「ふぁぁぁ…眠い」

「ゆーりおはよっ」

「姉ちゃんおはよ
さすがに帰ったらー?」

「ハイハイわかりましたよ帰りますよ」

「ってことは
愛菜くんからの謝罪あったわけね」

「そっ、スイーツで手を打ってあげた」

「そんなんなくても
限界やったくせに」

「うるさいなー
そんなこと言う子には
お姉ちゃん特製オムライスなしやで」

「…ごめんなさい」

「フフッじゃあまたね?
家貸してくれてありがと」

「んー」


姉ちゃんのオムライスを食べて
出勤すると何やら人が集まっていた

(遅いで新人!)
(なにしてんねん!)

「あ、ごめんなさい」

「皆殺気立つな
ゆーりおはよう
実は誘拐事件があってな
女子高生が連れ去られて身代金が要求されてる」

「えっ…」

「我々は身代金の受け渡しに尾行し
犯人確保を狙う」

「わかりました」

「ほい、これ資料」

「あ、なぁちゃんおはよ
…可哀想に、怖いやろうな」

「ほんとにゆーりは優しい男やな」

「そんな事ないよ」

「とりあえず行くぞ
ゆーりは、、よし…朱里っ
連れて行ったれ」

「分かりました」


朱里さんとペアなんて初や
頑張ってアピールせんと
少しでも仕事出来るって思ってもらえるように



「朱里さんお願いします」

「ん、車出して」

「はい」

「相手は女の子を人質にしてるから
慎重に行こ」

「分かってます」

不謹慎なのは分かってるけど
それでも車の中で2人きり…

「太田くんはさ」

「はい」

「なんで刑事になりたかったん」

理由…それはちゃんとある
でも、こんなとこでいっても
思いってかなんかダサいし

「カッコイイじゃないですか
誰かを守れる人になりたくて」

「へぇ」

「あ、、はい」

朱里さんは窓の外を眺めてる
あーこれが彩さんなら
こっち向いてくれるんやろな
せめて、、ここで活躍して


「身代金の額やば…」

「シッ…気づかれる」

「ごめんなさい」

「いい?私たちが警察ってバレたらダメなの」

「はい」

バレないように
遠くから被害者のお母さんの動きを見守る
すごく苦しそうな顔してるな
娘さんのことが心配で…仕方ないよな




(ゆー、、り…)
(お母さん…僕ね)
(…大きく、なるのよ)




「…」

「太田くん、ボーッとしない」

「あ、ごめんなさい」

「さっきからやる気ないなら帰っていいよ
ここは遊びちゃうねん
命かかってるんやから」

「…すみません」

活躍も何もないよな怒られてばっか
そんなこと思ってる場合ちゃう
何とかしないと

「動いた、、いくで」


犯人と思われる男が現れた
人通りの少ない路地裏
お金を受け取るとその場を去ろうとする
それをお母さんが必死に止める
泣きながら娘さんの居場所を聞く
犯人は笑いながらお母さんを殴った

「っ、行かなきゃ」

「あかんっ!ここで犯人を捕まえても
娘さんの居場所が分からなかったら
助けることが出来ない
警察ってバレたら終わりやで!」

「でもっ」

「感情で動かないで危ない」

「っ…」

お母さんは何度も殴られる
でも真っ直ぐ娘さんの名前を呼び続ける
目の前にこんなに苦しんでる人がいるのに
見てるだけ?
そりゃ娘さんの命は大事だけど何かあったら
遠くの方に見える先輩たちも皆見るだけ
このまま娘さんを見つけれても
お母さんにもし何かあれば
娘さんは…心に傷をさらに深く



警察ってバレたら終わりやで!



あっ、、そっか



「朱里さん行ってきます」

「は?えっ、ちょっと!!!」



「ハハッ…あーあ、なんか楽しいことしてる」

(誰だお前)

「喧嘩なら俺も混ぜてや
楽しいやん、女殴るのって
ハハッ…ハハハッ、、」

(構ってる暇ない)

「ヘヘッヘヘヘッ…」

(チッ、じゃあその女くれてやるから
テキトーに遊べよ)

(待って!!娘を!!)

「うわぁーありがとー
おもちゃ出来たー、なぁ俺と遊んでや

警察です…犯人を追跡します
だから任せてください…」


犯人はそのまま歩き出した

数分後犯人は捕まり娘さんは解放された
幸い娘さんに怪我はなかったが
お母さんの方は入院が必要な程やった
でも命に別状はなさそうで…ほんとに良かった


「ただいま戻りまし…」


バチンッ!!!

「ッタァ…」

「何勝手なことしてるん?
ヒーローになったつもり?
あなたがやったことがどんなことが分かる?
チームの輪を乱してん!
もしあそこで犯人があんたのこと怪しんだら?
警察ってバレたら終わりやねんで!」

朱里さんはとても冷たい顔で話す

「朱里…それくらいにしとけ
経験ないんや無理ないやろ」

「…」

彩さんは僕の頭に手を置いた
多分頑張れよってことや



「…」

「落ち込んでるん?」

「なぁちゃん」

「噂広まってるで朱里さん怒らせたって
朱里さんのファン多いし
目をつけられたかもな」

「別に…何も起きひんし
嫌われた」

「…そんな顔すんなよ
よしパーッと飲むか、うちこいよ」

「彼女おるやろ」

「連絡したら大丈夫やって
それに彼女もゆーりに会いたいってさ
ほら行くで」