ニュースや情報の受け止め方を考えてみた | 精神科看護師yasu の猪突猛進ブログ

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精神科看護の探求をテーマに、書評や日常感じたこと、不定期で投稿します。
という訳で「精看探求士」というネームでtwitterもつぶやいています。そちらも、どーぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m

盗撮事件は日本全国で異常とも思えるほど、頻繁に起こっているようです。
いったい、どうなっているのか、不思議でもあり、悲しい現実でもあります。
そして、以下のニュース。
大阪の小学校で昨年7月に女性教職員用の更衣室で盗撮用カメラとみられる小型機材が発見されたのに、男性校長は校内調査などの対応をせず放置したという事件。
報告を受けた校長は、「犯人捜しはしたくない。」といって対応せず、教頭が自宅のパソコンで内容をチェックしたが、映像は見つからなかったため、結果を校長に伝えても対応してもらえず。
結局、教頭が機材をハンマーで壊して捨てたという。
どこまでが事実なのか、詳細は分かりません。
2人は停職処分となっているようですが、一般市民の感覚からすると納得いかないような気がします。
このような盗撮事件は、現行犯での逮捕であれば言い逃れが出来ないと思うのですが、今回のようなケースですと真相は・・・・
「犯人捜しをしたくない」と言った心境・理由はいかほどなのか?
私たちの職場や生活環境で同様の事件が起こらないともいえず、考えさせられる事件です。

続いて別のニュース。
今度は名古屋の小学校で、5年生の授業で「イスラム国」が日本人人質を殺害したとする遺体の画像を児童に見せたというもの。
授業は「情報を生かすわたしたち」がテーマ。
教諭は事前に「見たくない人は見なくていい」と説明し、3~5人が顔を伏せたという。
イスラム国関連のニュースは頻繁にテレビ・新聞等のメディアで取り上げられていて、それぞれのご家庭で子どもにはどのように受け止めてもらうのか、頭を悩まさせている方も少なくないかもしれません。
「事実を適切に把握して、きちんと自分の考えをもって受け止めること」
情報化社会において、老若男女問わず必要なスキルであると思います。
しかし、これは大人でも難しいことであるのです。
事実の捏造、偏った報道、一部の情報を鵜呑みにしてしまう等々。
もう少し子どもへの刺激やショックといったことも配慮して、今回のニュースを授業で取り上げてもらいたかったなと思います。

私は、精神科デイケアで働かせてもらって、様々なニュースをテレビ等で利用者さんと一緒に目にしたり耳にしたりします。
時に衝撃的なニュースが報道されると、その影響を強く受けて調子を崩してしまう方もいて、暗いニュースばかりが飛び交う現代社会を憂いますね。
ただ、情報の遮断を政府が行うような国も一部では存在していて、精神科病院や関連施設がそのようなことをしてしまっては、人権問題になります。(精神医療の負の歴史においては存在したと思われる)
「知る権利」ですね。
なにかしらの権利が存在するということは、擁護されなければなりません。
「取捨選択する能力」も個人個人に必要になります。

ふと、大昔のテレビも電話もなかった時代ではこのような問題は無かったのかなと考えたりします。
勿論、盗撮する機材や画像を配信する機械も存在しない訳で。
考えても無駄なのかもしれません。
人間の心や身体の機能は大きく変わっていないはずなのに、私たちを取り巻く環境は日々刻々と変化する。
必死についていこうとする人、「もうついていけないや」という人。
どちらが正しいということはなく、それぞれの生き方ですよね。
多様な価値観の中で、心のひずみもまた生じていく。
それでも、私たちは今日という日を生きていくのです。