「これおもんないから変えてええ?」
「アカンー見てるもん」
今日も彩の椅子として過ごす俺
最近はお風呂上がりテレビ見る時は
こーやって見る
何かすることもなく
テレビ見てるだけ
テレビは今流行ってる恋愛ドラマ
意外と展開が面白いから見てるのに
彩は不満らしい
「面白いやん」
「先読めるもん
このあと主人公が…」
「あーやめて!
彩のそれ当たるやん」
「教えたろかー?」
「やめろやめろ」
「フフッ」
彩と暮らして1週間くらい
少し彩の素が見えて来たかもしれない
しっかりしてるけど少し寂しがり屋
子供みたいなとこがたまにある
でもやっぱり横顔は大人で遠く感じる
「あっ///」
テレビはベットシーンを映し出す
結構生々しくないか…?
彩の顔を見ると
さっきと変わらずつまらなそうに見てる
彩は何も思わないんやろか
手は出してないけど
こんな男に後ろから抱きしめられて
そーいう気分になったりしないのか
「彩」
「んー?」
「…襲ってええ?」
いまの空気なら聞ける
「…」
「彩」
「おもんない」
「え?」
「もういい」
「さ、さやかっ!!」
彩はベットに入った
背中をこちらに向け
何も言わない
怒らせた
分かるのはそれだけ
そりゃ付き合ってもないのに
襲うのは間違ってるやろう
でも俺は何もしてない
聞いただけ
それにあの状況や
好意を寄せてる女性と
あんな状況なら
そういう気持ちも生まれるだろう
怒らなくてもいいだろう
それとも俺のことを家政婦と同じように
見てるのだろうか
「彩」
「…」
「…もうええ
頭冷やしてくる」
財布と鍵だけ持って
俺は外に出た
「あー…アホすぎた」
彩が俺のこと男として見てないことなんか
分かってたのに
少し心を開いてくれたからって
欲張ってしまって
恥ずかしい…マジで
ガチャッ
「ただいま…」
彩は出ていった時と同じ体制やった
寝ちゃったかな
「ごめんな彩…当たったよな
こーいうのが子供なんやろうな、俺」
寝ている彩に対しても
顔を上げることが出来ない
そんな自分がさらに情けない
「人を好きになるって…こんな
感じなんや…」
醜い自分を嘲笑して
立ち上がろうとした時
俺の重心が大きくズレた
「うぉっ!!…彩?」
「…」
「ちょ、ちょい彩」
彩に腕を引っ張られ
ベットに横になる
彩は何も言わず抱きついてきた
「ちょ、ちょっと?
イタイイタイッ!!」
背中に爪を立てて
抱きしめられるからかなり痛い
そんなに怒ってんのか
「ごめん、ごめんって
俺が悪かった
ごめんな?」
「…アンタだけは特別でいてよ」
「え?」
「今までの男と違うって見せてや」
「…ごめんな
ッ!!!…彩
泣いてたん?」
彩の目がちょうど俺の胸にあたる
だんだん冷たくなって
少し体を離してみると
月明かりに照らされた彩の目は
真っ赤だった
「ごめん、傷つけた…」
「ん」
「子供でごめん」
「ん」
「好きになって…ごめん」
「…」
「彩のこと傷つけてるよな
彩にはトラウマがあって
誰かを好きになることは…」
「できない」
「うん、知ってる」
「そう思ってた」
「…え?」
「人を好きになりたいって思ってる
その相手は…渡辺がいい」
「さや、か…」
「でも分からない
心が止めるんや
依存することを恐れてる
きっとアナタにハマったら
抜けられなくなる
自分が自分じゃなくなる
それが怖い
その想いが強すぎて…
動けないっ…」
「彩…」
嗚呼、俺はなんて無力なんだ
こんなか弱くて小さな体に
重くのしかかる黒いものを
取り除くことも出来ない
むしろ俺の存在は黒いものを
さらに大きくして彩を苦しめている
「…ホンマに俺でええの」
「え?」
「好きになる相手…」
「渡辺…?」
「もう、彩を傷つけたくないよ」
「…」
ギュッ
「俺、決めた!」
「何を?」
「彩の癒しになるよ」
「え?」
「俺を好きになってくれたら
そりゃ嬉しい
でも彩は無理にとらわれなくていい
誰か他に好きになってもいい
そうなったら俺は
全力で応援するよ」
「…」
「彩を諦めるとかそんなんじゃない
俺子供だし、何もできない
だから俺ができるのは彩が幸せになるのを
手伝うことやと思うから」
「…フフッ、アンタやっぱり
他の男とちゃうわ」
「やろ?
まぁでも譲る気はないよ
少なくとも今の彩の中で俺の順位は高いから」
「自意識過剰」
「でも俺がおらんくて
寂しくて泣いたやん?」
「…ッ!!!そんなんとちゃう!
