自宅ゲーム会151 後半 バトルフォーロクガン 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成30年7月22日

 

 休憩を挟み午後になるとやまが到着し、ここからは4人でのゲーム会となります。

 

☆バトルフォーロクガン

○概要

作者:MollyGlover&TomJolly

対象年齢:14歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:90分程度

 

 海外でカードゲームやTRPGなどでマルチ展開している(らしい)「Legend of the Five Rings」の世界を舞台にした陣取り系でプロットによるアクションの選択が特徴です。

 

①ラウンドのはじめにスタートプレイヤーを決定し、戦闘トークンの補充、領地カードのプレイを行います。

②戦闘トークンをボード上に配置していきます。それぞれの種類によって使い方や能力はことなりますが、基本的に自分の領地に配置すると防御、他プレイヤーのエリアやそのエリアの境界線上に配置すると攻撃となります。

③戦闘トークンを公開し、「襲撃(エリアを焦土とする)」「同盟(指定したエリアを侵略不可とする)」を処理した上で、各エリアの支配権を判定します。この時、同色のエリアを全て押さえることで、そのエリアに対応した領地カードを獲得することが出来ます。

④自支配エリアに戦闘トークンを配置し、防御に成功もしくは攻撃されずラウンドが終了した場合、エリアの勝利点や戦力が上昇します。

⑤5ターンが経過するとゲーム終了です。最も得点の高いプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 こんな感じで管理人が赤(主に中央西)。ちいは灰色(南部)、やまは緑(北部)、カイは青色(主に中央東)を担当してゲーム開始です。

 メインボードの周囲に配置されているカードは、領地を支配した際に受け取れる領地カードとなります。

 

 最初のラウンドの戦争トークンが配置された状態です。領地を全て押さえられると領地カードを奪われるため、各自他プレイヤーの独占を崩すように侵略の仕合いとなります。また、管理人は秘密の目的カード(ゲーム開始時に配布され、条件を満たせばゲーム終了時に得点)が鶴の国の制圧と言うこともあり、最強の忍び(忍びは通常の陸軍と異なり、隣接地以外に配置できる)を鶴の国の本城に派遣。

 

 公開をするとこんな感じ。見事に鶴の国の本城は確保。その分自分の本国の一角はやまの忍びに侵攻されています。

 

 最初のラウンド終了時です。やまのみ本国が侵攻を受けず、領地カードを獲得しています。

 

 続く2ラウンド。各自1ラウンド目に奪われた領地の復興に力を入れますが、管理人の領地にはやまが建設した「鳥居(領地カードによる特殊建造物で、そこへの侵略は禁止ながらそこからの侵略は可能という強力な建物です)」の効果で奪い返すことができず。やむなく鶴の国の制圧に力を入れます。

 

 2ラウンド目終了時。管理人による鶴の国の制覇は完了。一方、南方ではちいが侵略を仕掛けてきたカイを撃退し安定した基盤を作っています。ちなみに、ちいの特殊能力により防衛成功時の防衛力強化ボーナスが2倍、領地カードでも防衛力を上げる効果が出てくるなど、強力な防衛力により侵攻がかなり難しい状況です。

 3ラウンド目は大きな事件はなく。

 

 4ラウンド目、管理人は領地カードでやまの鳥居を別の領地に移動しようやく蠍の国(赤)の制圧が見えてきたのですが・・・

 

 黄色の国への攻撃で手薄になった本国を南部からちいに攻め込まれ、全領地を奪われるという結果でした。さらに、黄色の国へ配置した戦闘トークンはブラフを残してカイに全て除去されてしまい侵略も出来ず、全体的に大損害と言えるラウンドでした。

 

 そして最終ラウンド。何とか逆転を狙えないかトークンを配置し、本国を取り戻したりという成果は挙げたものの、南方に確実な得点エリアを確保しているちいには追いつけず。ちいが1位、管理人が2位、やまが3位、カイが4位という結果でした。

 

○評価

 システム的には以前プレイした「七王国の玉座(「自宅ゲーム会136 前半」を参照。)」同様、非公開トークンを配置することでアクションのプロットを行う陣取り系になりますが、「七王国」と比較すると戦闘以外のほとんどの要素が削られており、その戦闘自体も基本的には配置したトークンの数字比べになっているとかなりシンプルになった印象で、プレイ時間も半分程度になっていると思います。とはいえ、戦闘におけるトークンの種類は隣接地を攻撃できる「陸軍」から遠隔地を攻撃できる「海軍」「忍」、トークンの数値を補助できる「祝福」、エリアへの侵入を制限する「略奪」や「同盟」、毎ラウンド1回まで使用可能な「ブラフ(効果なし)」と種類は多く、他プレイヤーの配置状況を見ながら、お互いにどこを牽制しどこに力を入れるかを巡っての駆け引きの悩ましさはしっかり担保されています。ちなみに、領地を制圧することで比較的効果の大きい領地カードの獲得が行えますが、これらは領地単位で早い者勝ちであるため、どこを先に押さえるかは難しいところですね。

