1572th  宇都宮氏成敗 | おはこの「大切なことは唯ひとつ」

おはこの「大切なことは唯ひとつ」

人は何のために生まれてくるのか。
そして、何のために生きるのか。
10数年ほど前のある日、僕はこの人生最大のテーマに対する一つの答えを見つけることができました。
「大切なことは唯ひとつ」だったのです。

今週の大河ドラマは、城井谷城主宇都宮鎮房を黒田長政が騙して殺した後のことが描かれていました。

史実に関してはいろいろな意見があるので、何が正しいか分かりませんが、黒田長政が黒田官兵衛の留守中に、宇都宮鎮房を騙まし討ちにして、合元寺に詰めていた鎮房の家臣たちも皆殺しにされたことは本当のようです。

その後、城井谷城に残る宇都宮一族や家臣も皆殺しにあったようです。

悲惨極まる話ですが、戦国の世ですからよくある話ではあったのでしょう。

ただ、宇都宮氏の家臣が多数殺害された合元寺の壁はこのときの返り血で真っ赤に染まったとされており、その後、血を拭き取っても拭き取っても再び浮き上がってきたため壁は赤く塗られました。そのため合元寺は赤壁寺と呼ばれています。
宇都宮氏の誅殺は黒田家に暗い影を落とします。

宇都宮一族の怨念を鎮めるために長政は城内に城井神社、扇城神社を建立し、関ヶ原後に国替えとなった福岡にも城井神社を建て宇都宮一族を鎮魂するのです。ただ、戦国時代に限らず一つ言えることは、恐らく誰もが自分自身や家族の理不尽な死や自分が誰かを殺したという経験を持っている可能性が高いということです。

黒田官兵衛や長政がどのような気持ちでいたのか分かりませんが、戦国の世とは言え、なんともいえない気分になったでしょうし、宇都宮家の怨念や領民の恨みは肌で感じていたでしょう。

しかし、肥前の一揆では領主の佐々成政がその責任を問われ秀吉に切腹を命じられています。

反乱が長引けば黒田家も同じ運命を辿っていたかも知れません。

当時は、秀吉にまだ従っていない関東や東北の諸大名を制圧し天下を統一するためにも反乱を早急に鎮める必要があったため、騙し討ちという卑怯な手段をとってでも宇都宮氏を滅ぼす必要があったわけです。

このあと、例の「天下を獲るのは黒田官兵衛だ。」という秀吉の発言により、黒田官兵衛は隠居して、長政に国主の座を譲るのですが、話はどんどん暗いものになっていきます。

さて、長々と書きましたが、この怨念の世界というのは当時幽体や霊的な状態にどのような影響を与えたのだろうかと考えさせられます。


太平洋戦争でも国家の命令とは言え、日本人は多くの人々を殺しています。

もちろん、アメリカ人はそれ以上の日本人をしかも広島、長崎で民間人を大量虐殺しています。

これらの経験は重い霊的カルマとなってしまい、現世の地上での生活にも大きな影響を与えているでしょう。

騙まし討ちや一族郎党皆殺しなど誰もやりたいはずがありません。

しかし、家を守るためにはやらざるを得ないと考えるのです。

やらなければ、自分たちや一族郎党がやられてしまうからです。

どちらに正義があるとか、どちらに大義があるという話ではありません。

正義や大義など、所詮地上の価値観です。

それが霊的なことであっても、何が正義か何が大義かということを具体的に考えるのは肉を持った地上の人間に過ぎません。

それが、霊的修行者であっても、同じことです。

幽体が地上での限界まで成長していようが、霊体がキリストと交流出来るほどになっていようが、考え、発言し、行動していることのもとには肉の脳があるだけです。

幽体や霊体の良い影響があるにせよ、地上で最大の権限をもっているのは肉の脳なのです。

最も自由意思を行使するもとが肉の脳なのです。

従って、自由意思に霊的な正しさを求めることは出来ません。

しかし、高慢な方はその肉の脳に霊的な正しさがあると過信して、取り返しのつかない世界に入り込んでいくのです。

地上において、大義に基づく具体的な正しい言動など存在しません。

大義を振りかざした瞬間にそれは絶対に正しくないものになっているでしょう。


大切なことは唯ひとつ・・・・・。



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