自宅ゲーム会194 後半 エヴォ:進化の掟 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成31年4月2日

 

 休憩を挟んで午後になるとセンが到着しここから3人でのゲーム会となります。

 

☆機関車アイバー

○概要

作者:TonyBoydell

対象年齢:8歳以上

対象人数:3-5人

標準時間:60分程度

 

 同名のイギリスの子供用アニメをテーマに、機関車を操り羊を集め仕事をこなしていくゲームです。ちなみに、元ネタがアニメということを購入してから知ったくらいなので当然アニメには興味がないわけですw

 

①手番開始時のエリアに羊がいる場合はひとつ獲得します。そのエリアにある最後の羊であればボーナスを獲得できます。

②手番には無料の移動を1回行え、石炭を支払うことで追加の移動を行うことも出来ます。移動の前後でそのエリアに対応した仕事カードがあればカードをプレイして仕事を達成し、報酬を受け取ることが出来ます。ただし、仕事を達成するにはそのエリアから羊がいなくなっている必要があります。

③仕事カードは仕事の達成以外でも特殊なアクションとして使用することが出来ます。

④手番の最後には場から1枚のカードを獲得し、場に山札から1枚のカードを公開します。

⑤カードを山札から公開した際、イベントカードが出ればその効果を処理します。イベントカードはそのまま残り、獲得に金が必要になりますが、ゲーム終了時に得点となります。

⑥順番にこれらを繰り返し、いずれかのプレイヤーが規定点を超えたらゲームは終了となります。ゲームの終了時点で所持している羊に、獲得した金やイベントカードの得点を加え、最も得点の高いプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 管理人は赤、ちいはくろ、せんが白でゲーム開始時の様子です。各エリアの羊はゲーム開始時にランダムに決定されます。カード効果がない限りお互いがいるエリアでは止まれません。

 

 ゲーム序盤、一人離れた位置にいた管理人は羊を回収しつつ、いなくなったエリアで仕事を達成と順調に羊を集めていきます。ちいとセンはお互いの位置が近くやや動くには窮屈といった感じではありますが、その分一帯の羊の回収は早く進んでいき、徐々に仕事の達成も進んできます。

 

 最終的に管理人が規定点を越えたのと同じラウンドでセンも規定点に到達します。ちいも本来ならば規定点に到達するはずでしたが、管理人が使用したカードの効果で足止めされとどかずといったところ。最終得点を計算すると管理人とセンが競ったものの1点差で管理人が勝利という結果でした。

 

○評価

 元のアニメが実際にどのような内容なのかはわからないのですが、タイトルからして鉄道系のイメージがあるものの、ゲームの内容的には何故か(この辺の理由も元ネタに関係があるのかもしれませんが)羊を集めており、あまり鉄道をイメージする要素はないかなといったゲームです。

 ゲームの開始時には各エリアに羊が配置されており、羊がエリア内にある状況では仕事カードをプレイして目的を達成することは出来ません。このため、序盤はエリアに移動し羊を獲得することで仕事が行えるような状況に持っていくことになるのですが、エリアにいる最後の羊を獲得したプレイヤーは迷子羊タイルを獲得しボーナスを受け取ることが出来るため、自分の狙いとなるエリアを空にしつつ迷子羊タイルの獲得を巡る駆け引きは悩ましいところです。ちなみに、空になったエリアは当然他プレイヤーも仕事の達成として使用できるのでどこを空にするかの判断も大切です。

 また、仕事カードには目的地が記載されており、その目的地に到達してプレイすることでボーナスを獲得することが出来ますが、仕事としてではなく特殊効果としてもプレイすることが出来、これによって追加の移動を得たり、自分のいない場所から羊を獲得したり、効果によっては他プレイヤーの妨害をしたりと、さまざまな恩恵を受けることが出来ます。毎手番4枚を上限とする手札の中でこれらをどちらの効果として使用していくかというのが難しいところで、ボードの状況と手札の組み合わせから如何に効率よく羊を集めていけるようにカードをプレイしていくかが考えどころとなっています。

