自宅ゲーム会106 前半 パカルのロケット 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年10月25日

 

 本日は、まさとのゲーム会です。前回まさと集まって以降も計画だけはしていたのですが、休日が合わなかったり、予定していた日にどちらかの家族が体調崩したりと、狙ったかのようなタイミングの悪さで延期を繰り返しており、かなり久々&ようやくといった感じですw

 まあ、平日ということもあり、他のメンバーの都合はつかず午後からの集まりとなったので短めですが2人で軽~中量級を中心にプレイしています。

 

☆サンファン

○概要

作者:アンドレアスザイファルト

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:30-60分程度

 

 プエルトリコにある都市サンファンを発展させることを目的としたゲームです。「プエルトルコ(管理人プレ済み、ブログ未登場)」の作者によるプエルトリコカードゲーム的な位置づけで、プエルトリコ同様、全プレイヤー共有の職業を選択し全員がそのアクションを行うのが特徴となっています。

 

①手番になると場の役割タイルから1枚を選択します。役割には「建築士(コストを支払って建物の建設)」「監督(生産物建物から商品を生産)」「商人(商品の売却)」「参議院(山札から複数枚のカードを引き、カードを獲得)」「金鉱堀(自分だけ1枚のカードを獲得)」の5種類があります。

②役割タイルを選んだプレイヤーからアクションを全プレイヤーが実行します(金鉱堀を除く)が、役割を選んだプレイヤーにはアクションの際にボーナスがつきます。

③ラウンドの最後に手普段上限チェックがあります、建物によってはこの上限を引き上げるものもあります。

④いずれかのプレイヤーの前に12枚のカードが並べばゲーム終了となります。終了時に「建物の勝利点」及び勝利点が発生する効果をもつ建物効果を合計し、最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。

 ゲーム開始時の様子です。お互いインディゴ工場を1枚持ってからゲームが始まります。

 

 生産施設が多く手札にあった管理人は生産施設を建てつつ、商品の売買で稼ごうと狙います。

ところとが、一方のまさは「硝石場(建設コストが1減)」を建てた後「図書館(役割カード選択時に特権効果が倍になる)」を建てたことで、建築士を選んだ際には都市建物(背景色が薄茶色)に掛かる費用が3減とかなり有利な体制を構築します。

 

 商品の売買を行いながら手札を増やす管理人に対し、まさは商品関連はあきらめて、「金鉱堀」や「参議院」でカードをため建物を建てるという作戦でゲームを進めます。

 

 結局、建築士を選んだときのコスト低減効果は大きく、まさが先に12件の建物を建てたことでゲーム終了となります。この時点で管理人はまだ10件。

 得点計算を行うと、商品に関する施設を重点的に配置している管理人に対し、勝利点にボーナスを与える施設を数件建てていたまさがダブルスコア以上の差をつけての勝利となりました。

 管理人としては得点に関する施設の建設が全くないのが痛かったですね。

 

○評価

 「プエルトリコ」と同じく、全員がアクションを行う役割選択の駆け引きを残しつつ、全てをカードにしたことを始め全体的に軽量化したゲームといった印象です。

 やはり悩ましいのは役割選択で、役割を選んだプレイヤーには特権がありラウンド中は同じ役割を選択できないため、他プレイヤーが何を選ぼうとしているか、他プレイヤーがメリットにならないタイミングなどを考えつつ役割を選ぶ必要があり、この辺は悩ましいところですね。

 また、建設時に必要とされるコストや商品といったものまで、全てのコンポーネントがカードで表現されているため、余計なリソースのやり取りがなく非常にスピーディーにゲームが進む印象です。建物効果も比較的すっきりしているものが多く、12個作った時点でもその効果の把握や効果の使用がそれほど苦にならないくらいです。

 一方で気になるのは、もともとのプエルトリコは運の要素が控えめでしたが、サンファンの場合はカードに結構な強弱があり、そこに引き運が加わったことで「運」の要素がかなり強くなってしまったことかな。ただまあ、このおかげによる軽さともいえるため好みではあると思います。

