こんにゃく芋の生産が盛んに行なわれている群馬県では、全国の生産が6万7千トンのうち、6万1千700トン(平成24年産/農林水産統計)が生産され、全国の92%の生産量を誇ります。日照時間が国内でトップクラスと水はけのよい土壌など恵まれた環境により、渋川市や昭和村をはじめとした中山間地域で生産されていますが、「こんにゃくといえば群馬」という地位を確立しています。
植え付けてから5年目ぐらいに咲くコンニャクの花
こんにゃく(蒟蒻)とは、サトイモ科の植物、あるいはその球茎から製造される食品である。植物としてのこんにゃくを表記する場合は「こんにゃく」、食品などの加工品としてのコンニャクを表記する場合は「蒟蒻」として区別している。
コンニャク畑
蒟蒻芋は、生食ができません。それは毒性があるためです。その毒はシュウ酸カルシウムというもので、素手で触るとカブレることもあるほどです。
このシュウ酸カルシウム、劇薬に指定されるほど毒性が強いものなのだとか。少量を口にしただけでも激しい灼熱感で喉が腫れ呼吸困難になります。大量に摂取すると肝臓や腎臓に深刻な障害をもたらすそうです。
毒性が弱い状態でも、腎臓・尿管・膀胱・尿道に結石をもたらすことがあるようです。つまり、シュウ酸カルシウムを含む生の状態では、食べるのはもちろん直に触るのも避けたい危険なものなのです。場合によっては昏睡状態や死に至る危険まであるのだとか。
こんにゃくの花
こんにゃくの花は、天に向かってまっすぐに伸びた棒のような形状をしています。花色は濃い赤紫色で非常にインパクトがあります。ただし、花はこんにゃく玉を植え付けてから5年目にようやく咲くので、実際に見られる機会は少ない。
それでも数年に一度しか咲かないため、希少な花と言えます。しかも花は2日間ほどしか咲かないので、生で見られる機会はなかなかありません。
咲き終えたこんにゃくの花
こんにゃくの花には「悪魔の舌」という別名があります。これは、花の独特の形状と悪臭から来ているのだとか。それは耐えられない独特の嫌な臭いで、開花後は日を増すごとに臭くなっていくそうです。
1年目の栽培
こんにゃくの植え付け時期は、4月〜5月頃です。株間を10cm程度あけて、生子を斜めにして植えます。斜めに植えると、芽のくぼみに水が溜まるのを防げるからです。そして、11月頃に掘り起こします。
掘り起こしたものを翌年の植え付け時期に、今度は株間を20cm程度あけて斜めに植え、再度11月頃になったら掘り起こしましょう。