 一方で、「忍」や「海軍」などが攻撃を仕掛けることの出来る範囲は非常に広いため前線や後方といった概念が薄い割に、戦闘トークンが引きに依存するため、どのラウンドにそれらのトークンが手元に来るかは読むことができないこともあって、比較的エリアを奪った奪われたが多い印象です。ここまでなら展開が流動的というだけで悪いとはいえないのですが、得点計算がゲーム終了時のみなので要検証とはいえバランス的にどうなのかなという印象はありますね。

 また、陸軍が攻撃を仕掛ける場合エリアの境界に配置するため攻撃するため、攻撃の戦力は不明(場合によってはブラフ)であるとはいえ、「七王国」に比べると明らかにやる気満々というのを見せなければいけないのもプロット系としてはやや気になったところかな。

 あとは、戦闘トークンの一つである「襲撃」は基本的には各プレイヤー1枚しか所有していないとはいえ、防ぐ手段が乏しい割に隣接エリアだけでなく忍のあるエリアにも配置可能、かつどれだけ防衛力の高いエリアであっても焦土にしてしまうと非常に強力で、もう少し違った効果でもよかったような気がします。

 とりあえず、「七王国」テイストのゲームを半分程度の時間でプレイできるようになったところや、トークン配置の悩ましさがしっかりあるのはいい点ですが、その場その場のアドリブの比重が上がりプロットというよりややバッティング寄りのゲーム性になったのがやはり気になったゲームで、個人的には時間がかかってでも「七王国」の方をプレイしたいですね。ただ、「七王国」と比べてしまったため気になる点が多くなっていますが、単体で見ると普通に面白いゲームではあると思います。

 

 

☆戦闘破壊学園ダンゲロス

○概要

作者:架神恭介

対象年齢:14歳以上

対象人数:1-5人

標準時間:40-80分程度

 

 TRPGや小説として展開している「戦闘破壊学園ダンゲロス」をテーマにしたボードゲームで、製作はTRPGや小説を手がけた本人が行っているというのはある意味すごいですね。内容としては、全国から魔人(この世界では人知を超越した能力を持つ人、らしい)が集められた私立希望崎学園に「転校生」として乗り込み、魔人たちの殲滅を目指しつつも、最終的には転校生の頂点に立つことを目的としたゲームです。

 

①ラウンドは作戦会議フェイズで始まり、手番順に「移動力の強化」「戦闘力の強化」「先陣(手番順)」「アイテム」「出現(レベル2の魔人が出現)」「温存(次ラウンドにトークンを温存)」といったアクションにAPトークンを配置して有利な効果を獲得します。

②探索フェイズに入ると手番順にコマを移動させ、止まったマスに応じたイベントを解決します。イベントは主に敵対魔人との戦闘となります。

③戦闘は隊列順に1対1のダイス判定により処理され、基本的には魔人のレベルに応じた数のダイスを振り、その結果としてより高い出目(合計ではない)を出した方が勝利となります。魔人は個々でさまざまな能力を持っており、作戦フェイズや移動の際に使えるものもありますが、多くはこの戦闘時の能力となります。

④戦闘に勝利すると撃破した魔人は仲間に加わります。探索フェイズでは5人の範囲でパーティーを編成します。

⑤作戦フェイズと探索フェイズを繰り返し、いずれかのプレイヤーが旧校舎のボスを撃破することで探索フェイズは終了し決戦フェイズとなります。

⑥決戦フェイズは各プレイヤーがそれまでに獲得した魔人でパーティーを編成し、プレイヤー間でのバトルロイヤルとなります。手番ごとに1人を指定して1戦を行うと言うこと以外、戦闘ルールは探索フェイズと同様です。この時、ボスを倒した数によって編成できるパーティーの上限が上がります。

⑦決戦フェイズで生き残ったプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。中央のメインボードにはすごろくのようなマス目がかかれていますが、このルートをたどってボスを目指すことになります。ボスはゲーム開始時に配置されますが、それぞれの場所によって配置される人数やレベルは決まっているものの、どのキャラクターがボスとなるかはゲーム毎にランダムとなります。