 もう一つは、カードの強弱にも絡むのですが、一見カードの種類も豊富で勝ち筋も色々ありそうに見えますが、得点源が建物しかなく、得点を多く算出する建物も限定されるため、要検証ではあるものの実際それほど勝ち筋は多くなさそうです。宇宙版サンファンといわれている「レースフォーザギャラクシー(プレイ済み、ブログ未登場)」では、出荷でも得点を得れたり、軍事惑星という要素があったりと、戦略の幅はそちらの方が広いと思います(ただまあ、当然その分は多少複雑になっています。)。

 とりあえず、プエルトリコを手軽にといった意味合いでは、目的を達成しているとは思いますし、ゲームとしては面白いのですが、少し要素を絞りすぎたのかカードだけにすることにこだわりすぎたのか、気になる部分で書いた要素は結構気になる感じです。個人的にはカードゲームなら「レースフォーザギャラクシー」かなという印象ですし、時間やメンバーが許せば素直に「プエルトリコ」をしたいです。

 

 

☆パカルのロケット

○概要

作者:ギュンターブルクハルト

対象年齢:8歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:60-90分程度

 

 パレンケで発見された宇宙船のようなものが描かれた石碑と、マヤ文明におけるピラミッド建設という2つの謎を元にしたゲームで、パカル大王が治めた都市においてロケットを駆りピラミッドを建設してまわることで、最も多くの影響力を集めることを目的としています。

 

①スタートプレイヤーはダイスを振ります。ラウンド中は全てのプレイヤーがこのダイスに基づいて移動します。

②手番になるとダイス目に応じて移動し、移動した先でエネルギーストーンを宇宙船に搭載します。移動時には宇宙船内に配置されていたストーンは全てその位置に残して移動します。

③移動は、基本的には数字の目だけ直線か任意に向きを変えて動きます。直線の場合は自分の宇宙船と他プレイヤーの宇宙船に計2個、曲がった場合は自分の宇宙船だけにストーンを搭載します。この時、神ストーンを使用することで任意の場所に移動することもできます。

④宇宙船の外にある自分のストーンが、一定のパターンをとればピラミッドを建設することが出来ます。パターンは基本的に直線で等間隔にストーンが並ぶことですが、並べた数によって配置できるピラミッドの高さが異なります。建設に使用したストーンは全てなくなり、いずれかのストーンの位置にピラミッドは配置されます。

⑤ピラミッドの建設にはストーンだけではなく、建設済みのピラミッド(段数に関わらず)もパターンの一部として使用することが出来ます(ピラミッドはなくならない)。また、一部として使用することでそのピラミッドを置き換えてより高くすることも出来ます。

⑤ピラミッドを建設した際、そのエリアにおけるピラミッドの合計段数が単独1位となった場合得点が入手できます。

⑥全員が手番を行うとラウンドが終わり、スタートプレイヤーが交代します。これらを繰り返し、人数に応じた規程の得点に到達するか、いずれかのプレイヤーが手持ちのピラミッド1個を残して全て建設すればゲーム終了です。後者の条件でゲームが終了したら、そのプレイヤーにはボーナスが入ります。

⑦最後に、川と湖及び各エリアからの得点、未使用の神ストーンの得点を加え、最も得点の高いプレイヤーが勝利となります。

 

○プレイ経過

 紫は管理人、青がまさでゲームスタート時の様子です。今回は2人プレイのためマップの一部をタイルで隠し狭くなっています。

 中央の筒状のものがロケットで、基本的に移動するまで中身を見ることは出来ません。移動において、既にストーンが配置されているマスには移動できますが、ロケットの中身は覗き込んで確認は行えず移動して中身が公開された際に同じ色の(同一プレイヤーの)ストーンが2個あればそれらのストーンは消滅します。

 

 序盤です。管理人は手前にロケットを動かし、まさは左奥に移動していき、お互い小さなピラミッドから建て始めます。ちなみに、まさは管理人のロケットに仕込んだストーンを使って中央手前にピラミッドを建てましたが、ピラミッドもパターンの一部として使えるため、最初は自分のロケットの近くに建てたほうが良かったと嘆いており、左側で少しピラミッドを建ててから神ストーンを使用し手前に移動してきています。

