MASTODON/Hushed and Grim…2021年 | 車通勤メタル!

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児童養護施設で働くメタル好き中年保育士のCD日記。目指せ1万枚!

MASTODONの2021年にリリースされた

9枚目のアルバムです。

 

MASTODON初の

2枚組アルバムということで、

ちょっと覚悟が必要な作品でもありました。

 

MASTODONの音楽は

ただでさえ濃厚、濃密であり、

ヘヴィでダーク、複雑、混沌としている訳で、

1枚でも脳と耳がグルグルするのに、

2枚組となると、果たして

僕のちっぽけな脳ミソで処理しきれるのか(汗)、

不安の中聴き始めました。

 

聴き始めてまず感じたの

「思いのほかの聴きやすさ」

であります。

 

「スラッジ・メタル」という言葉は

このバンドで知ったんですが、

「スラッジ」っぽさはほとんど無く、

むしろクリアでスッキリとした

聴き心地が楽しめます。

 

今までのMASTODONは

僕には音が重すぎて、

「良いんだけど疲れる」

存在でありました。

 

「凄いんだけど、聞きづらい」と言うのか、

とっつきにくさが常に付いてまわると言うか、

そんな存在でありました。

 

なので2枚組ときいた時は

買うのを躊躇した訳ですが、

これは逆に裏切られましたね。

非常に聴きやすい。

 

これはMASTODONのファンにとっては

どうなんでしょうか。

荒々しさや凶暴さがグッと減り、

以前の作品を知らない人が聴いたら、

普通にプログレ・メタル・バンドと思われるような

洗練された作品であります。

 

なのでそれほど

このバンド自体に思い入れの無い僕としては

最高傑作であります。

 

OPETHを思わせる、

プログレへの接近。

そう、ふと思い出したのが、

VOIVODですね。

あの「The Outer Limits」に

似た作風というか、

独特の浮遊感も感じます。

 

VOIVODの面白さは、

あれだけプログレ・メタルの大傑作を出しておきながら、

プログレ路線からまた遠ざかっていくという、

ある意味さすがと言うか、

まあそれはさておき…(笑)。

 

さて、今後のMASTODON、

OPETHのようにプログレ路線を

追及していくのか、

はたまたVOIVODのように

プログレ路線から離れていくのか、

どちらに転んでも楽しみではあります。

 

ただこれだけのバンドで

今回のアルバムは国内盤は出ないということは、

あまり日本での評判は良くないんですかね。

この変化を歓迎するのは少数派かもしれません…。

 

☆「この聴きやすさは、賛否の分かれるところ」…☆☆☆☆☆☆☆☆☆星9つ!