 一方で、上記のとおり一部妨害効果をもつカードがあり、ほとんどの効果はそれほど大きいものではないのですが、その中で「1手番羊の獲得を妨害する」という効果を持つカードだけはかなり強力で、指定されたプレイヤーが後退するのを余儀なくされるため、このカードだけはバランス的にどうなんだろうという印象です。

 大きく気になったのはこのカードの効果のみで、アニメが元ネタとなっていますが効率よく羊を集めるためにカードの使い分けをどうするか、ゲームとしては手軽ながら大人でも十分楽しめる内容になっています。ちなみにプレイ時間は60分になっていますが、実際には思ったよりスピーディーに進むゲームでより短い時間でプレイできるとは思います。 

 

 

☆エヴォ:進化の掟

○概要

作者:PhilippeKeyaerts

対象年齢:14歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:60分程度

 

 絶え間なく環境の変化する世界において恐竜と共生する民となり、恐竜たちを環境に適応するように進化させながら敵対する部族に打ち勝つことを目的としたゲームです。同作者による「エヴォ」というタイトルをブラッシュアップしたタイトルになるようですが、実際にどのくらい変わったかは前作をプレイしていないので不明ではあります。

 

①ラウンドの最初に気候トークンをめくり、このラウンド終了時にどの地形がどのような環境となるのかを決定します。

②遺伝子トークンを引き、獲得するための競りを行います。競りは欲しいトークンへ任意の値で入札を行いますが、既に他プレイヤーが入札しているトークンへはより高値の入札を行う必要があり、より高値の入札をされたプレイヤーはすぐに別のトークンへ入札を行う必要があります。全員が別々のトークン(1人だけはスタートプレイヤーとイベントカードですが)へ入札したところで競りは終わり、トークンを獲得し支払いは勝利点を使用します。

③手番になると自分の移動力の範囲で恐竜コマを移動させます。この時1移動力を消費することで隣接する他プレイヤーの恐竜コマへ攻撃を仕掛けることが出来ます。

④攻撃はダイスで判定されます。より多くの角(遺伝子トークンの一種)を持っているプレイヤーは攻撃の成功率が上昇します。

⑤全てのプレイヤーが移動を完了させると、手番順に新たな恐竜コマを配置して行きます。

⑥ラウンドの最後に環境による判定を行い、生存できないエリアに存在する恐竜コマは取り除かれ、残った恐竜コマの数だけ勝利点を獲得します。

⑦これらを繰り返し、気候トークンをめくる際に隕石が出てくると即座にゲームは終了となります。この時点で最も勝利点の高いプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 管理人は赤、ちいが青、センがピンクでゲーム開始時の様子です。左手前がメインマップ、右手前はやけに大きいですが個人ボード、その奥が研究ボード(遺伝子トークン獲得における競りに使用)、さらにその奥の丸いボードが環境ホイールとなります。

 環境ホイールの位置によって、そのラウンド終了時に理想環境、生存限界、高温、寒冷となるエリアが決定されます。それぞれ理想は問題なく生存可能、生存限界は基本的に生存不可、高温と寒冷は対応する能力によって一定の個体が生存可能となります。

 

 序盤。出だしは「体毛(寒冷での生存を可能にする)」など環境適応系の能力を獲得したセンが有利に進めていましたが、移動力と誕生個体数を増やし良い地形を先に確保しようと動いていた管理人が徐々に固体数を増やし得点を伸ばしていきます。最初に「獰猛な幼体(誕生時に他プレイヤーのコマのいる位置へ配置し、ダイス判定によって除去が出来る)」を獲得したちいはダイス目により一喜一憂という感じ。

 