 

 

 中盤辺り。管理人は中央から右辺りを中心にロケットを動かしながらピラミッドの建設、ストーンの配置を行っていますが、この時点で唯一4段のピラミッドをもつまさが若干リードしています。

 

 しかしながら、終盤に入ると管理人が右辺りにばら撒いていたストーンや建設したピラミッドを活かして、5段のピラミッドをはじめ段数の高いピラミッドを次々と建設していき逆転に成功します。この後もピラミッドを増やしていったことで、管理人の未配置のピラミッドが1個となりゲーム終了が終了します。

 

 ゲーム終了時の様子です。この後最後の得点計算を行いましたが約20点ほどの差をつけて管理人の勝利となりました。

 盤面中央にピラミッドが集中している管理人に対し、その周囲を囲むようにまさのピラミッドが配置されており、パターンの一部としても使えるピラミッドの配置が分散しているのがまさとしては難しいところだったと思います。

 

○評価

 ダイスを振ってロケットを動かし、特定のパターンにパワーストーンを配置することでピラミッドを作りあげエリアマジョリティを競う陣取り系のゲームになります。ダイスを振るということで、一見手軽だったり、ダイス運がかなり影響しそうだったりという印象もありますが、実際はゲーム開始時からどう動いて、どこにピラミッドを作るかパズル的な思考が必要な感じで、しっかりと考える必要のある非常に悩ましいタイトルになっています。

 というもの、ピラミッドを作るためにまずロケットを動かしパワーストーンを一定のパターンで配置する必要があります。ロケットの移動は共通のダイス目を使って行われ、上手くパターンができるようにロケットを動かすというのは当然ですが、さらに直線移動であれば動きは制限されるものの自分のロケットに加え他プレイヤーのロケットにもストーンを配置することが出来ます。曲がる移動が必要なケースも少なくないとはいえ、効率よくストーンを配置するためには、直線移動を上手く使いパワーストーンをより多く配置していくことが大切です。ただ、逆に他プレイヤーも同じ事を狙ってくるので、安易に他プレイヤーのパターンに関わる位置に移動するのもリスクがあり、移動一つとってもかなり考えます。ついでに、移動時に既に他プレイヤーのストーンがある場所に着陸することでパターンの形勢を妨害をすることもできますね。

 面白いのが完成したピラミッドは段数に関わらず、パターンの形勢時にストーンと同じ役割を果たす(しかもなくならない)というところで、エリアマジョリティを考えてピラミッドを配置することも重要なのですが、一旦配置したピラミッドは動かすことが出来ないということもあり、先々パターンを作る際に使用することを考えると、どこに配置したら効率が良いかというのも同じくらい重要となってきます。なお、1段のピラミッドはマジョリティの際は弱いのですが、ストーン1個で建てられ、パターンの一部としては使用可、ピラミッド建設時にそのマスにあった他プレイヤーのストーンは手元に戻ると、意外と使い勝手は良いです。ただ、1個しかないため必要に応じて増築することで手元に戻す必要があり、これを上手く使うことで有利に進めることもできそうです。

  一方気になる点は、手番手番の動きをしっかり悩むようなゲームなので、長考を誘発しやすいというところかな。まあ、移動のダイス目はスタートプレイヤーが振った共通の目を使用するので、全員同じタイミングで考えることもあり、それほどではないかもしれません。

 あと、ロケットが移動した後に、ストーンをマスにおさまるように整理するというのがあったのですが、これが5人プレイなら最大で5つも配置されるため、整理するのは若干面倒そうだなというところがありますね。

 まあ、気になる点を少し上げていますが大したマイナスでもなく、とりあえず陣取り系にしてはかなり独特なゲーム感ではありますが、しっかりと考えながら先を見込んでの布石が重要となる感じで、上手くパターンを形成しピラミッドを配置していくのがとても面白いゲームだと思います。

 

 

後半へ続きます。

 

 

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