自宅ゲーム会129 中盤 マハラジャ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成30年3月29日

 

 午後になると、しょう、カイ、ラセの3人が到着し5人に。

 

 

☆マハラジャ

○概要

作者:ウォルフガングクラマー&ミハエルキースリング

対象年齢:12歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:90分程度

 

 マハラジャに使えるラージャとなって、インド各地の都市の発展に尽力することが目的のゲームで、マハラジャは定期的に各都市に訪れ、ラージャの貢献度に応じて資金を援助します。ちなみに管理人が「マハラジャ」と聞くと、某TVゲーム「いた○○ストリート」(管理人がしていたのはかなり昔でスーファミ版)に登場し、金をばら撒いて帰っていくキャラクターのイメージが非常に強かったりしますが、このゲームもそんな感じっぽいです。

 

①ラウンド毎にいずれかの都市(統治者トラックで管理)にマハラジャが移動します。

②ラウンドに実行するアクション2種類(重複することも可能)を秘密裏に行動ディスクで決定します。アクションには、「宮殿の建設」「家の建設(手元に家コマが必要)「手元に家コマを補充」「資金の獲得」「キャラクターカードの交換」「統治者トラックにおける、マハラジャの来訪順の変更」といったものがあります。

③各プレイヤーはキャラクターカードを1枚づつもち、その数字の順番に手番を行います。キャラクターにはそれぞれ固有の能力があり、通常手番が遅くなるキャラほど能力は強力です。

④移動はアクションとは別に手番中は好きなだけ移動が出来ます。ただし、都市の間にある村にいずれかのプレイヤーの家が配置されているルートしか使用できず、他プレイヤーの家コマしかない村を通過するときにはコストが必要になります。

⑤移動、アクション、キャラクター能力を任意の順に組み合わせ、全ての行動が終了すると手番が終わります。

⑥全員の手番が終わるとマハラジャのいる都市で決算が発生します。都市内の宮殿、家、プレイヤーコマで影響力を計算し、影響力の順位に応じて資金が受け取れます。

⑦ラウンドを繰り返し、宮殿を全て建設したプレイヤーが発生するか、10ラウンドの経過でゲームが終了となります。最も多くの宮殿を建設したプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 7つの都市間をつなぐ通路に4つずつ家コマを配置してゲーム開始です。管理人が赤、ちいが黒、しょうが青、カイが黄、ラセが緑で、最初は全員のコマがスタート地点に集まっており、その右上の都市が1ラウンド目の決算地(大きくて黒いコマがマハラジャ)となります。

 手前の丸いタイルが行動ディスクで、このディスクにある2つの針で秘密裏にアクションを選択し、手番開始時に公開してアクションを実行します。

 

 さて、最初のラウンドは布石を重視していた周りのメンバーを尻目に、1番のキャラクターをとっていた管理人が最速で決算都市に向かい宮殿(都市の丸い部分に配置してあるガラス玉)を建築して決算を行ったことで、早速多くの資金を獲得します。なお、各都市で最初に宮殿を建設すると都市の中央に配置し、中央に配置した宮殿だけ影響力が3と高くなります(周囲の宮殿や都市に配置された家、各自のコマは1)。

 

 2ラウンド目の決算は左上の都市。管理人は1ラウンド目の決算で得た資金を使ってここでも中央に宮殿を建てたことで1位決算。

 

 さすがに3ラウンド目以降、トップというのが難しかったのですが、ちょこちょこ決算に絡みつつ資金を稼ぎます。

 この辺から、「キャラクターカードの交換」アクションが頻繁に使われるようになり、「4:移動コスト無料化」「6:宮殿コストの割引」あたりが人気で行ったり来たりしていましたね。

 

 大分盤面も賑やかになってきていますが、この時点では管理人の宮殿がトップです。

 

 そんなこんなで管理人が7つの宮殿を建てゲーム終了。同時にしょうも7つめの宮殿建設に成功したのですが、手持ちの資金の差で管理人の勝利となりました。

 

