彼がいなくなっても
日常が変わることはなかった
いつも通り撮影してインタビューして
帰って寝てまた仕事しての繰り返し

(ここの店美味しいだろ?)

「うん」

(君のために予約したんだ)

「…ありがとう

ねぇ」

(ん?)

「陽菜とご飯来れて嬉しい?」

(え?あー、もちろんっ)

「…そっか」

きっとこの先のことだけを考えてる
顔を見たらわかる
今はどうでもいいんだ
楽しいとも思ってないんだろな

(じゃあこの後…)

「ごめん帰る」

(…え?)

「気分じゃない」

(送っていくからさ)

「いい」

(おいっ、ちょっと)

「なにっ!?」

(ったくこれだから
少し売れた芸能人は付け上がるから
飯食わせたやろ!ほら)

「やめて離して!」

(お高くとまってんちゃうぞ
大した力もないくせに)

「やめてっ!」

なんでそんなこと言うんよ
いつもそう
体の関係ばかり、外見ばかり
陽菜の性格とか全てを受け止めようとしてくれる
そんな人なんてっ…

「離れろ!!」

(は?なんやお前)

「女に手あげるなんて
男の中のクズやな!」

(うっさいチビ!)

…バシュッ!!!

(っ!!!や、やめろよ)

「これ以上ここおったら
このパンチ本気で当てるぞ」

(、、うわぁぁぁ!!!)

「ったく

大丈夫?」

「YU…」

「ジムの帰り走ってたら声してさ
よいしょっと…気をつけなよー?
可愛いんやからさ」ニッ

やめて

「よし、タクシー捕まえるわ
一緒に行こ」

やめて、なんであなたまで
そんな余裕な顔するの

「やだ…」

「小嶋さん…ど、どうしたん!?
なんで泣いてんの?
どこか痛いとこが…うぉっ///」

ギューーッ!!

「え、えっと
小嶋さん俺汗臭いよ…」

「知ってる」

「じゃあ離れた方が…」

「なんでジムなんか通いだしたん?
強いくせに」

「それは…」

「…」

「もっと強くなりたかった
自信がついたら

君にもう一回告白しようと思って」

「…」

「ハハッ俺諦め悪いみたい
あのときカッコつけて言ったけど
全然ダメでさ
ほんと、情けないくらい
毎日君の顔が浮かんで」

「…」

「ごめんなぁ、こんな厄介なやつで」

「YU…さん」

「ん?」

「陽菜もっ…想ってたよ」

「え?」

「毎日毎日想ってた

YUさんのこと」

「っ…ははっ
何?情けないチビだなーって」

「違うよバカ…
幸せそうに笑うくせに
最後に見たの悲しい顔だった」

「ごめん、嫌な別れ方やったね
でももう大丈夫元通りやからね!
ほら、見て俺笑ってる
君に抱きついてもらえて幸せだぁ」

そういうと幸せそうに笑ってくれた

「あ、タクシー来た
ほら、乗っ…」

「一緒に来て」

「へっ!?」




「あの…なんで俺
君の家に…」

「何?嫌なの」

「嫌じゃないけど…その」

「あんまり見ないで
じゃあ陽菜シャワー浴びてくるから」

「シャ、シャワー!?」

「何その顔
テキトーにくつろいでて」


バタンッ
「はぁ…///陽菜何してんのよ」