イタリアのプログレ・ロック・バンドの
1992年リリースのデビュー作。
タイトルが長くて入らず、正確には
「Sono Io Il Signore Delle Terre A Nord」。
当時国内盤も出ていて、
邦題は「我こそは北の大地を支配するものなり」という
なかなか押しの強いタイトルであります。
方向性は70年代イタリアン・プログレが
そのまま90年代に蘇ったような音で、
良い意味で洗練されていないと言うか、
本当に70年代そのまんまという作風で、
当時はビックリしましたねぇ。
その要因としては、
このバンドの結成は1974年で、
デビューの時点でかなりベテラン。
良くも悪くも進化・変化なく
下積みをしてきたんだなと。
ベテランらしく、
なかなか展開が練られていて、
デビュー作なのに、
妙な安心感があります。
たまに聴きたくなる1枚で、
先日聴こうとしたところ、
ラックに無い…。
また何かの拍子に
売ってしまったらしく、
今回買いなおしです。
このパターン、
プログレ系に多いような…(汗)。
それはともかく、
また久々にこれを聴けて
満足です。
どの曲というのは無く、
1枚トータルして
味わい深い作品。
PFM、AREA、ARTI & MESTIERIといった
ヴァイオリンをフューチャーした
王道イタリアン・プログレの
雰囲気が楽しめます。
当時のVINYL MAGICレーベルの
ネオ・プログレ・シリーズで、
CALLIOPE、SYNDONEと共に
盛り上げてくれたバンドであります。
先日2003年リリースの4thアルバムも聴きましたが、
音楽性は見事に変わらなかったですね。
今もまだ活動しているそうで、
たぶん音楽性も変わらず頑張っていると思います。
70年代のイタリアン・プログレは
もちろん最高ですが、
今振り返ってみると、
90年代もなかなか面白い時代でしたね。
☆「70年代イタリアン・プログレがそのままタイムスリップしたような、不思議な感覚のデビュー作」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9つ!