CAMELの9thアルバムです。
邦題のMR.Oとはミスター小野田、
そう、最後の日本兵として知られる
あの小野田寛郎少尉のこと。
小野田少尉の実話を
コンセプトとした、日本人としては
非常に興味深い作品。
…と言ったものの、
若い人には何のことか
さっぱり分からないという人も
多いかもしれませんね。
もっとも小野田少尉が帰国したのは
1974年で僕が1歳の頃なので
僕もリアルタイムでは知らないんですが、
物心ついた頃もテレビで
割と頻繁に特集を放送していたので
よく覚えています。
小野田少尉についての詳細は
ここでは書きませんが、
こういった重いテーマでも
サウンドはCAMALそのもの。
ファンタジックでクリーンな音は
心が洗わらるようです。
テーマからすればもっと泥臭い作風に
なるかなとも思ったんですが、
どちらかと言えば小野田少尉の
葛藤や、「これが平和なのか?」といった
疑問に焦点を当てているので
なるほど、ここもCAMELらしい。
なので、コンセプトを知らなければ、
ただただ抒情的で美しいアルバム。
こんなテーマでもCAMELらしさを崩さないのは
さすがとしか言いようがありません。
ジャケットが不思議な、
というか、和をちょっと勘違いしたような
テイストで時代を感じます(笑)。
これも今となっては良い味ですが…。
とりあえずプログレとかそういうジャンルは抜きにして、
日本人なら聴いて欲しい1枚であります。
☆「テーマとは裏腹に、シンフォニックでファンタジックな作風」…☆☆☆☆☆☆☆☆星8つ!
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