自宅ゲーム会130 前半 パスファインダー・アドベンチャー・カードゲーム  | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成30年3月31日

 

 さて、3月というか年度も終わりになりますが、本日も午後からちい、カイ、しょうとのゲーム会となります。久々に協力ゲームがしたとの要望があり、このタイトルから開始です。

 

 

☆パスファインダー・アドベンチャー・カードゲーム

○概要

作者:マイクセリンカー

対象年齢:13歳以上

対象人数:1-4人

標準時間:90分程度

 

 「パスファインダー」というTRPGを、RPG風なカードゲームに作り直したタイトルで、勇者となってシナリオごとに目的となる宿敵の討伐を目指します。冒険に必要なものが全てカードで表現してあり、カード以外のものといえばダイスくらい。その割に、箱のサイズはやけに大きいのですが(カタンの正方形サイズよりもう一回り大きく、箱の底も深い)、将来の拡張用のようで現段階ではそこまで重量はなく中身もかなり余裕があります。

 

①プレイするシナリオ、使用するキャラクターを選択し、セットアップを行います。

②手番ごとに、祝福カードのデッキからカードを1枚引きます。このデッキのカードがなくなってしまうと時間切れとなり敗北になります。

③同じ施設にいる他のキャラクターに手札を渡すことが出来、その後自分のキャラクターを別の施設へと移動させることが出来ます。

④自分のキャラクターがいる施設で調査を行うことが出来ます。調査はその施設デッキのカードを1枚公開することで、アイテムや魔法であれば獲得判定を、敵や障害物等であれば討伐判定を行います。判定には各キャラクターの能力を使用しますが、1枚のカードで2つ以上の判定を行う場合は、同じ施設にいる別のキャラクターの能力を使用することが出来ます。

⑤討伐判定に失敗した場合やカードの効果によってはキャラクターがダメージを受けます。ダメージを受けたキャラクターは手札からカードを失います。

⑤特定のカードを使用することで追加の調査を行うことも出来ます。

⑥施設デッキが尽きているか、一定の条件を満たしたところで施設の閉鎖判定を行うことが出来ます。閉鎖判定に成功することで、その施設を閉鎖できます。

⑦手番の最後に、手札上限までキャラクターデッキからカードを補充します。この時デッキがなくなればそのキャラクターは昏倒し、ゲームから抜けることになります。

⑧各シナリオともボスといえる宿敵が存在し、ゲーム開始時にランダムな施設デッキへ入れられます。宿敵は発見し撃退しても、未閉鎖の施設へ逃亡してまうため、撃破するためには宿敵がいる施設以外を全て閉鎖しなければなりません。ただし、キャラクターがいる施設については逃亡の際、一時的に閉鎖することが出来ます。

⑨制限時間内に宿敵を撃破することでシナリオクリアーとなります。

⑩シナリオ成功による報酬(成長要素)などは次のシナリオへ引き継ぐことが可能です。

 

○プレイ経過

 今回は初プレイなので最初のシナリオである「山賊の災い」をプレイ。宿敵は山賊の親玉となる「ユヴライル」です。ちなみに、シナリオというのが実際にプレイする物語(ゲーム)になるのですが、複数のシナリオが1つの「冒険」、複数の冒険で「冒険航路」と、一連のキャンペーン形式で大きな物語になっています。基本セットには、3つのシナリオからなる冒険(序章のような感じかな)と、拡張となる冒険航路の最初の冒険が同梱されており、今後続きが発売されるものと思われます。

 とりあえず、管理人が「ヴァレロス(戦士)」、ちいが「キーラ(神官)」、しょうが「エズレン(魔術師)」、カイが「メリシエル(盗賊)」を担当しています。

 

 場の中央に放射状に広がっているのが場所で、その下に配置しているのがそれぞれの場所のデッキとなります。デッキを探索し、アイテムを獲得したり、現れるモンスターを退治しながら、最終的にはどこかのデッキに含まれている宿敵を退治することが目的です。

 その中央にあるデッキが祝福カードのデッキで、基本的には手番ごとにめくることでターン管理(尽きるとゲームオーバー)の役割となります。

 

 最初の目的地として、カーラ&エズレンは呪文書が多く手に入りそうな「学究院」をめざし、ヴァレロスとメリシエルは武器や仲間の獲得が容易そうな「監獄」を目指します。

 

 早速、カーラが学究院の探索を行うと・・・いきなり「手下」が登場します。ちなみに手下は宿敵の部下で、宿敵がいる場所以外に1枚づつ加えられるかたちとなります。それがいるということは(少なくともゲーム開始時は)その場所には宿敵がいないということですが、倒すことで施設を閉鎖することが出来ます。

 なお、閉鎖とは手下や宿敵の撃破、もしくはその場所デッキが全てなくなることで行えるのですが、宿敵は発見してもまだ閉鎖されていない場所があるとそこに逃走するため、各場所を閉鎖していき追い詰める必要があります。