 中盤。今回なかなか出てこなかった「角(攻撃の成功率アップ)」の遺伝子トークンでしたが、ようやく出てきたところをちいがおさえ、理想環境を攻め取ることで個体数を維持し徐々に得点を伸ばしていきます。

 

 ただ、終盤に入るとちいのダイス目が奮わず。その分、移動力に優れる管理人や適応環境に優れるセンが徐々に個体数を増やしていき得点を稼いだところでゲームは終了となります。

 得点計算を行ってみるとセンは生存状況からすると特に終盤などは稼いでいたのですが、その分遺伝子トークンの入札にもそれなりに投資しており、結果としては3位。中盤の伸びからすると終盤の失速が痛かったちいが2位。どの時代もコンスタントに稼いでいた管理人が1位という結果でした。

 

○評価

 恐竜たちによる生存競争をテーマにした陣取り系で環境の変化と遺伝子トークンによる成長が特徴的なゲームです。

 舞台となる島マップは4つの地形によって構成されていますが、環境(環境ホイール)の変化によって、これらの中で生存に適した地形が次々と変化していきます。そのため、1箇所に留まって種族を増やしていくということは難しく、絶えず理想の環境を求めてコマを移動させなければなりません。しかしながら、理想環境の数は全プレイヤーのコマが留まるのに十分な数もなく、適応性を上げ異なった環境でも生存できるようにしていくのか、他プレイヤーから環境を奪うのか、このあたりをどうしながら如何に自分の種族を増やし生き延びさせるかが面白いところです。なお、環境ホイールは1マス分左右に振れることが多いので、そのあたりも考えながら次以降のラウンドをどうするかという計画性も必要となりそうです。

 また、ゲーム開始時はどのプレイヤーも移動力2を持っているだけで、この移動力を種族全体で割り振らなくてはならず、初期は理想環境以外では生存できないということもあって、変化していく環境を生き延び繁栄することは到底困難な状況で始まりますが、遺伝子トークンを獲得していくことで徐々に種族全体が成長していきます。毎ラウンドランダムに登場する遺伝子トークンを「アメンラー(「自宅ゲーム会108 後半」を参照。)」などと同様の押し出し式の競りによって獲得するのですが、使用されるのは勝利点というところが難しいところです。他プレイヤーと競合し押し出されると一旦他の遺伝子に入札を変更しなければならず、最大の6点をかければ確実に獲得できますが6点となると1ラウンド分の得点に相当するため、その遺伝子トークンの獲得のためにどの程度を入札しておくかというのは非常に悩ましくなっています。ちなみに、陣取りゲームなので攻撃能力が強そうに見えますが、実際には毎ラウンド変化する環境を生き延びるためにはフットワークや地形の適応も重要で、どう動くかを考えどの能力を選択するかも悩ましいですね。

 一方で、最大でも自分の種族は8コマ、環境の変化により失うコマも多く、限られた世界で徐々に増える種族の居場所を確保するためにそこかしこで戦闘が勃発するといったようなデザインになっていません。上記のいいところで書いたとおり、環境への適応を選択する種族と適切な環境から敵を追い出す種族という作戦の多様性があるのは確かですが、全体的に派手な要素は少なくプレイが地味になりがちなところはあるかもしれません。

 また、前作の「エヴォ」は遺伝子トークンが実際足(移動力を上げる)なら足の形をしており、それを個人ボードに描かれた恐竜に取り付けるという要素があったようで、せっかくならその点は継承していてくれたらゲーム終了時にどんな種族になったのか見た目を楽しめたと思うので、この点は残念に感じますね。

 ただ気になったところもそれほど大きなものではなく、次々と移り変わる環境に遺伝子トークンを獲得しながらどう対応し生存を図るか、プレイヤー間の駆け引きも多く、少し変わった陣取り系として面白いタイトルになっていると思います。

 

 

 ここでセンが帰宅し、残り時間ちいと手軽そうなウォーゲームをプレイしています。

 

