金融庁によるFXのレバレッジ規制強化が、本日付けの日経新聞
で報道されました。
金融庁のFX規制については、証拠金の全額信託保全と一緒に、以前から噂をされていたものであり、
徐々に具体化・現実化してきているのだと考えられます。
この報道によると、「投機的取引を抑制するために、上限を20―30倍前後とする方向で調整する。」とのことです。
600倍のレバレッジを利用している人は、あまりいないかもしれませんが、
50-100倍程度を利用している人は多くいると思います。
したがって、この規制は、投資家にもFX業者にも大きな影響がでると予想されます。
投資家から見ればレバレッジは高いほうが良いです。もちろんここで言うレバレッジとはFX業者が定める証拠金比率(≒表面的レバレッジ)です。
実質的なレバレッジはポジションの合計÷口座残高で考えるべきです。
表面的レバレッジがいくらであろうと、実質的レバレッジが適切に管理されていれば何も問題はありません。
システムトレードという観点からは、収益率が問題になります。
例えば米ドル円が現在1$=100円で、かつ一ヵ月に最大10円変動しているとします。
その場合、100万円の元金で6万通貨単位のポジションをとるとレバレッジは6倍になります。
万が一10円マイナス方向に振れた場合には損益は▲60万円となりますが、
まだ口座には40万円残っています。
逆に言うと、一ヶ月に10円しか変動しないのであれば、最初から元金は60万円にしておき、
残りの40万円は他の安全資産に投資しておくことが可能です。
これにより全額FXに投資しておくより全体の収益率を高めることができます。
少し余裕を見て当初元金65万円に対して6万通貨のロングポジションであれば、レバレッジは9.2倍となり、
同時に残りの35万円は他に運用できるのです。
ここまでは問題ないのですが・・・
ここで1$=91円になったとします。9円下がったのですから▲54万円となり、そのときのレバレッジは約49倍となります。
新規制により30倍を上限とされた場合には、これはロスカットになってしまいます。
もっと多く元金を入れておく必要があり、結果として余裕資金は減ってしまい、全体の収益率は下がることになります。
過度に高いレバレッジは不要だと思いますが、FXの大きな魅力の一つは証拠金取引=レバレッジにあります。
これが投資家保護のための規制であるのなら、果たして何倍が適切なのかは、投資家の目線で再度よく検討してもらいたいです。