 ルート上に黄色のトークンが配置されていますが、ここはレベル2の魔人と戦うことになるマスで、「作戦会議」のアクションによって各地へ配置することが出来ます。

 右下の「作戦会議」と書かれたところが作戦会議フェイズにAPトークンを配置するスペースとなります。

 

 手前に並んでいる3枚のカードが管理人のゲーム開始時のパーティーです。一番右の「片平大砲」の奇襲能力(戦闘開始時に発動)が強力です・・・が確かゲーム中1度も効果を発動しませんでしたね(涙)

 

 管理人は一番近場のボスを目指しつつ、最初のレベル2の魔人を倒したことで「エース(対戦者の攻撃補正を無効とする)」が仲間になります。ボスクラスは基本的にレベルの高さに加えダイス目に補正がかかっているため倒すためには工夫が必要ですが、エースの場合はその補正を無効にするためかなり強力でレベル2ながらこの後も終始主力として活躍します。

 

 そのままボスを撃破しレベル3の魔人を最初に獲得しましたが、やまのキャラクターの能力で獲得したばかりの魔人は活躍する前に奪われてしまいます。

 

 管理人は先ほどボスとの戦闘もそうですが、それ以外でもほぼ終始ダイス目は振るわず損害がかなり大きかったこともあり、キャラクターの復活ができる中央の泉近辺で一旦体勢を整えます。しかしながらそうこうしている間に、ちい、やま、カイもそれぞれボスを撃破。この時点で、レベル3を持たず出遅れ感のある管理人は、エースの能力を当てにして左手前のレベル4の魔人を目指します。

 

 そして、やはりダイス目は振るわなかったもののエースの能力とアイテム効果で何とか相打ちに持ち込み、ボスの撃破に成功。

 

 残るボスは2箇所でしたが、どちらもレベル4を含む複数体からなるパーティーとなっていました。そのため、管理人以外はレベル2の魔人を倒しながら戦力を整えていたのですが、レベル4の魔人を手に入れた管理人は真っ直ぐ旧校舎に向かい・・・

 

 ほぼ壊滅寸前という状況だったものの、何とか攻略成功。大きく戦力を増やし、そのまま最終決戦に突入します。

 

 最終決戦のパーティーは基本が3体+攻略したボスの数となるため、3箇所を攻略した管理人は数の上でも優位に立っていますし、魔人のレベルでも圧倒的に優勢という状況です。左がやま、奥がちい、右がカイとなります。

 

 まあ、それだけ優勢であれば3人から優先的に狙われるので順次脱落はしていきますが、さすがにレベルの差もあり五分五分で渡り合います。

 

 しかしながら、終盤立て続けにレベル4の魔人が脱落し残った戦力的にはちいとほぼ五分五分といったところ。

 

 そんな中、最初に脱落したのはカイ。続いて、先にやまを脱落させようと攻撃を仕掛けたちいが返り討ちにあい脱落。

 

 最後は管理人とやまの一騎打ちとなりますが、数に勝る管理人がそのまま押し切り勝利と言う結果でした。

 

○評価

 探索パートで仲間を集め、強力なパーティーを組み最終決戦に勝利することを目的としたゲームです。ちなみに、今回の参加者は管理人も含めダンゲロス自体「何それ?」というメンバーでしたが、ゲーム的には問題なく楽しむことが出来ています(もちろん元ネタをしっているプレイヤーの方がより楽しめるのは間違いないと思いますが)。

 作戦会議フェイズや移動などについては特段の要素はないのですが、ゲームを通じて如何に強力なパーティーを編成するかという1点が面白く、何より仲間を増やすためには基本的にその相手を倒さないといけないというところ特徴的です。初期はレベル1ばかりと頼りないのですが、フィールドで出現する魔人を倒しつつ戦力を蓄えることでより上位の魔人を倒すことが出来るようになり、最終的に強力なボスを何とか倒すことでそのボスが仲間になるという設定は非常に熱いものがあります。ちなみに、レベル3以上の魔人を獲得するためにはボスを撃破するしか機会がないため、どのタイミングでボスへ挑戦するか、戦力の見極めは悩ましいところです。

 また、基本的にはレベルがより上位の魔人ほど強力な能力を有しますが、各キャラクターカードは個性的で特徴的な能力を保持しているため、下位の魔人も上位が入るとお払い箱というわけではなく、単体では微妙なものであっても他のキャラクターと組み合わせることで強力な能力を発動するものも多く、如何にこの強力な組み合わせいわゆるコンボを組めるパーティーを編成するかというのも楽しいところだと思います。

