昨日は、妻の誕生日で、大阪の南森町のフレンチで食事をするということで久しぶりに大阪に行きました。
ランチも大阪で食べたので、ネットで良さそうなカフェを探したら、僕が好きな日本茶のカフェがあったので伺いました。
カフェでは空間を楽しむ場合もありますが、本質的には自分ではいれらないお茶(日本茶、紅茶、コーヒー、ハーブティー)を飲みたいので、ネットで検索をしたところ、僕が大好きなだし汁のような旨みと甘みがある日本茶が飲めるカフェがあったので伺いました。
実際に伺ってみると期待を裏切らない素晴らしいお茶で楽しいひと時を過ごすことができました。
そして、更に驚いたことにそのカフェの若いオーナーは金継ぎ職人の方だったのです。
金継ぎ職人の方がカフェをやられていることに驚いたのです。
金継ぎとは、割れたり欠けたりし陶磁器を漆で接着し、継ぎ目に金や銀、白金 などの粉を蒔(ま)いて飾る、日本独特の修理法です。
その芸術性の高さから、割れた陶磁器を金継ぎすることにより、より価値が増すという場合もあるものです。
従って、金継ぎ職人の方が扱う陶磁器は、何十万円もするものや国宝級のものばかりだと思っていたので、そんな特殊で芸術的な仕事をされる方がカフェをやられているとは思ってもいませんでした。
お話を聞いてみるとその方は、もっと気軽に安く金継ぎをしてもらいたくて、金ではなく、真鍮を使ってそれほど高価ではないものも長く使ってもらおうとしてお店をやられているということでした。
そして、金継ぎだけでは陶磁器の魅力を知ってもらえないので、新進気鋭の若手の陶磁器を置いて販売したり、実際のその魅力を知ってもらうために日本茶カフェを併設されたそうです。
茶畑直契約の珠玉の日本茶も美味しいですが、その器の素晴らしさに感動して、妻にちょっとした器を買ってもらいました。
今、その器で焼酎を飲みながらこのブログを書いています。
さて、金継ぎというのは、物を大切にしましょうという日本人の美学が芸術として結集した素晴らしい文化です。
粉々に壊れたものでも、それはそれで独特の復元をして直すことが出来るそうです。
昨日買ってもらった器も欠けたり、割れたりしたらいつでも金継ぎをしますので、一生使って下さいと言われました。
今西公彦さんという方の作品なのですが、高価なものではないですが、素晴らしい陶芸品なので、ずっと使っていこうと思っています。
ただ、霊的修行者として思うことは、金継ぎをしたとしても物は物です。
僕が死んだ後も残そうと思えば残せるのでしょうが、永遠というわけにはいきません。
まして、人の身体は、再生医療が発達してもせいぜい寿命が二倍延びるだけです。
再生医療は金継ぎのようなものかも知れませんが、寿命が延びることのみよって、人という霊的生命体が霊的に成長するわけではありません。
寿命を延ばすのであれば、まずは寿命を延ばすことによって、何を変えるべきなのかを考えなければなりません。
ただ、寿命が延びました、水も食べ物もありません、何の意味もありませんでは、困ります。
人に必要なのは金継ぎではなく、金継ぎをする意味をどのように考えるかなのです。
大切なことは唯ひとつ・・・・・。
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