これは…」
「大丈夫、ここにいるから
彩は彩のままでいいから」
「…」
彩を抱きしめ直して
ゆっくり背中を叩いていく
すると彩の寝息が聞こえてきた
大丈夫、俺ができるのはこれだ
彩が思った通りに行動できるように
俺が支えるんや
もし、それが例え
俺以外の男のためのものだとしても
「アカンー見てるもん」
今日も彩の椅子として過ごす俺
最近はお風呂上がりテレビ見る時は
こーやって見る
何かすることもなく
テレビ見てるだけ
テレビは今流行ってる恋愛ドラマ
意外と展開が面白いから見てるのに
彩は不満らしい
「面白いやん」
「先読めるもん
このあと主人公が…」
「あーやめて!
彩のそれ当たるやん」
「教えたろかー?」
「やめろやめろ」
「フフッ」
彩と暮らして1週間くらい
少し彩の素が見えて来たかもしれない
しっかりしてるけど少し寂しがり屋
子供みたいなとこがたまにある
でもやっぱり横顔は大人で遠く感じる
「あっ///」
テレビはベットシーンを映し出す
結構生々しくないか…?
彩の顔を見ると
さっきと変わらずつまらなそうに見てる
彩は何も思わないんやろか
手は出してないけど
こんな男に後ろから抱きしめられて
そーいう気分になったりしないのか
「彩」
「んー?」
「…襲ってええ?」
いまの空気なら聞ける
「…」
「彩」
「おもんない」
「え?」
「もういい」
「さ、さやかっ!!」
彩はベットに入った
背中をこちらに向け
何も言わない
怒らせた
分かるのはそれだけ
そりゃ付き合ってもないのに
襲うのは間違ってるやろう
でも俺は何もしてない
聞いただけ
それにあの状況や
好意を寄せてる女性と
あんな状況なら
そういう気持ちも生まれるだろう
怒らなくてもいいだろう
それとも俺のことを家政婦と同じように
見てるのだろうか
「彩」
「…」
「…もうええ
頭冷やしてくる」
財布と鍵だけ持って
俺は外に出た
「あー…アホすぎた」
彩が俺のこと男として見てないことなんか
分かってたのに
少し心を開いてくれたからって
欲張ってしまって
恥ずかしい…マジで
ガチャッ
「ただいま…」
彩は出ていった時と同じ体制やった
寝ちゃったかな
「ごめんな彩…当たったよな
こーいうのが子供なんやろうな、俺」
寝ている彩に対しても
顔を上げることが出来ない
そんな自分がさらに情けない
「人を好きになるって…こんな
感じなんや…」
醜い自分を嘲笑して
立ち上がろうとした時
俺の重心が大きくズレた
「うぉっ!!…彩?」
「…」
「ちょ、ちょい彩」
彩に腕を引っ張られ
ベットに横になる
彩は何も言わず抱きついてきた
「ちょ、ちょっと?
イタイイタイッ!!」
背中に爪を立てて
抱きしめられるからかなり痛い
そんなに怒ってんのか
「ごめん、ごめんって
俺が悪かった
ごめんな?」
「…アンタだけは特別でいてよ」
「え?」
「今までの男と違うって見せてや」
「…ごめんな
ッ!!!…彩
泣いてたん?」
彩の目がちょうど俺の胸にあたる
だんだん冷たくなって
少し体を離してみると
月明かりに照らされた彩の目は
真っ赤だった
「ごめん、傷つけた…」
「ん」
「子供でごめん」
「ん」
「好きになって…ごめん」
「…」
「彩のこと傷つけてるよな
彩にはトラウマがあって
誰かを好きになることは…」
「できない」
「うん、知ってる」
「そう思ってた」
「…え?」
「人を好きになりたいって思ってる
その相手は…渡辺がいい」
「さや、か…」
「でも分からない
心が止めるんや
依存することを恐れてる
きっとアナタにハマったら
抜けられなくなる
自分が自分じゃなくなる
それが怖い
その想いが強すぎて…
動けないっ…」
「彩…」
嗚呼、俺はなんて無力なんだ
こんなか弱くて小さな体に
重くのしかかる黒いものを
取り除くことも出来ない
むしろ俺の存在は黒いものを
さらに大きくして彩を苦しめている
「…ホンマに俺でええの」
「え?」
「好きになる相手…」
「渡辺…?」
「もう、彩を傷つけたくないよ」
「…」
ギュッ
「俺、決めた!」
「何を?」
「彩の癒しになるよ」
「え?」
「俺を好きになってくれたら
そりゃ嬉しい
でも彩は無理にとらわれなくていい
誰か他に好きになってもいい
そうなったら俺は
全力で応援するよ」
「…」
「彩を諦めるとかそんなんじゃない
俺子供だし、何もできない
だから俺ができるのは彩が幸せになるのを
手伝うことやと思うから」
「…フフッ、アンタやっぱり
他の男とちゃうわ」
「やろ?
まぁでも譲る気はないよ
少なくとも今の彩の中で俺の順位は高いから」
「自意識過剰」
「でも俺がおらんくて
寂しくて泣いたやん?」
「…ッ!!!そんなんとちゃう!
これは…」
「大丈夫、ここにいるから
彩は彩のままでいいから」
「…」
彩を抱きしめ直して
ゆっくり背中を叩いていく
すると彩の寝息が聞こえてきた
大丈夫、俺ができるのはこれだ
彩が思った通りに行動できるように
俺が支えるんや
もし、それが例え
俺以外の男のためのものだとしても