 

 今回は、最初の1枚目であり閉鎖をするとこの場所のカードは全て破棄されるため、呪文の獲得をしたいカーラは閉鎖をせずに探索を続けることとします。しかしながら、この後学究院の探索は予想以上に(もともと危険なカード比率の少ない施設だったため余裕だと思っていたのですが)難航し時間を使うことになります。

 

 一方、監獄に向かった2人の方も順調というには程遠く、出目が絶好調(もちろんマイナス方向、特に管理人)でモンスターなど、本来ヴァレロスが得意とする分野すらなかなか解決することができず、かなりの時間をとられます。

 しかしながら、監獄の中盤を越えた辺りで宿敵「ユヴライル」発見。とりあえず戦闘となりましたが、ここにきてようやくいい出目に恵まれ余裕で撃破となります・・・とはいえ、逃げる場所は山ほどあるためさっさと逃亡されてしまうわけですw

 

 時間もかなり経過したところでようやく1箇所目の施設の閉鎖となりましたが、あきらめず各メンバーが手分けして残りの探索を進めます。

 

 ここでようやく学究院の探索も完了し、2箇所目の閉鎖。とはいえ、タイムリミットはもう目の前に来ており・・・

 

 デッキがなくなったことでゲーム終了。時間切れにより敗北となりました。

 

○評価 

 起こるイベントや発見できるもの全てをカードによって表現しておりゲームマスターも不要と、TRPGに比べるとかなりプレイしやすくなっていますが、能力に応じたダイス判定など随所にTRPGらしさを感じられます。

 ゲームは各場所のデッキを探索することで進めていきますが、ターン制限があるので1回1回の探索が重要となってきます。出来るだけ失敗を無くすよう、その場所でどのようなものが手に入るか、どれくらいの危険があるかを考えつつ、どのメンバーが行ってみるかというのは大切になってきます。ちなみに、手番の中で追加の探索ができるアイテムがあり、限られた手番で効率的に探索を進めるためには重要なアイテムなのですが、同時に各判定の成功率を上げるアイテムであるものも多く、探索を成功させるために使用するか、探索を増やすために使用するのか、使いどころは悩ましくなっています。

 また、キャラクターごとにがデッキを所持しており、冒険中に獲得したものや他プレイヤーからのやり取りで手に入れたものはデッキに含めるのでデッキ構築系にはなるのですが、デッキがなくなることでリシャッフルではなくキャラクターが昏倒するため、如何にデッキを無くさないかが重要なゲームと少し変わっています。そのため、武器や防具は捨て札にすることで大きな効果を発揮するものの、手札から見せるだけでも小さな効果を発揮するものも多く節約が重要になります。ただ、節約のあまりモンスターを倒せず逆にダメージを受けてしまったとなると元も子もないので匙加減が大切ですね。なおこういった仕組みなので、ダメージを受けると手札が減少するというのは分かりやすくていいと思います。

 ちなみに、各アイテムは全体的に誰であっても使用できるようになっているものの、キャラクターによって得手不得手があるため、プレイヤー間でのやりとりも大切でこういうところは協力っぽくていいと思います。特に呪文については、判定に成功することで捨て札にせずデッキに戻す効果があるため、判定に有利なキャラクターが使用することで繰り返しの使用&デッキの枯渇防止ができ望ましいですね。

 あとは、キャンペーンという大きな流れの中でのゲームとなっているため、シナリオクリアによる報酬や引継ぎ要素がしっかりとあり、キャラクターの成長を感じながら自分のキャラクターというのを育てられるのはRPGとして楽しみなところだと思いますね。

 一方で、どのシナリオも宿敵の討伐が目的(少なくとも基本セットの範囲では)となっており、宿敵やキャラクター、赴く場所の違いはあるものの、あくまで場所とそこに含まれるカードが異なり見た目に大きな変化がなく、同時にどのシナリオにおいても「場所の探索→場所を閉鎖して宿敵を追い詰める→宿敵討伐」という流れになるなので、少し単調で繰り返すことで飽きが来やすそうかなというところはあります。ちなみに、場所の数だけ逃げ回る宿敵を倒さなければならなくなる場合もあるというのはどうなんでしょう。

 また、判定に使われる能力の種類が多く、慣れないうちは発生するイベントごとにどの値で判定だっけということも多く、確認で時間をとるところもありましたね。TRPGが元なので、仕方ないかもしれませんが、もう少し絞ってあっても良かったように思います。

 あとは、ゲーム開始時はそれぞれをデッキとして構築しなければならず準備が大変というところもありますね。

 とまあ、とりあえず気になる点はなかなか気になりますが、TRPGをカードゲームとして上手く作り変えているといった印象で、探索による発見やキャラクターの成長といったRPGの各要素が楽しめるタイトルだとは思います。

 

 

 中盤に続きます。

 

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