「結婚ねぇー山田が」

「なに、その顔は」

「いや、別にてかまだしてなかったんやって
感じなだけ」

「タイミングがね
婚約期間が長かったの」

「ふーん」

「なに?冷たいなー
もう結婚するから山田じゃないし
菜々ちゃんでええよ?」

「福本」

「おい」

「ハハッでもまぁおめでと」

「ん、ありがと」

山田が結婚すると聞いた
するのは分かってたし
まだしてなかったんかって
驚いたぐらい

「式何着ていこっかなー」

「私はこっちの方がいいな」

「これ?無理無理無理っ!
年考えて」

「えー可愛いやん似合うで」

「恥ずかしすぎる
こんなん、、ええ歳したおばさんが」

「美優紀はおばさんちゃう!」

「それ言うの彩だけやから
世間的にはおばさんなんです」

「なんでそんなに気にするかなー
私が違うって言うてるのに」

「彩は私に特別なフィルターかけすぎ」

「えー」

「なぁ、美優紀」

「んー?」

「私たちはいつ結婚する?」

「へっ」

「今すぐにでも全然ええけど」

「…アホちゃう///」

「可愛いー」

「ンッ///ちょっと急に…」

ワンワンーッ
(おーい私のご飯)

「あ、音遠ごめんご飯やな」

ワンワン
(見せつけんといてよ)

「そんなつもりはないねんけどなぁ」

「なぁ彩ずっと聞きたかってんけど
ホンマに音遠の言葉わかるん?」

「うん分かる
ずっと話してたら分かるで」

「そんな英語みたいな感じ?」

「そうそう、なぁ音遠」

ワンッ
(彩ちゃんが特殊なんだよ)

「そんなことないやろー!!」
ワシャワシャ

「あ!夕飯作らな
美優紀座ってて」

「私も手伝う」

「いいから、ね?」

「…うん
相変わらず尽くされてる」

ワンワン
「彩ちゃんが好きでやってるんだよ」

「んー?ありがと音遠
私もちゃんと話せるようになりたいな」

ワンワン
「それは普通は無理なことで」

「ちゃんと謝りたいのにね
あの時のこと」

私は音遠にも沢山助けられた
仕事で彩を1人にする時には
お留守番してくれたし
何度も彩を励ましてくれた
何より、彩を手放したときも
何度も私を支えてくれた
一緒にいて欲しいと頼んだのに
私は勝手に1人で塞ぎ込んで
しまいには音遠にものを投げたことも

「ごめんな…音遠」

クゥーン…
ペロペロッ

「ちょっとくすぐったい///」

音遠を見つめると
仕方ないなぁって微笑んでるみたい
優しいね音遠も

彩の料理を待ってる間
仕事の連絡とかしてたけど
終わってしまって
なんか寂しくなってキッチンに行くと
彩が鼻歌を歌いながら料理をしてる
鼻歌でも上手いなぁ

ギュッ

「うぉ、びっくりした」

「まだ?」

「お腹空いた?」

「…んーん」

「ハハッ寂しくなったんや」

「…///」

彩は火を止めて振り返り
抱きしめてくれる

「可愛いなぁホンマに」

こんな40にもなった女に
良くもまぁそんなこと言えるわと
若干感心してしまう
歌も上手くてルックス完璧で優しい彩を
狙うライバルなんかめっちゃおる
いつか取られるんじゃないかって不安も

「もっと頑張らないとなぁ」

「んー?」

「彩に釣りあう女になる」

「何言ってんの今でももったいないくらい
美優紀は私の女神だよ」

「それは親代わりで…」

「女性としても最高だよ
もぉ、めちゃめちゃにしたい」

「あ、アホっ//いつからそんなこと
言うようになったんよ
親の顔みたいわ」

「鏡持ってくる?」

「いいです、そうでした」

「…でもねみゆちゃ」

彩がそーやって呼ぶ時は
自信をなくしたとき

「私やって今でも
疑ってしまう時があるねん
みゆちゃにとって私は娘で
3歳から育ててきた親代わりやから
私が好きってのも
なんか、受け入れられたのも
親代わりだからじゃないかって」

「そんな」

「みゆちゃのこと初めて抱いた時にさ
怖くなってん
こんな綺麗な体の美しい人が
こんな傷まみれの醜い体の私が
手を出していいんかって」

「彩」

「気づいてると思うけど
未だに暗いところはダメやし
突然手を伸ばされたら身構えてしまう
こんなの治したいのに
治せない自分ももどかしいんや」

「…」

「ごめん」

「彩…もちろん私は
彩のこと育ててきたよ
でも彩からの告白はホンマに嬉しくて
ドキドキして…今でも
彩の知らない表情を見る度にドキドキする
でも彩を恋愛として好きになって
知っていくうちに彩の良さにさらに気づいて
不安になるねん…余裕無くなっちゃう
だから、たぶんねこれから先も
こんなこと言っちゃうかもしれへん
そうなったら私のこと…安心さして
面倒な女やけど
私、彩がおらへんと何も出来ひんから」

「…」

「彩?」

「やばっ///ストライクすぎて
ごめん、ちょっと持ち上げる」

「え、ちょっと下ろして!なになになに」

「ご飯は後にしよう
今は美優紀が先や」

「ちょ、ちょっと待って
まだ明るいし、ほらその」

「明るいうちにやらないと
沢山出来ないでしょ?」

「た、たくさんっ!?///」

「ちょっと我慢できそうにないや
ごめん終わったらなんでも言うこと聞くから」

そー言って彩は
私の服を脱がす
ほら、またズルい
新しい顔見せるんだから
そんなの見せられたら
もっともっと好きになるでしょ