キュラソーに新たな野球拠点建設へ | 欧州野球狂の詩

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日本生まれイギリス育ちの野球マニアが、第2の故郷ヨーロッパの野球や自分の好きな音楽などについて、ざっくばらんな口調で熱く語ります♪

 このブログでも再三取り上げた、オランダ本国でのW杯制覇に対する盛り上がりぶりですが、熱さと言う意味ではもちろん、「もう1つのオランダ」も負けてはいません。オランダ領キュラソー島の主要空港のそばに、このたび新しい総合トレーニング施設が建設されることが、明らかになりました。


 「ベースボールキャンパス」とも言うべきこの構想では、6000人収容のメインスタジアムの他、練習用グラウンドとリトルリーグ用グラウンドが、それぞれ4面ずつ建設されます。それだけではなく、学校、ホテル、病院、スポーツ施設、事務所、ショッピングセンター、託児所と駐車場、12歳から18歳まで300人が宿泊できる、合宿所までもが併設される予定。まさに、野球を中心とした総合施設というわけです。


 この施設では、野球のトレーニングと並行して、通常の学校教育も行われるとのことで、どちらかというとアカデミーに近い感じかもしれません。関係者たちはこの施設を、カリブおよび南米地域の若いタレントたちのハブ(拠点)として利用する他、アメリカやヨーロッパの球団の、春季キャンプ地としても開放する考えを持っているそうです。実際に、どの国からチームがやってくるかは分かりませんが、言葉を同じくするオランダ本国(フーフトクラッセや、2部のエルステクラッセなどの所属チーム)や、地理的に近いキューバ、メキシコ、ベネズエラのクラブが使うんじゃないかな、と予想しています。


 このキュラソー、最近は主に若手選手の育成に、非常に力を入れている印象を受けます。今回紹介したプロジェクトは、8月末から本格的に始動したそうですが、これに加えて10チームによるユースリーグを立ち上げる構想も、MLBの協力も得て進めているそうです(詳細は野球ふぁんさんのブログ「野球を語る」のこちらの記事 参照)。まず間違いなく、このリーグ戦の会場としても利用されることになるはず。ハード・ソフトともに整いつつあるキュラソー。これからの発展が楽しみですね。