先といった感じに分かれます。

 

 複数のラウンドが経過しパラメーターも上昇してくると四天王の撃破を巡り戦闘も発生してきます。武優先の管理人は他のプレイヤーからの妨害が入り難く悠々と一人を撃破。ただ、やまの妨害にワーカーを送り込み実際に戦闘を行ってみると、ダイス運に恵まれ財力で補正をかけるやまが管理人を蹴散らし四天王の一角を撃破します。ついでに、ちいも本人は予定外ながらたなぼた的に1人を撃破。

 

 結果的には、同じラウンドに各プレイヤーが1人ずつ四天王を撃破し残り1人となります。最後の四天王は運のパラメーターが必要となるため、武以外はからっきしの管理人は撃破競争から外れ最終決戦に備えて手札をため込みます。

 

 この後、ちいとやまが撃破を競ったものの、ちいが競り勝ち撃破はちいが達成します。これで四天王を全て撃破したことでキングが登場となります。

 

 ここからはスタートプレイヤーが一巡するまでにキングの撃破条件を満たさなければなりません。ただ、ここまで十分な準備をしていた管理人は真っ先に撃破に乗り込み、それに呼応するように結局は全員がキングの打倒に乗り込みます。

 

 強力な戦闘力を持つキングでしたが、カードの引きもよく大きく戦闘力を補正した管理人が3人の中で最も高い戦闘力を叩き出し撃破。管理人の勝利となりました。

 

○評価

 ギャング同士の抗争をテーマにしたワーカープレイスメント系のゲームです。各プレイヤーが新興勢力という扱いで、相互で争いつつもシブヤを牛耳る強大なギャング団の打倒を目指しており、ゲーム序盤では各エリアで活動をして組織を強めながら、四天王を撃破し最終的にキングを打倒するというゲームの流れは面白いところだと思います。

 また、ワーカープレイスメントとしては配置に関して特に制限がありませんが、ギャング同士の抗争らしくアクションエリアの実行権を戦闘によって判定するというのが特徴的で、戦闘においてはダイス判定が加わるので不確実性はそれなりにあるものの、ワーカーの数がそのままダイスの数となるので、支配を狙うエリアにワーカーをどのくらい集中するかというのは考えどころなっています。ちなみに、各エリアではアクション以外に3つあるステータスの上昇が付随しています。それぞれのステータスを上げること自体ゲームにおいて有利になるものの、パラメーターの上昇は四天王の撃破条件にもなっているので、どのステータスを優先するかというのは悩ましいところだと思います。

 一方で、四天王の撃破条件にステータス上昇以外に指定の2エリアを支配しなければならないというのがあるのは気になるところです。というのも、逆にいえばラウンドの中でその2つのエリアを同時に支配できるプレイヤーがでなければいつまでも撃破が出来ないということでもあります。四天王はキングとの戦闘で大きな助けとなるためできるだけ自分で撃破しておきたいというのがあり、四天王の数がいるうちは分散するのでまだいいかもしれませんが、1人だけ残ったりするとそれを巡って全プレイヤーがその2つのエリアに集中することになります。特にプレイヤーが4人になると戦闘のシステム上2つのエリアを同時に支配というのはなかなか条件を満たすことが難しく、結果として四天王撃破のところで不毛に長引く可能性があるのはどうなのかなという印象です。

 とりあえず、ワーカープレイスメント系の中ではワーカーの数は少なめでアクションなども分かり易く比較的スムーズに進行するゲームとなっており、戦闘のダイス運の部分もテーマやプレイ感の軽さからすると許容できる範囲でなかなか面白いゲームになっていると思います。ただ、気になる点であげた四天王の部分はかなり気になるところで、ここだけはもう少し調整があればよかったかなという印象でした。

 

 

☆マルシェ・ド・フランス

○概要

作者:HeadQuaterSimilationGameClub

対象年齢:12歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:60分程度

 

 フランスの食品卸売業者となり、さまざまな人員を駆使して食品を市場に流通させてシェアを争うゲームです。

 

①ラウンド毎に自分の手札上限までデッキからアクションカードを選択します。

②手番になると公開されているアクションカードから1枚を選択しデッキに加え、さらに手札からアクションカードを1枚プレイします。この時、デッキに加えたカードのボーナスを獲得しプレイしたカードのアクションを実行します。

③全プレイヤーの手札がなくなるまで手番を順に行い、全員の手札がなくなるとアクションフェイズが終了します。

④メインボード上の4つのカテゴリーに配置されているキューブ及び契約件数について比較し、多い順にそれぞれ規定の得点を獲得します。

⑤これらのラウンドを4ラウンド繰り返し、最も多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 管理人が赤、ちいが白、やまが青でゲーム開始時の様子です。中央のボードの4つの食品が書かれているスペースがカテゴリーとなり、ここに置かれたキューブの数でマジョリティを競います。また、各カテゴリーに置いたキューブを契約(アクションなどで実行)によって支払うことで得点化するとともに、契約数でもマジョリティを競います。メインボードの右側は特殊アクション(キューブを配置して行う特殊なアクション)となります。

