自宅ゲーム会229 中盤 ザエステート 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和元年9月8日

 

 しょうが到着し、ここからは3人となります。

 

☆ザエステート

○概要

作者:KlausZoch

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:40分程度

 

 新たな都市開発計画に基づい建設の進むエリアにおいて、投資家となり価値のある建物に投資して大きな利益を上げることを目的としたゲームです。

 

①手番になるとまず資金を保管しゲーム終了時の得点とすることが出来ます。その上で、「階層キューブ(建物)」「屋根ブロック(建物が完成する)」「建設許可(列の建設枠の増減)」「市長(特定の列の価値を倍にする)」「キャンセル(建設許可を打ち消す)」のいずれかを選択し競売にかけます。

②階層キューブは6色に分かれていますが、それぞれの色を最初に建設したプレイヤーがその色の株を所有することとなります。

③競りは手番プレイヤー以外の一巡競り(各プレイヤーが一回づつ順に競り値を宣言する機会がある)により、最も高い競り値をつけたプレイヤーに対し、手番プレイヤーは権利を渡しその金額を受け取るか、金額を支払い権利を受け取るかの選択を行います。

④権利を獲得したプレイヤーはそれを盤面に配置するか、一部の権利は配置を放棄することが出来ます。

⑤手番を繰り返し2つの列の全ての建物が完成するか、屋根や階層キューブがなくなり建物かそれ以上完成できなくなればゲームは終了です。

⑥全ての建物が完成した列の建物は得点となりますが、完成していない列は全て失点となります。各建物の最も高い階層キューブの色がその得失点を受ける色となり、それらの株を所有するプレイヤーがこれらを合計し最も得点の高いプレイヤーの勝利です。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。手前のキューブが階層ブロックで、いずれかの列の両端から建設していくことが出来ます。ゲーム開始時はボード右側の横4×縦3マスの列に右側から建物を配置していくことになりますが、建設許可の使用によって建設できる範囲は増減します。

 

 序盤は階層キューブを配置しながら株を獲得していきますが、今回は灰色と黄色を管理人、赤と緑をちい、青と紫をしょうと各自が2色づつを持つ形となります。

 ちいとしょうは如何に自分の色を最上階に持ってくるかということに注力して得点を狙いますが、管理人は一番手前の列を失点に追い込もうと画策し、早々とこの列からは手を引きます。

 

 終盤はこんな感じで、管理人が実行した建設許可により手前の列の完成は遠のきます。本来ならキャンセルや別の建設許可による調整という手段がなくはないのですが、これらは競合がそれほど厳しくない時に管理人が既に除去していたので、この列の建物は失点が確定します。

 

 最後に一番奥の列が完成しゲームは終了。減点をもろに受けたちいはマイナス、そもそもの得点源が少なくしょうは減点と相殺となります。減点がなかった管理人は、ゲーム中に資金の保管を行っていたこともあって2人を大きく引き離し勝利となりました。

 

○評価

 競りによって権利を獲得し建物の建設を進めていくゲームです。競りは手番プレイヤーが選択したものの建設(配置もしくは除去)の権利をその他のプレイヤーが一巡で競い、その上で親が落札値をつけたプレイヤーにその価格で実行させるのか、それとも自分が落札値を支払い実行するのかを選択するというなかなか独特な方法をとっています。落札値をつけたプレイヤーと親との間で資金のやりとりが行われるので、必要以上の価格をつければ権利を取ることはできるかもしれませんがより多くの資金が親に渡ってしまいますし、安すぎれば自分の利は少なく悠々と親に権利を取られてしまうため、親を含め各プレイヤーがその権利をどれくらい必要としているかを判断しながらの値付けは非常に悩ましくなっています。

 面白いのは自分が株を獲得した色の建物が得点になるというだけでなく失点の危険も大きくはらんでいるというところで、建物はより高いところに階層を置くことでその所有権を奪うことが出来ますし、階層を重ねる都度得点が高まっていくということもあって乗っ取りあいも起こりやすいのですが、そもそもゲーム終了時に列が完成していなければ得点分が容赦なく失点に切り替わりるため、どの列が完成するかの見極めも非常に重要となっています。ちなみに、自分が株を持たない色の階層キューブでも配置の権利を取ることで大きく減点に追い込むこともできますし、列の完成に大きく影響を与える建設許可やキャンセルの使いどころはかなり大切で、ある程度完成の見極めがついてくる中盤以降のせめぎ合いはかなりシビアなものとなっています。