○評価

 マハラジャの移動により毎ラウンド発生する決算において上手く影響力を示しつつ、宮殿を建設するための資金を集めるゲームです。手番のアクションは行動ディスクによって秘密裏に決定されますが、建物を建てるというものから、キャラクターカードの交換、マハラジャの移動先の変更などがあり、1ラウンド2アクションという制限の中で、どんなアクションを行いたいか、他プレイヤーがどんなアクションを選んでいるかの駆け引きを行いつつ、アクションの選択を行う必要があり悩ましいところです。

 マハラジャの決算においては該当の都市で建物を建て影響力を高める必要があり、特に都市の中央の宮殿は影響力が高いこともあって狙いたいところです。ただ、都市に建物を建てようとするとまずそこまで移動しなければらず、そのためには村に家コマが必要となります。なお、通路にある村に家が配置していなければそもそも通れませんが、配置してあっても他プレイヤーのものであれば通行料を払う必要があり、1つの村に2軒まで家が配置できるため、他プレイヤーの村をいくつも通るようなケースでは意外とばかにならない出費になります。一旦配置された家はそのプレイヤーがどけない限り残るため、必要になった時点で配置しようとすると空きがあるかは分からないため、事前に先を見越して家コマを配置しておく必要があり、都市間のルート設計は考えなければなりません。

 また、キャラクターカードは手番順に加え特殊アクションが一緒になっており、手番が早いものほど特殊アクションが弱く、手番が遅いほど特殊アクションが強力になっています。面白いのは、通常のアクションによって手番中に他プレイヤーと交換が可能というところで、しかもこれらの特殊アクションは交換前後の両方で使用可能となっています。そのため、特殊効果がない1番手でラウンドを始めたプレイヤーが真っ直ぐ狙いの都市に向かい6番と交換して一番手で安く宮殿を交換したり、4番で村のコストを無料化しつつ、移動先で他のキャラクターに交換して能力を使用するなど、かなり行動に幅が出てきており、上手く使いつつ行動することが大切になってきます。

 一方で気になる点としては、プロットでアクションを決定するとはいえ、実際に手番を行う際にはそれらに自コマの移動を組み合わせる必要があり、この自コマの移動は通行料さえ許せば任意のタイミングで移動できることもあって選択肢が多くやや長考しやすいため、ダウンタイムが気になりましたね。

 また、プロットしたアクションが実行が出来なければペナルティというルールがありますが、これがいまいち活きていないような気がします。というのも、他プレイヤーから資金を奪うようなアクションはないため、プロットからずれる要素としてはキャラクターくらいです。しかし、キャラクターの能力で手元からいなくなるとアクションが実行できなくなる可能性があるというのは6番の宮殿割引(正確には1金がもらえる2番もだけど、そこまでぎりぎりでアクションを行うかなという感じ)くらいで、その他は移動に影響があったりするかもしれませんが、アクションが出来なくなるということはなく、しかも6番のキャラクターは奪われやすいので、最終手番になる6番をもつプレイヤーは手番までそれがある前提でプロットを行うことはないと思います。そうなるとペナルティをくらうケースの多くは、手元に家コマの予備がなかったことや計算違いで資金が足りなかったというポカになりますが、そういうケースにペナルティまで与えるのはどうかなと感じてしまいますね。ついでに、家コマはリザーブから手元にアクションで持ってこなければ使用できませんが、全て手元においておいてもあまり影響は大きくないと思え、わざわざ1つのアクションとして必要だったのかなあという印象です。

 そして、このゲームで一番気になるポイントがクラマー氏(キースリング氏とは別の人の共作)の傑作「エルグランデ(管理人プレイ済み、ブログ未登場)」と似ている要素が結構ある割に、全体の整合はエルグランデの方が取れているように思え、「エルグランデ」があれば十分じゃないかと思ってしまうところだったりします。

 とはいえ、とりあえずアクションのプロットとキャラクターカードの駆け引きによる陣取りとして良く出来ているとは思いますし、ゲームとしては面白いと思います。ただ、気になる点で書いたところは結構気になったなという感じでしたね。

 

 

☆チックウッドの森

○概要

作者:MattLoomis

対象年齢:12歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:45分程度

 

 義賊となって城を襲撃し、その戦利品を貧しい人々に分配することで名声を集めることを目的としたゲームです。

 