 手前左に置かれてるのはタレントカードで、それぞれの効果をラウンド毎に1回タレントの使用アクションで使うことが可能です。その右側にあるのはアクションカードで、これと手札を交換するようなかたちで手番を行います。さらにその右はマネージャーカードで、効果はどれも非常に大きいものの、ゲームを通して各プレイヤーが1枚しか獲得できません。右上隅のほうにはコンセイユカードがあり、これは獲得したラウンドのみ特定のアクションの実施等にボーナスで得点を付随する効果があります。

 

 1ラウンドの終了時です。管理人は手札上限の増加を狙って進めたためマジョリティ争いでは低迷し最下位の出だしです。やまは初っ端からコンセイユカードを毎ラウンド自動で獲得するマネージャーを獲得しています。ちいのみカテゴリーへのキューブ配置に手番を費やし、このラウンドはちいがリードしています。

 

 2ラウンド目。このラウンドも手札上限を上げつつ、タレントの獲得と毎手番のアクションにタレントの使用を付随させるマネージャーを獲得し、タレントの能力を活用して各カテゴリーで影響力を伸ばします。やまは手札上限を上げたことでやや低迷。ちいはこのラウンドもキューブの配置とさらに契約に投資しリードを維持します。

 

 3ラウンド目。契約などへの投資からカテゴリーに配置されているキューブが減っているものの、単純に大きく得点を伸ばすマネージャーを獲得したちいは引き続きトップを維持。管理人も大口の契約をしつつも、他プレイヤーより多い手番とタレントの能力を活用しカテゴリーへのキューブ配置を進めます。やまは若干コンセイユカードとアクションの取り回しがかみ合わず苦戦といったラウンドでした。

 

 そして最終となる4ラウンド。ここまでトップを走ってきたちいでしたが、他プレイヤーより少ない手数も響きやや失速。そこを再度大口の契約とマジョリティー争いで大きく得点を伸ばした管理人が逆転に成功し結果としてはトップとなります。やまも最終ラウンドは契約などで得点を稼ぎ追いすがりますが、僅かに足りず3位という結果でした。

 

○評価

 フランスの食品市場におけるシェアを競うゲームで、アクションにかかるカードのマネジメントとシェアを表すキューブのマネジメントのそれぞれに独自性のあるゲームとなっています。

 アクションカードはラウンド毎に使用するカードをデッキから選択し、プレイする際には場から新たなカードを獲得してデッキに加えるためデッキ構築に近い印象もありますが、プレイしたカードは交換でディスプレイに配置するためデッキが増えることはありません。アクションカードはそれぞれ獲得した時とプレイしたときで効果を発揮するというのが特徴で、獲得ボーナスは欲しいけどアクションはそれほど必要ないということやその逆もあり、巡回するアクションカードの選択をどのように行っていくかというのは考えどころとなっています。

 なお、カードの種類としてはアクションカード以外にも、ラウンド毎にボーナスをもたらすコンセイユカード、使用することでさまざまな効果をもたらすタレントカード、ゲームを通して1枚しか獲得できないものの強力な効果を持つマネージャーカードがあり、これらはアクションカードの運用と連動しているものも多く、これらの中でどれを使うべきか、そしてどう効果的に使い得点につなげていくかというのも悩ましいところです。特にマネージャーカードはプレイ方針に大きく影響を与えるものあり、どのタイミングで獲得するのかというのも含めて非常に重要となってきます。

 また、アクションの結果ボード上にキューブを配置することでマジョリティを競ったりや特殊アクションを実行したりしますが、キューブ自体が最大15あることに対して初期が6しかないため増やさないとあっさりと不足することになります。ただ、キューブはアクションカードのプレイや獲得ボーナスで増やすことが出来るものの、その分だけ配置などのアクションをそちらに割り振ることになるため補充のタイミングというのは難しいところです。ちなみに、ここで面白いのは各カテゴリに配置されたキューブのマジョリティを競いつつも、得点を伸ばすためには契約によりこのキューブを投資し得点化することも必要というところで、契約数にもマジョリティがあるということもあり、どのくらい投資に回しラウンド終了時に場にどのくらい配置しておくか、バランスとタイミングを見つつのキューブマネジメントも考えどころです。カテゴリからの投資は手札上限を増やすという使い方もあるので、こちらをどうしていくかというのも悩ましいですね。

 あとは、ラウンド毎の手番はそれほど多くなく(手札上限を増やさないと2手番しかありませんし)、これだけ悩ましい要素がある割に思ったよりもすっきりまとまっているという印象で、1時間程度でプレイできるというのも優れたところだと思います。

 無機質なデザインで見た目の印象ではあまり面白そうに感じないのが気になる点といえばそうですが、それ以外には気になるところはなく、非常に面白いゲームになっていると思います。

 

 

 最後に手軽なゲームを1タイトルプレイしていますが後半に続きます。

 

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