ヨーロッパソフトボール界関連情報 | 欧州野球狂の詩

欧州野球狂の詩

日本生まれイギリス育ちの野球マニアが、第2の故郷ヨーロッパの野球や自分の好きな音楽などについて、ざっくばらんな口調で熱く語ります♪

 今年、オランダ・ハーレムにて8月15日から24日まで開催される予定の、ソフトボール世界選手権。ヨーロッパ選手権を控える野球界と時を同じくして、ソフトボール界でもこの大会に向けて様々な準備が着々と進められています。


(1)イギリスがワイルドカードで出場権を獲得

 イギリス代表が、世界選手権の出場権をワイルドカードで獲得したことが明らかになりました。ヨーロッパ勢では開催国オランダの他、イタリア、チェコ、ロシアが既に出場を決めており、イギリスは彼らに次ぐ欧州第5代表としての出場になります。


 イギリスのヘイリー・スコット監督は、自身が率いるチームが世界選手権出場を決めたことについて次のようにコメントしています。「私は、イギリス代表ほど世界選手権出場にふさわしいチームはないと思うわ。私のチームには熱いハートとガッツがあり、それらは2010年に私たちが初めて世界の舞台を踏む前から、このチームでプレーし続けてきた選手たちが築き上げてきた土台の上に成り立っているの。このチームの選手やスタッフ、そしてイギリスソフトボール連盟(BSF)の関係者と一緒に仕事ができることを誇りに思っています。大会に向けて、更なるステップアップを目指さなければね!!」


 今大会には前述の欧州勢の他、米大陸からアメリカ、カナダ、キューバ、ドミニカ共和国、プエルトリコ。アジアから中国、台湾、日本。オセアニアからオーストラリア、ニュージーランド。アフリカからボツワナの出場がそれぞれ決まっています。イギリスは昨シーズン、チェコ・プラハでのヨーロッパ選手権で6勝2敗の成績を残し5位。自動的に世界選手権出場が決まるベスト4を惜しくも逃し、ワイルドカード枠での出場を狙っていました。スコット監督は今後、大会出場に向けて選手のセレクションを実施する予定とのことです。


ソース一覧

http://www.mister-baseball.com/great-britain-receives-wild-card-womens-softball-world-championship/

http://www.britishsoftball.org/nationalsteams/womensfastpitch/


(2)オランダがフロリダで強化合宿を実施

 一方、大会ホストチームの大役を務めるオランダ代表は、現在アメリカ・フロリダ州にて世界選手権を見据えた20日間の強化合宿を実施しています。


 クレイグ・モントヴィダス監督は、この合宿中に合計25試合もの強化試合を実施する予定とのことです。今回のフロリダでの合宿は、今年オランダ代表が計画している2度のアメリカ遠征の1回目。2度目の遠征は大会を1か月後に控えた7月に、イリノイ州で行われる予定なんだそうです。今大会でも優勝候補と言える日米の両雄をはじめ、世界中から実力派が数多く揃う今大会。決して楽な戦いではないことは間違いないですが、開催国として簡単に負けるわけにはいかないのは確かでしょう。多くのゲームを数多くこなすことになる今回の合宿、実りあるものになって欲しいところです。


ソース:http://www.mister-baseball.com/dutch-womens-softball-national-team-florida-training-camp/


(3)ESFがローマで初の審判コンベンションを実施

 ヨーロッパソフトボール連盟(ESF)が、今月7日から9日にかけてイタリア・ローマにて初めての審判コンベンションを開催しました。ESF及び国際ソフトボール連盟(ISF)の審判ディレクターであるアンドレア・マルコン、ボブ・スタントンの両氏が中心となって行われた今回のコンベンションには、総勢19か国から60名の審判が参加しました。


 会の中ではまず、冒頭でスタントン氏が従来のルールに対する解釈変更を含む、新しい競技ルールの制定について説明。また、選手や監督とのコミュニケーションを取ることの大切さについて理解するため、アイスホッケーの試合場面を映した短いビデオの上映も行われました。その後は、参加した審判たちによるワークショップも行われ、DP・フレックスプレイヤー(野球のDH制を発展させたもので、DHが投手の代わりとしてしか起用できないのに対し、DPはどの守備位置に対しても起用できる。DPの代わりに守備のみを行う選手をフレックスプレイヤーと呼ぶ)についてと打撃・走塁・守備の妨害についての規則が取り上げられました。


 さらに、ESFへの新しいスポンサー企業としてイタリアに本拠を置くテクノバップ社(水圧や蒸気を用いた洗浄機器のメーカー)が紹介されたほか、いずれもプラハで6月23~28日に行われるISFのヨーロッパ審判クリニック、ESFのファストピッチ(5月21~26日)とスローピッチ(5月7~11日)の審判クリニックについてのアナウンスも行われました。イベントの最後には、ESFが主催する2014年シーズンの国際大会への、各参加者の配属が発表されています。


 今回のコンベンションは、各国の審判たちが一堂に会し様々なトピックについて議論を行う、非常に有意義な時間となりました。ESFが実施する大会における審判技術の向上というテーマにも、十分に応えられる内容だったとESFでは総括しているそうです。ESFでは今後、今回と同様のコンベンションを4年に1度のペースで継続的に開催していく予定だということです。


ソース一覧

http://www.mister-baseball.com/esf-holds-umpire-convention-rome-italy/

http://www.tecnovap.it/