①直近に獲得した城カードに基づき、手番順とプレイする財宝カードの表と裏が決まります。

②手番には手札から財宝カードを1枚、場のいずれかの城に配置していきます。

③全員が手札を配置すると、手番順に場にある城カードとそこに配置されている財宝カードを獲得します。

④獲得した財宝カードが「慈善家」であればカードに書かれた数だけの支援金を村に配置してきます。村のあるマップは3×3(うち一部は森で通れない)の配置となっており、支援金はラウンドのつど一筆書きの要領で各村に1つづつ配置していきます。

⑤ラウンドの終了時に全員配布する財宝カードが不足すればゲーム終了です。獲得した財宝カードの種類毎に得点を計算し、その上でしろカードの得点、村に配置した支援金によるボーナスを加え、最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時の様子です。反対から見ている状況ですが、左半分がカードの配置スペースで1から6の城の下に各プレイヤーの手札を配置していきます。右側のエリアがマップになり中央左右の2枚が森、残りが村となります。

 

 1ラウンドのカード配置が終わった状態です。プレイヤーによって異なりますが3枚のうち何枚かを裏面で配置してあります。ここから城カードも含めて1列づつ獲得していきます。

 

 管理人は村を重視していましたが、なかなか思い通りに慈善家カードを獲得するのも難しく、そうこうしている間に中央の村が埋まり配置制限はかなり厳しくなります(一筆書きルールで、配置できない村は飛び越えられない)。

 

 そんなこんなで財宝カードもなくなり最終ラウンド終了後得点計算が行われます。管理人は村は計画通り最高点であったものの、財宝カードの得点が伸び悩み3位。財宝カード、村のどちらでもコンスタントに稼いだちいとラセがトップを競いましたが、僅かながらラセが上回りラセの勝利となりました。

 

○評価

 コロレット(「自宅ゲーム会76」を参照。)のシステムで獲得するカードによるセットコレクション+陣取りといった印象のゲームですが、コロレットのような欲しいものだけ集めたいというジレンマというよりは、カードを裏返して配置するところから隠匿やブラフ的な要素の方が強い印象ですね。

 城カードは数字が小さいほど続くラウンドでより早く手番が来て、その分だけよりよい城カードを選択できるということになります。しかしながら、それ自体が得点にもなるため大きな数字の城カードを獲得するというのは、それはそれでメリットがあります。その上で、各城カードへ財宝カードを配置していくことになるのですが、いかに自分が必要なカードを集めていらないカードを他プレイヤーが受け取るように配置するかが悩ましくなっています。数字の大きなところに裏向きでマイナス系カードを配置することが基本かもしれませんが、あえて数字の小さなところにマイナス系を配置してみたり、数字の大きなところにプラス系をまとめてより大きな得点を狙うなど、財宝カードを表裏どちらでどの城カードに配置していくかの駆け引きは面白いところです。ちなみに、財宝カードの中には、集めすぎることでマイナス(もしくは無得点)になるものもあり、単純に集めればいいというだけでないのも面白いかな。

 また、村は慈善家カードを獲得することで支援金であるキューブを配置しマジョリティを行うことになります。同数であれば後に配置した方が有利であるため後に置きたくもなるのですが、そもそも村のスペースが埋まると配置は出来ませんし、一筆書きというルールがあり埋まった村が増えると一度に配置できるチャンスも減ってきます。ただ、自分が優位になり過ぎると今度は他プレイヤーがキューブを配置してくれず、村はキューブの総数によって得点が伸びるため、このさじ加減が難しいところです。上手く配置することで大きな得点を得ることも出来るため、どのタイミングでどの村に配置していくかというのは大切になりますね。

 一方で気になる点として、財宝の種類は結構ありそれぞれで得点条件が異なり、慣れるまで確認がややこしいというところはあります。

 とはいえその他に大きく気になるところはなく、とりあえずシンプルだったコロレットに比べるとごちゃごちゃ飾ってはいますがルール的にはそれほど複雑になっておらず、陣取りや裏向きにカードを配置するというブラフ的な要素で面白さは分かり易くなっているかなといった感じで、賑やかに楽しめるゲームだと思います。

 

 

 後半に続きます。

 

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