「彩おかえりっ」
「ただい…ま」
渡辺は少し変わった
帰ってきてご飯を作って
私を待ってるとこは変わらない
でも少し前みたいに
「どこいってたん?」
と少し嫌そうに聞かなくなり
むしろ
お酒の匂いがしたものならば
水を用意してくれるまでに
まるで私に誰かと出逢えと言わんばかりに
「無理してんとちゃう?」
「無理…」
「彩に嫌われないように必死やね
なんかあったん?
喧嘩した日に」
「…聞いてないん?」
「聞くって?
喧嘩して渡辺くんが出ていったしか
聞いてないけど?」
泣いたこと…言うてないんや
「彩はさどーしたいん?」
「え?」
「渡辺くんとのこと
喧嘩しても許したくらいなんやから
必要なんとちゃうの?」
「他と違うとは思ってる
でも…」
「…ふーん
彩さ前にも言うたけど
簡単にできひんのは分かってる
でも彩が変わらへんと何も変わらへん
…いや、変わるかもしれへん」
「変わるって…」
「渡辺くんの気持ち
いくら好きやって言うても
渡辺くんは若いんやし
他の誰かと出会ってもおかしくない
可能性のない恋より
進んでしまうかもしれへんよ?」
「…」
昨日の岸野の言葉が
頭から離れない
分かってること
当たり前のこと
簡単に手放せなくなってるのも事実
少なからず渡辺がいなくなれば
傷つくのも分かってる
でも、臆病な自分は進もうとしない
馬鹿な私は…また渡辺を…
「危ないっ!!」
「え?うわっ!!」
ドサドサドサッ
「何してるん先生」
「渡辺…くん」
「こんなノート大量に
係の子に頼めばええのに
よっ、準備室?」
「うん」
「よいしょっと!
この量見るのは大変やな
残業おつかれ
帰り道気をつけや?」ニッ
少し前なら
俺も勉強するからとか言って残って
一緒に帰ろとか言うたのに
何も言わない
それはあなたの優しさ?
それとも諦め?
そんなのいらないのに
「大丈夫…
男の先生に送ってもらうから
あー、今日は帰らへんかも」
バカだ、こんなこと言いたいわけじゃない
「…そっか、わかった!」
違う、そんな顔しないで
私は言ってほしかった
眩しいくらい真っ直ぐに
表情から私が好きだって分かる貴方で
なら、俺と帰ろって
ううん、一緒に帰ろって
それだけでいいのに
なんでそんな顔させちゃうん?
なんで、悲しそうな顔したくせに
無理に嬉しそうな顔を…私に見せるん
(王子ー!!)
(王子!)
「一緒に帰ろ」ニッ
((キャーーーッ!!))
「…私に言ってよ
アホ」
アホなのは
私だよ
「ただい…ま」
渡辺は少し変わった
帰ってきてご飯を作って
私を待ってるとこは変わらない
でも少し前みたいに
「どこいってたん?」
と少し嫌そうに聞かなくなり
むしろ
お酒の匂いがしたものならば
水を用意してくれるまでに
まるで私に誰かと出逢えと言わんばかりに
「無理してんとちゃう?」
「無理…」
「彩に嫌われないように必死やね
なんかあったん?
喧嘩した日に」
「…聞いてないん?」
「聞くって?
喧嘩して渡辺くんが出ていったしか
聞いてないけど?」
泣いたこと…言うてないんや
「彩はさどーしたいん?」
「え?」
「渡辺くんとのこと
喧嘩しても許したくらいなんやから
必要なんとちゃうの?」
「他と違うとは思ってる
でも…」
「…ふーん
彩さ前にも言うたけど
簡単にできひんのは分かってる
でも彩が変わらへんと何も変わらへん
…いや、変わるかもしれへん」
「変わるって…」
「渡辺くんの気持ち
いくら好きやって言うても
渡辺くんは若いんやし
他の誰かと出会ってもおかしくない
可能性のない恋より
進んでしまうかもしれへんよ?」
「…」
昨日の岸野の言葉が
頭から離れない
分かってること
当たり前のこと
簡単に手放せなくなってるのも事実
少なからず渡辺がいなくなれば
傷つくのも分かってる
でも、臆病な自分は進もうとしない
馬鹿な私は…また渡辺を…
「危ないっ!!」
「え?うわっ!!」
ドサドサドサッ
「何してるん先生」
「渡辺…くん」
「こんなノート大量に
係の子に頼めばええのに
よっ、準備室?」
「うん」
「よいしょっと!
この量見るのは大変やな
残業おつかれ
帰り道気をつけや?」ニッ
少し前なら
俺も勉強するからとか言って残って
一緒に帰ろとか言うたのに
何も言わない
それはあなたの優しさ?
それとも諦め?
そんなのいらないのに
「大丈夫…
男の先生に送ってもらうから
あー、今日は帰らへんかも」
バカだ、こんなこと言いたいわけじゃない
「…そっか、わかった!」
違う、そんな顔しないで
私は言ってほしかった
眩しいくらい真っ直ぐに
表情から私が好きだって分かる貴方で
なら、俺と帰ろって
ううん、一緒に帰ろって
それだけでいいのに
なんでそんな顔させちゃうん?
なんで、悲しそうな顔したくせに
無理に嬉しそうな顔を…私に見せるん
(王子ー!!)
(王子!)
「一緒に帰ろ」ニッ
((キャーーーッ!!))
「…私に言ってよ
アホ」
アホなのは
私だよ