 あとは、最終決戦においてそれまで各自が集めた魔人でパーティーを編成し勝者を決めるというのは、個人攻撃の要素を含むところなどやや荒く好みはあるかもしれませんが、それまでの集大成というかお祭りみたいにお互いの強力なパーティーを見せあうといった感じで、ゲームの流れからすると良い印象です。

 一方で、探索パートの前には「作戦会議フェイズ」が行われるのですが、探索パートでコマが1回移動するたびに毎回作戦会議が挟まれるためゲームテンポとしてはあまり良くなく、ターンが繰り返されるにつれ毎回APトークンを配置していくのが手間に感じてしまいます。また、基本的に1回移動するごとに戦闘が行われますが、戦力が少ない序盤は新たな仲間が加わることの嬉しさもあってあまり気になりませんでしたが、戦力が整ってくる中盤以降のレベル1との戦闘はほぼ消化試合ながら毎移動ごとに戦わなければならないので、ゲームのテンポからするとこのあたりも気になりましたね。

 とりあえず、倒した魔人を仲間にするという設定を活用しパーティーを強化し最終決戦に望むというところは独自性があり面白いと思うのですが、ゲームテンポの悪さから最終決戦に至るまでが冗長に感じるところはそれなりに気になるところで、この点がもう少しスピーディーに進めばよりよかったかなという印象でした。

 

 

☆サクラ

○概要

作者:ライナークニッツィア

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-6人

標準時間:20-40分程度

 

 桜見物をする皇帝に近づき、よりよい絵画を残すことを目的(近づきすぎて触れてしまうとペナルティとなる)が目的と、ライナー先生らしくいまいち良く分からないテーマですが、バッティング系のゲームとなります。

 

①ラウンド毎に、全プレイヤーがカードを1枚一斉に公開し、カードに書かれた番号順にアクションを行います。

②アクションは1枚のカードに自分のコマを進めるものと、主に皇帝を移動させるものがありこれらを順に処理します。

③カードのアクションにより皇帝とぶつかるとその時点で減点し戻されます。

④皇帝が特定のマスに移動することで決算が起こり、その時点でより皇帝に近いプレイヤーが多くの得点を受け取れます。

⑤ラウンドの最後に手札を補充します。

⑥これらを繰り返し、皇帝が最後のマスに移動し、得点計算を行うとゲームが終了で、最も得点の多いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。管理人が赤、ちいが黒、やまが白、カイが青となります。右手前の大きなコマが皇帝です。

 

 このラウンド皇帝の真後ろにつけていたのですが、皇帝が後退したため減点されてから戻っています。

 

 皇帝の後退を警戒し、各プレイヤーが徐々に歩みを緩めたので、運よく最初の決算時は管理人が最前列です。

 

 続く決算ではカイが1位。

 

 最終決算ではやまが最も近い状態でゲームが終了となります。得点計算を行うと管理人とやまが競った状態でしたが、各決算とも2位以内で絡んだ管理人が僅かに上回り勝利という結果でした。

 

○評価

 お互いの位置取りを考えながらカードをプレイしコマを進めるバッティング系のゲームです。各プレイヤーコマとは別に独自に動く皇帝にぶつかってしまうと減点となってしまうので、如何に皇帝にぶつからない範囲で最前列を位置するか、他プレイヤーの思惑を読みつつのカード選択が悩ましいところです。プレイするカード1枚でプレイヤーコマと皇帝コマの両方が移動し、皇帝は後退することもあるため、両コマそれぞれの思惑をしっかりと推測しないといけないのが難しいですね。

 一方で、60枚からなる山札からランダムにカードを引くため誰がどんなカードを所持しているかがわからず、アクションを行う順番も含め思惑を推測はするもののどうしても行き当たりばったりになりやすいというところはあると思います。

 また、皇帝が後退するすることは妨害として使いやすいため、そちらが多くなると決算になかなかたどり着かず、ゲームとして長引くということもありそうです。

 とりあえず、お互いの思惑を推測しつつ上手い位置取りを狙うところに悩ましさがありそれなりの楽しさはあるのですが、似たようなプレイ感であれば以前プレイした「クイビット(「自宅ゲーム会76」を参照)」の方が面白いと思います。

 

 

 ここで時間となり本日のゲーム会は終了としています。

 

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