自宅ゲーム会102 2日目前半 マラケシュ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年9月30日

 

 さて、前日に帰省した芋とのゲーム会も2日目。本日は日中の予定がなく昨晩同様ちいを加えた3人でのゲーム会となりました。

 

☆十二季節の魔法使い

○概要

作者:RegisBonnesse

対象年齢:14歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:60分程度

 

 3年間のうちに魔法使い同士の戦いを制し、王国における偉大な大魔法使いとなることを目指すことを目的とした、ダイス&カードドラフトのゲームです。

 

①ゲームの開始時に手札を配り、1枚確保しては隣に渡す(ドラフト)を繰り返し、9枚の手札を確保します。

②確保したカードを3枚ずつのグループに分け、1グループのみをスタート時の手札として所持します。残りのグループはそれぞれ2年目に手札に加わるセット、3年目に加わるセットとなります。

③ラウンドごとにスタートプレイヤーはダイスを振り、その中の1個を確保します。スタートプレイヤー以降のプレイヤーもそれぞれそのダイスの中から1個づつ確保します。所定のダイス数を使用すると必ず1つ余ります。

④手番ごとにダイスに描かれているものを受け取り、手札の召還、召還したカード効果の使用、ボーナスの獲得(ペナルティあり)のアクションをそれぞれ任意の回数実施します。

⑤残ったダイスに描かれている分だけ季節を進めます。季節が変わると使用するダイスが変わり、手に入りやすいリソースが変わっていきます。

⑥4つの季節が終わると1年が終了します。次の年に対応したカードを受け取り、2年目を始めます。

⑦3年目が終わるとゲーム終了です。ゲーム中に得たクリスタルに、召還したカードによる得点を加え、手札に残っているカード及びボーナスを獲得したことにより減点した得点が最も高いプレイヤーの勝利です。

 

○プレイ経過

 こんな感じで準備を行います。(注:赤福は付属品ではないですよw)

 

 序盤、管理人は召還を重視するため召還数(カードを場にプレイできる数のことで、ゲーム開始時の召還数は0。召還数を増やすダイスや、カードの効果、やむをえなければボーナスで受け取るなど)を増やし、また召還するカードは次以降の召還時にボーナスが受け取れるものを中心にしています。

 

 2年目には行ったところ。ちい、管理人が順当にカードをプレイしており、芋は若干遅れ気味。ちいがプレイしている毎ラウンド各プレイヤーから1点づつ吸収するという効果は、ラウンドごとの得点は小さいものの、ラウンドを重ねると結果的にはかなり稼いでいた印象ですね。

 

 3年目に入った辺り。他の2人に比べ管理人は召還するカードをどんどん増やしていますが、途中召還数増のダイスやカードが手に入らず。召還数が上限に達してもまだまだ手札はあったので、ボーナスを召還数の増加に使用しています。ちなみにボーナスは4通りあり、受け取るごとに減点が多くなっていきます。

 

 何だかんだと3年が終わりゲーム終了です。管理人は最終盤でも立て続けにカードをプレイし、合計13枚のカードを場にプレイしています。一方、ちいと芋は並んで9枚。なお、ゲーム開始時にドラフトで手に入るカードは9枚ですが、ゲーム中にダイス効果やカードの効果によってカードは追加で手に入ります。

 

 ゲーム終了時の得点では3位でしたが、カードの得点が100点オーバーと想像以上に高く逆転に成功し、管理人の勝利となりました。2位はちい、3位は芋。

 

○評価

 カードとダイスそれぞれでドラフトを行うドラフトゲーといった感じではありますが、カードのドラフトはゲーム開始時のみでそれ以降は行われず、メインとなるのはダイスのドラフトとそれによって手に入るリソースでカードをプレイするという部分で、ルールはそれほど難しくありません。ただ、カードのドラフトはその時点でゲーム開始時の手札、2年目の手札、3年目の手札というのを決めなければならず、どのカードを確保しどの年数に手札に加えるか、長期的な戦略を考えながらの確保が必要になってきます。

