DARK MOORの9thアルバムです。
スペインが誇るクサメタル界の代表格。
このバンドの凄いところは、
どのアルバムも当たり外れが無く、
一貫してクサいところです(笑)。
この安定度は凄い。
安心して買えるし聴ける。
僕の中では
AT VANCEと並んで、
期待通りのクサ作品を出し続けてくれる
ありがたいバンドであります。
「期待通り」というところがミソでして、
期待を裏切らない代わりに、
期待を大きく上回る作品も無いという
そういう意味でもファンに忠実なバンドであります。
と言ったものの、
このアルバムはこれまでのものと
かなり毛色の違うものになっています。
シンフォニック・メタル一辺倒ではなく、
ハード・ポップ的な曲や
AOR調の曲もあり、
良くも悪くもバラエティに富んだ作風。
音楽的には進歩しているんですが、
クサ・メタルを期待すると
思いっきり肩透かしにあいます。
このバンドの初期の作品は
まさにクサ・メタルの極致らしいんですが、
実は僕は未聴であります(汗)。
6thアルバムの「TAROT」で悶絶していましたが、
他のレビューを読むと、
初期はその比では無いらしいです…。
今はYouTube等ですぐ聴けちゃったりする訳ですが、
僕は買って聴かないと気が済まないタチなので、
すぐに聴きたい気持ちをグッとこらえて、
いつか買って聴きたいと思います。
このアルバムの後の作品は
どうなってるんですかね?
まあそれより初期の作品を
買うのが先決ですね。
それにしても
このアルバムの評価は難しい。
1曲目の壮大なイントロから続く
2曲目の「First Lance Of Spain」、
6曲目の「The City Of Peace」、
8曲目の「Living In A Nightmare」
は期待どおりのシンフォニック・メタル・ナンバーに
間違いないですが、
それらに挟まれた「フツーの曲」をどう捉えたら良いのか…。
オペラメタル的作品ということで、
結果バラエティに富んだ1枚になったと思うんですが、
やはり期待していた路線との違いに
戸惑いと違和感を強く感じてしまいます。
完成度は高いですけどね。
でもこういう路線の音楽を聴きたかったら
他のバンドの作品を聴くだろうし、
DARK MOORを聴きたかったら、
他のアルバムを聴きたい…。
実に中途半端でもどかしい作品と
言わざるを得ませんな…。
☆「それなりに凄いが、これじゃない感が凄い…」…☆☆☆☆☆星5つ!
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