イギリスが中国主導のアジアインフラ投資銀行に参加することを表明して驚いた専門家が多いようです。
それに追随してフランス、ドイツ、イタリアも参加意思を示して、アメリカは困惑しています。
なぜなら同盟国に対して、アジアインフラ投資銀行には参加しないよう働きかけていきたからです。
世界経済は第二次大戦後、1944年7月に大きな節目を迎えました。
この時に国際通貨基金協定が結ばれたのですが、この際にこれまでの金だけを国際通貨とする金本位制ではなく、ドルを基軸通貨とする制度を作り、ドルを金とならぶ通貨としました。
要するに世界経済の軸がアメリカであることが実質的にも形式的にも確定したわけです。
中国が主導しているアジアインフラ投資銀行は、このアメリカの金ドル本位制にくさびを打ち込むものです。
だから、アメリカは同盟国に不参加を呼びかけたわけです。
ところが、いち早くイギリスがこれに応じたので驚いている方が多いのです。
しかし、あるテレビ番組で語られていましたが、1944年の金ドル本位体制というのは、それまで世界の覇者だったイギリスが完全にアメリカにその座を奪われた瞬間でもあったわけです。
それに対するイギリスの恨みは半世紀を過ぎてもなくなることがないということでした。
イギリスの国益上も今後は中国とパートナーシップを組むことが最優先されたのでしょうが、ある意味1944年の恨みを晴らしたわけでもあるのです。
国単位でも人単位でも生存競争には必ず勝者と敗者が存在します。
恨まれる方も恨む方もなにひとつ良いことはありません。
しかし、地上の人はそれを常に繰り返します。
邪霊の活躍の場は常に用意されているのです。
イギリスと中国はアヘン戦争をしています。
中国がそれを忘れているでしょうか。
どの国とどの国が組んでも常に利害関係が変わるので、蜜月が長く続くことはありません。
パワーバランスが完全に崩れてきていますので、今後、近いうちに必ず大きな規模の戦争が起きるでしょう。
愛と平和の祈願で戦争がなくなることは絶対にありません。
大切なことは唯ひとつ・・・・・。
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