 一方ダイスのドラフトは振ったダイスの中で基本的には欲しいリソースが書かれているダイスを確保すれば大丈夫です。しかしながら、面白いのはダイスの獲得具合(獲得しないで残ったダイスによって)でゲームの進行ペースが変わるところで、さらにそれぞれの季節で手に入りやすいリソースも考えながら時間を経過させる必要があります。また、その季節に取得できないリソースは高値で交換できるので、カードのプレイに使わないリソースでも確保しておき高値のときに売り払うということもできます。ただ、召還に必要なリソースは7個まで(カードの効果によっては上限を伸ばすことも可能)しか所持できないため、どのリソースをどのタイミングまで確保し何に使用するかというリソースマネジメントは結構重要です。

 一方気になる点としては、ゲームが進むことでプレイヤーの手前にかなりの数のカードが並び、それらのカード効果を使用しながら手番を行うことになるのでだんだんとダウンタイムが伸びていくというところがありますね。

 また、せっかく季節ごとに手に入る(入りやすい)リソース、高値で売れるリソースと分かれているのですが、カード効果で任意のリソースが手に入るものがあったり、季節に関係なく高値で売却できたりと、この特徴を台無しにしているような効果もちらほらみられ、後半になればあまり季節を気にしなくてもゲームが進められるというのはちょっとどうかなと思います。

 とりあえず、うまくリソースを管理しながらカードをプレイするゲーム感はありがちですが、ゲーム開始時の準備や、ダイスのドラフト、召還数の管理など特徴的な要素もあり、いくつか気になる点はあるものの、結構面白いです。ゲームになれてきたら使用するカードを入れ替えることでバラエティを出すことも可能なので、リプレイアビリティも悪くないと思います。

 

 

☆マラケシュ

○概要

作者:ステファンドラ

対象年齢:12歳以上

対象人数:3-4人

標準時間:60分程度

 

 絨毯を敷くやつではなく、バザーの店を競りによって獲得し、その店に多くの客を呼び込むことでお金を稼ぐ競り&陣取り系といえるゲームです。

 

①手番になると「客を移動させる×2」「客を移動させる→店の競り」「店の競り×2」のいずれかを行います。

②「店の競り」は手番プレイヤーが誰も獲得していない任意の店を選択し、手番プレイヤーから順に競り値を宣言するかパスを行います。1人を除いて全てのプレイヤーがパスをすると残った1名がその店を獲得します。なお、通常支払いは銀行に行いますが手番プレイヤー以外が購入した場合は、購入した金額の一部を手番プレイヤーに渡します。

③「客を移動させる」は客のグループを隣接するマスに移動させます。同じ場所にいる客はグループで移動し、他のグループと合流したらそれ以降分割することは出来ません。

④客が移動するときに、客と同色で既にいずれかのプレイヤーが獲得している店の前を通るとその客は店の中に入ります。その店にとって何人目の客かどうかにより収入を獲得します(多ければより収入が増える。)。なお、通常は店の所有者が銀行から収入を受け取りますが、他プレイヤーが移動させたことにより客が入った場合は収入の一部を、そのプレイヤーに手数料として渡します。

⑤手番終了時に3箇所あるスタートマスに客がいない場合は、客がいないスタートマスに2-4人客を配置します。

⑥客がいなくなればゲーム終了となり、最もお金を多く持つプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲームスタート時の様子です。奥の箱の上に客コマが並んでいますが、客コマの登場順はゲームスタート時にランダムに決定しており、並んでいる順番に盤面に登場します。

 管理人が「アンファ」、芋が「オマー」、ちいが「レイラ」という店舗名を担当します(このゲームは色ではなく看板に書かれた名前でプレイヤーを識別します。)。

 

 最初のラウンドは特別で、各プレイヤー1回づつ店の競りを行います。今回は各自が1店舗づつ獲得していますね。ちなみに管理人はスタートマス横の紫色の店舗(右手前)を獲得していますが、さすがに一等地だけあってゲーム開始時からかなりの資金を使いました。芋は中央の緑、ちいは左奥の青を確保しています。

 

