令和元年12月26日
前日に続き本日もちいと2人でのゲーム会です。ただ、管理人の都合のため本日は午前中のみということになり、とりあえず最初はボードゲームのほうを。
☆クスコ
○概要
作者:ミハエルキースリング&ウォルフガングクラマー
対象年齢:14歳以上
対象人数:2-4人
標準時間:90分程度
インカ帝国の要人として、帝国の発展に寄与するためクスコの地で領土の整備に携わり、より多くの名声を集めることを目的としたゲームです。もともとは同作者による「ティカル(管理人未プレイ)」「メキシカ(「自宅ゲーム会20 初日」を参照。)」と並んで怖い顔(外箱のデザイン)三部作といわれているタイトルのひとつであった「ジャワ」のリメイクです。他の二つも再販はされていますが何故かこれだけタイトルが変更されているというのは不思議ですね。
①手番になると6APを使用して複数のアクションを行うことができます。アクションには「地形タイルの配置」「コマの移動」「コマの登場もしくは退場」「神殿の建造または拡大」「灌漑池の作成」「祝祭カードの獲得」があり、アクションによって消費APは異なりますが、これらの中から任意の順に任意の回数実行することが出来ます。
②神殿の拡大やゲーム終了時の得点計算の際に村エリアのマジョリティを参照することがあります。この時、同じ高さであればコマの数を比べますが、より高い位置にコマを置いているプレイヤーは常にマジョリティに勝利します。
③灌漑池は周囲を囲んだ時に、囲んだ地形の中で最も高い位置にコマを配置しているプレイヤーに得点をもたらします。
④通常のアクション以外に、手番中に特定の都市(神殿のある村)を参照にして祝祭を開催することが出来ます。祝祭は目標となる種類のカードをより多く投入したプレイヤーに得点をもたらします。
⑤3ヘクスタイルがなくなるとゲームは終了です。ゲーム中獲得した得点に加え、全都市からマジョリティに応じた得点が獲得でき、最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。
○プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。最初はマップ中央に灌漑池があるのみで何もない状態から始まります。
右からマップに侵入した管理人(赤)と左から侵入したちい(青)はそれぞれ神殿の建築を進めます。序盤2つの灌漑池が閉じられますがどちらも管理人が得点しリードを広げています。
お互いが最初に作った神殿はある程度住み分けをしていましたが、新しい左下と中央の塔では両者の激しいマジョリティ争いが繰り広げられます。
最終的にはこんな感じです。結局中央と左下の塔は上手く地形を分断してちいの介入を阻んだ管理人のものとなり、3つの高い塔から得点を得た管理人がリードを広げ勝利となりました。
○評価
インカ帝国のクスコの各都市に要人を派遣し影響力を競うエリアマジョリティ系のゲームで、他の怖い顔シリーズと同様に手番にアクションポイントの範囲内でアクションを選択していくことになるため、このポイントを使ってどのようにアクションを組み合わせていくかというのが考えどころとなっています。
「メキシカ」同様ゲームの開始時に更地から始まるのが特徴的なところですが、エリアに区切っていきその区切られた広さが価値となるメキシカとは異なり、タイルを配置して村を広げていくことで都市の価値(塔の高さ)を上げていくことになります。難しいのはこれらのタイルを立体的に積み上げていけるところで、村を拡張するためにも2段目3段目を踏まえてどういう配置をしていくかというのが悩ましいところとなっています。ちなみに、ゲーム開始時に手元にある2マスのタイルは高い段にとても置きやすいため使いどころは重要です。
また、都市への影響力は要人をいくつ配置しているかのマジョリティによって判定されますが、それはあくまで同じ高さに要人を配置している場合であって、マジョリティ以前に都市の中で最も高い位置に要人を配置しているプレイヤーはその都市への影響力を優先的に獲得できるというのが面白いですね。上記のタイルを配置して村を拡張する際には如何に高さを出すか、そしてその位置を確保するかというのがかなり大切となってきます。
一方で、アクションポイント制の性ともいえるのかどうしても長考になりやすいというところはあるとおもいます。しかも、このゲームの場合タイルを積み上げたりするため、途中まで進めてやっぱやり直しという際に積み上げたタイルが動いたりということもあって、この点は少し気になりましたね。
また、高い位置に村を作った場合そこが何段目かというのがわかり難く、それほど多いケースではないとはいえこのあたりも少し気になったかな。
というわけで、若干気になるところがないわけではないですが、立体的に積み重ねられるタイルを使って如何に都市の影響力を獲得していくかがなかなか楽しめるゲームになっていると思います。
後半に続きます。