☆田原坂の戦い(ウォーゲームハンドブック2017)

○概要

作者:じんぼただとし

対象年齢:- -

対象人数:2人

標準時間:- -

 

 明治維新後に勃発した西郷隆盛を中心とした士族の乱「西南戦争」において、最大の激戦地となった田原坂での戦いをテーマにしたウォーゲームです。

 

①政府軍から手番を行います。手番の最初に連絡線の確認を行います。地形や敵ユニット、敵ZOCなどの妨害により連絡線が確保できないユニットは混乱(裏返り)し行動が出来なくなります。

②混乱していないユニットを行動力の範囲で移動させます。

③全てのユニットの移動が終わると戦闘が行われます。攻撃対象のユニットと攻撃するユニットを選択します。

④攻撃側の戦力と防御側の戦力に応じた戦闘結果表を使用し、ダイスにより戦闘結果を判定します。

⑤攻撃、防御に関わらず退却をしたユニットは混乱します。手番の最後に手番プレイヤーの混乱しているユニットは回復します。

⑥ターンに応じて援軍が登場し、移動の際にボード上に配置することが可能です。

⑦薩摩軍は陣地を構築でき、陣地内にいるユニットは防御時に戦力が2倍となります。政府軍は増援のひとつとして抜刀隊を受け取れ、戦闘時に使用することで防御側の地形効果の無効と、戦闘ダイスを2個振りどちらかの出目を使用することが出来ます。

⑧5ターン以内に薩摩軍が高瀬に侵入すれば勝利となります。もしくはゲーム終了時に街道をより長く(距離的な意味で)確保しているプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 今回は中途終了でしたし、改めてルールを見るといくつもミスがあったので参考程度です。

 

 管理人が薩摩軍(赤)、ちいが政府軍(青)でゲーム開始時の様子です。両軍ともボード上に展開している戦力はかなり控えめですが次々と増援が到着します。ちなみに中央の街道が田原坂になっています。

 

 南側の援軍とともに薩摩軍が攻め上ります。

 

 政府軍の援軍も到着し高瀬手前で本格的に戦闘状態に入ります。

 

 守る政府軍に対し、攻める薩摩軍が3方向から進撃し徐々に押し込んでいきます。

 

 両軍とも川を挟んでの対峙となり膠着。薩摩軍としては手薄な南部を何とか突破したいところ。

 

 後方にユニットを回り込ませ南方からの切り崩しに成功するかに見えましたが・・・

 といったところで今回は時間切れとなりました。

 

○評価

※ルールミス&途中終了なので大したことは書けませんので、またプレイした時にきちんと描きなおしたいところです。

 基本的なシステムは「ドイツ戦車軍団(所有しているものの未プレイ。ルール自体はある程度把握)」とのことで、異なる時代と戦場でどうかと心配はありましたが、違和感はなくわかりやすいターンの流れで非常にプレイしやすいタイトルだったという印象です。退却をさせ混乱させることで撃破はできなくても相手の手番に行動を封じることが可能で、ある程度のところで妥協して薄く広く攻撃するか、戦力を集中して確実に潰していくか、この辺りの判断が悩ましいところになりそうです。

 一方で、ゲームマップに比してややユニット数が多いかなというのが少し気になったところで、ZOCを活用しなくてもユニットだけである程度の戦線を構築できます。このため、ユニットのラインとラインが直接ぶつかり合ってしまうので状況によっては膠着が長引くのではというところがあります。ついでにそういう状況下ではやや機動の選択肢がすくないのかなという感じもありますが、まあまだきちんと最後までプレイしていたので要検証ではあります。

 とりあえず、入門的な位置づけのウォーゲームハンドブックの付録としては適したタイトルで、比較的手軽に取り組めるウォーゲームながらしっかりと楽しめる内容にはなっていると思います。

 

 

 ここで時間となり本日のゲーム会は終了となりました。

 

 

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