 序盤が終わるくらいかな、中央に団体客がいますね。

 序盤は、右手前の緑の店舗を獲得したちいが客をどんどん呼び込み上手く稼いでいます。同色の芋の初期店舗はそちらに客が流れたせいで客の入りが悪いですw

 

 中盤。管理人が確保した右手前の赤店舗ですが、先ほどの団体客を誘導し一躍人気店の仲間入りです。ただ、向いの黄店舗をちいが確保しており、この時点ではまだまだちいの方がリードしているという感じでしたね。

 ただ、右手前のエリアで紫、青、赤と3店舗を確保している管理人が、この後次々と客を呼び込み、一気に形勢を逆転します。

 

 そんなこんなで客がいなくなりゲーム終了です。右手前エリアが完全に繁華街状態で、このエリアに3店舗を持つ管理人が後半かなり荒稼ぎをし、勝利となりました。

 一方、このエリアに2店舗を確保し序盤から中盤を有利に進めていたちいですが、所有店舗の少なさも(ここ以外は初期店舗のみ)あり後半に失速。芋の追撃を受け一時は2位すら危うい状況でしたが、左奥の緑客3人を含む団体を芋の店舗(中央の緑)から遠ざけることで何とか逃げ切っています。

 逆に芋はその団体を自分の店まで誘導できれば逆転で2位だったのですが手数が足りず・・・繁華街以外で独自展開していた自分の店舗は本人曰く「隠れた名店」らしいです。まあ、右奥の黄色なんかはそうかもしれませんw

 

○評価

 競りで店舗を購入し、購入した店舗に上手くお客を誘導するゲームです。手番にすることは「競り」か「客の誘導」のどちらかで、どちらも基本的にルールが分かりやすいのはいいところですね。

 とはいえ、どちらもしっかりと悩ましい要素が満載で「競り」の場合はどこの店を競りにかけるかから始まります。スタートマスに近ければ近いほど登場した客をすぐ誘導できるので、高値がつき易いですが

確保はしたいところです。ただ、あまりに自分のみが有利なエリアを形成してしまうと客の流動性が悪くなったり(他プレイヤーが動かさないので)、客を店から遠ざけられたりということもあります。そのため、他プレイヤーの店の立地を考えたり、どの客が登場しやすいかも考えつつ確保していく必要がありますね。ちなみに、スタートエリアのマスに近いということはマップの端の方になるため、そこから出現した客しか入り難く(他のスタートマスから出現した客を誘導するのが大変)、中央になればなるほど複数のスタートマスからの客でも誘導しやすいというメリットもあるので必ずしも端だけ押さえてればいいというものではないです。さらに、自分以外に必要な店を競りにかけることで、他プレイヤーに購入させ手数料を獲得するということも可能なので、どのタイミングでどの店を競りにかけるかはかなり考えどころでになっています。

 競り値については毎回どのくらいが適正かは難しいところではありますが、客単価が決まっているためある程度どのくらいの客を入れたら利益になるかが計算しやすいのもいいと思います。

 また、客の移動も自分の店に上手く誘導するように動かすのが基本にはなりますが、他プレイヤーの店に客を入れることで手数料ももらえるため、状況によってはあえて誘導し分け前(他プレイヤーにとってはその分だけ損失)をもらうというのも作戦だと思います。なお、客の登場する順番はゲーム開始時に決まっていますが、どのタイミングでどこに登場するかは手番プレイヤーが「どのスタートマスを空けたか」「何人を登場させたか」で調整できるため、この辺も上手く考えて客を操作し自分が有利になるように仕込みたいところではあります。

 気になる点として大きなものはなく、あえて言うと名前の書かれた看板でどのプレイヤーの店かを識別しており、視認性が悪いかなというところはありますが、まあ大した点ではないです。

 とりあえず、分かりやすいルールながら「競り」と「客の誘導」のそれぞれのアクションでしっかり考えどころがあり、とても面白いゲームだと思います。

 

 

☆マジックメイズ

○概要

作者:KasperLapp

対象年齢:8歳以上

対象人数:1-8人

標準時間:15分程度

 

