BLACK SABBATH/Heaven and Hell…1980年 | 車通勤メタル!

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児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

BLACK SABBATHの9thアルバム。

 

サバスのヴォーカリストと言えば

オジー・オズボーンな訳ですが、

これはオジーが脱退し、

ロニー・ジェイムス・ディオが加入した作品。

 

単純に1枚のHR/HMとすれば

素晴らしい様式美アルバムであります。

 

ただサバスのアルバムとしてはどうでしょう?

という作品。

 

ディオがRAINBOWで作り上げた

様式美HRの世界観そのままといった方向性で、

リアルタイムで聴いていた人は

さぞかしビックリしたことでしょう。

 

オジーが展開していた

おどろおどろしいオカルティックな世界観は

ほとんど排除されています。

 

とは言え4曲目の「Heaven and Hell」なんかは

従来のサバスそのもので、

トニー、ギーザー、ビルならではの

独特の世界観を醸し出しています。

 

ただそこに、

ロニーの完璧な歌唱が乗っかると、

当然「完璧な」様式美HRになります。

 

この「完璧な」というのがポイントで、

ある意味オジーのヘタウマで危なっかしい歌唱が

一つの持ち味だった訳で、

やはりRAINBOW的に聴こえてしまいます。

 

1曲目の「Neon Knights」、

6曲目の「Die Young」といった

アップ・テンポの曲は文句なしにカッコいいですが、

サバスの曲かと言われると、

う~んといったところ。

 

いや、名盤と呼ばれていることに文句は無いし、

実際カッコいいアルバムだと思います。

 

どうしても含みのある言い方になってしまいますが、

じゃあイアン・ギランは?

グレン・ヒューズは?と聞かれると

そうですね、あれに比べれば違和感はありません(笑)。

 

という訳で、

たぶん「Boan Again」や

「Seventh Star」のレビューでも同じようなことを

書いたと思うんですが、

オジーにこだわらなければ素晴らしい作品だと思います。

 

当時ももちろん賛否両論だったと思いますが、

割と好意的に受け入れられたようですね。

 

オジーの脱退理由も酒やドラッグ中毒といったところなので、

ロニーという「良薬」で息を吹き返したとも言える訳で、

捉え方は人それぞれ。それで良いでしょう。

 

☆「ロニーの圧倒的な歌唱を生かした、ドラマティックな様式美HR。ただオジー期とは別物」…☆☆☆☆☆☆☆☆星8つ!