 一方、見た目の積み木感やデザインから柔らかそうな印象もありますが、建物の乗っ取りに他プレイヤーを如何に減点に追い込むかという要素など、実際には攻撃的な印象がかなり強く好みがでそうなのは気になったところかな。

 とりあえず、失点要素が大きくこの部分を巡っての攻防がシビアですが、この辺りのやりとりが大丈夫であればどの列が完成するかを見極めながら如何に得点の高い建物を建設していくか、独特の競りのシステムも含めなかなか面白いタイトルになっていると思います。

 

 

☆トランスアメリカ&ジャパン

○概要

作者:Franz-BennoDelonge

対象年齢:8歳以上

対象人数:2-6人

標準時間:30分程度

 

 19世紀、鉄道網が拡大を続けるアメリカにおいて、自分が目標とする都市をより早く鉄道網へ組み込むことを目的としたゲームです。ちなみに、最近発売された新版でアメリカマップだけでなく、新たな日本マップも収録しています。ついでに旧版とは少しルールが調整されているようです。

 

①ラウンド毎にカードを引き、目標となる5つの都市を秘密裏に決定します。

②各プレイヤーが任意にスタート地点を決定します。

③手番にはスタート地点及び自分のスタート地点がつながっている線路の先にひとつかふたつの線路を配置します。

④他プレイヤーの鉄道網と線路がつながるとお互いの鉄道網全てが共有となります。

⑤いずれかのプレイヤーが5つの都市を鉄道網に組み込んだ時点でラウンドは終了し、勝者は規定点、残りのプレイヤーは5つの都市を鉄道網に組み込むためにあと何本の線路が必要かに応じて得点を獲得します。

⑥ラウンドを繰り返し先に13点を獲得したプレイヤーが勝利となります。

 

※各プレイヤーの色をした線路はありますが選択ルールで使用し、使用方法は旧版とは大きく異なっているようです。ただ、最近旧版のルールも追加ルールとして公表されたみたいです。

 

○プレイ経過

 管理人は赤、ちいが緑、しょうが青を担当しています。アメリカとジャパンそれぞれのマップがありますが、今回はちいからの希望もありジャパンを使用。拡張ルールはなしでプレイしています。

 

 1ラウンド目。高知を出発点にしたしょうと管理人&ちいの南部の目的地がかみ合っておらず、逆に北部ではしょうが2人の路線に相乗りができ真っ先に目的を達成。

 

 2ラウンド目。目的地が比較的かみあったちいとしょうに比べ、北海道は一人西側、九州も一人北部と全くかみ合わなかった管理人が出遅れます。

 

 この後のラウンドも、ちいが立て続けに目標を達成し2人を大きく引き離し勝利という結果でした。

 

○評価

 それぞれの隠匿した目的地につながるように手番に2本の線路を配置していくだけと、鉄道敷設系のゲームの中でもトップクラスにシンプルなゲームです。他プレイヤーの線路網に接続するとお互いの線路網が共有になるというのが面白いところで、自分の目的地までの距離を一気に縮めることが出来る反面、自分が通った駅によっては他プレイヤーの目的を一気に達成させる可能性もあり、相手の目的地を推測しながらどのタイミングで線路網をつなげるかは非常に悩ましいところです。

 ただ、色線路の使い方について旧版ルールから変更されている点ですが、本来自分しか使用できない線路があることで効果的な妨害が行えるため相手の目的地を推理するということが駆け引きにつながっていたと思います。しかしながら、これがなければば相手の目的地を推理したとしても多少駅を避ける以外方法がないのでお互いの目的地を推測する必要性は弱くなっており、結局は自分の目的地以外に寄らない程度に最短距離をつなげるだけになってしまいそうです。最低でも4ラウンドは行うことになるので、逆にシンプルになりすぎていてこのあたりの単調さは気になったかな。

 また、ランダムに選ばれる目的地によっては距離にかなりの差が生まれる可能性があり、他プレイヤーとある程度かみ合っているかというところも含めて引き運の影響が比較的出るというところも気になりますね。

 とりあえず、基本ルールのみで選択&旧版ルール未使用&ジャパンマップのみのプレイなので要検証のところもありますが、個人的にはラウンドを積み重ねるのにプレイ時間は手ごろなもののすることや考えどころがシンプルすぎて今一歩というところです。少なくともプレイされる方は色路線の旧版ルールは導入した方がいいと思います。

 

 

 後半に続きます。

 

「ボードゲームタイトル一覧」

 


にほんブログ村