 「キングドミノ(「自宅ゲーム会71 後半」を参照。)「エルドラド「自宅ゲーム会91 後半」を参照。)」とともに2017年ドイツ年間ゲーム大賞候補となったゲーム。この3本の中ではかなりの変化球で、「北方向の移動のみ」「南方向の移動のみ」などプレイヤーごとにできることが限定された中で、目的のものを獲得し脱出する協力ゲームながら、基本的にゲーム中はしゃべれないという制限付き。

 

①プレイするシナリオを選択肢、「北に移動」などのアクションを人数に応じて割り振ります。

②ゲーム中に手番という概念はなく、4体あるコマに対して各自が自分のアクションを任意のタイミングで行うことができます。

③通常会話はできませんが、赤いポーンを他プレイヤーの前に置いたり見つめたりすることで、気づいて欲しいという気持ちを伝えることはできます。

④ショッピングモール内を探索し、4体のコマそれぞれが該当するマスに到達すればアイテムの奪取に成功したことになります。

⑤アイテムの奪取に成功した状態で、対応したマスから脱出すれば勝利となります。時間の経過は砂時計で管理しますが、砂時計が落ちきれば敗北となります。

※上記は基本的なルールで、シナリオによっては色々と制約がつくこともあります。

 

○プレイ経過

 こんな感じで、中央のスタートタイルから始まります。最初は練習用のシナリオ1。

 ちなみに3人なので、それぞれに2~3のアクションが割り振られています。

 

 リアルタイムということで、スタートすると写真を撮っている余裕はなく・・・

 

 2コマが脱出したところで時間オーバー、失敗となります。とりあえず、ルールだけ把握してゲームを開始したので、ほとんど連携が取れていませんでしたね。

 

 失敗ではあったもののゲームの流れは分かったので、アクションを交換し続けてシナリオ2に挑戦します。前回の反省をもとに、3人で作戦を話し合ってからゲームを開始します。

 

 左上が気づいてポーンになりますが、熱中すると気づいてポーンじゃなく砂時計を他のプレイヤーの前に置くようなこともありました(主に管理人が)w

 

 時間的には多少危ういタイミングもありましたが、無事に4コマとも脱出し勝利となります。

 

○評価

 自分のアクションを効率よく行うためには、自分がどういう行動をとりたいか他プレイヤーに分かってもらう必要があるのですが、それを伝える手段会話やジェスチャーではなく「気づいてポーン」と「見つめる」のみというのは面白いですね。制限時間つきの中でリアルタイムにそれぞれのプレイヤーが共有の4コマを同時に操作しているため、プレイヤー同士の視点が一致しているとは限らず、ポーンを渡されてもどのコマに対して気づいて欲しいかというのはすぐに理解できないケースも多く、この辺りの制約のおかげで上手く連携が取れたときはうれしく、気づかないなら気づかないなりに気づいてポーンで必死にアピールしたりと、黙っているのに盛り上がるというちょっと変わったゲームになっていると思います。

 また、一時的に会話ができるタイミングがありますが、その最中も常に砂時計は動いているためあまりゆっくり話をすることは出来ず、みんなで急いで意見をまとめて「せーの」で動き出す感じは、普段が話せないだけあってすごい一体感があって協力ゲームをしているなあという感じでいいですね。

 一方で気になる点としては、リプレイアビリティの部分でしょうか。シナリオはかなりの数があるのですが、基本システムはそれほど変わらない(制約が増えたり特殊行動が増えたりするだけ)ので、正直それほどプレイ感に差が出るかは疑問です。後半シナリオの「気づいてポーンが使用できない」や「ワープが使用できない」というのもシナリオの一つとしてはちょっと安直過ぎるかなと。ついでに、慣れたメンバーでプレイするとゲームが作業的になりそうな印象というところもあります。

 とりあえず、気になる点が引っかかりはするものの、ゲームとしては発想の勝利といえ一風変わった協力ゲームとして楽しめると思います。ちなみに、プレイ中はボード上を注視することが多いので正直「見つめる」というのは気づかれないですw

 

 

ここで一旦昼休憩となり午後から再開となりますが、長くなるので中盤に続きます。

 

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