後輩がさやねぇに恋の相談をする。
付き合って間もないけど相手から
どう思われてるか、自分の気持ちも
見えなくなってる的な。
さやねぇはみるきーと4年くらい
続いているから長く続く秘訣を聞かれる。



「もういい!ゆーりなんか知らんっ!」

「っ…
なんなんだよ…はぁ

冷たっ!!
…彩さん」

「朱里泣いてたで」

「…分かってます」

「なんやなんやー?」

「いじるでしょ」

「おう!もちろん!
なんて、そんなことせんよ」

「…分からなくなって
朱里ちゃんと付き合って
まだ1ヶ月し経ってないけど
気持ちも分からなくて
好き、なんやけど
朱里ちゃんはホンマは僕のこと
同情で付き合ってるんかなって
自信もなんもなくて
泣かしてばっかで」

「ふーん
今回泣かした原因は?」

「朱里ちゃんダンス部の打ち上げあって
そこで男の先輩に抱きつかれてて
それSNSで僕見ちゃって
朱里ちゃんもそれ気づいて
さっき説明しにきたんですけど
なんか腹たっちゃって…」

「…」

「僕は気にしないようにしてたのに
わざわざ言ってきて…
それで
どうでもいいって…
そしたら朱里ちゃん泣いちゃって」

「ふーん」

「泣かしたくなんか…ないのに…」

「んー」

「彩さんはみるきーさんと長いですよね」

「んー中3からやから
もう4年くらいか」

「そうですよね…」

「なんや?」

「彩さん大人やもん
みるきーさんのこと大切にしてるし
こんなことに」

「ハハッゆーりからしたら
俺は大人やな
でも俺やって同じ時があってんで」

「そんなとき!!どうしてたんですか!」

「えっ、あーそうやな
付き合うって言うか誰かと一緒にいるって
簡単ちゃうやろ
俺やって付き合ってすぐは喧嘩ばっか
何回も泣かして物投げられたわ」

「今は?」

「喧嘩とかは特にないかな
慣れやわ慣れ」

「…あの失礼かもしれないんですけど
マンネリしないんですか?」

「ハハッ!!マンネリな
確かにマンネリかもな
付き合ったばかりの頃よりは
そりゃ新鮮さはないわ
でも、マンネリは安心ってことちゃうか?」

「安心…」

「そうや、付き合うってのは相手が好き!
だけじゃ続かんのちゃうんかな
好きな気持ちだけじゃなくて
色んなパイプで繋がってけば
そんな不安にならなくなる。
好きって最初の行動にうつしたりする
エンジンみたいなもんや
でもそのエンジンは燃え尽きたり、
勢いがなくなったりするかもしれない。
そんな時どうする?」

「ガソリン足したり…直したり」

「うんそうや
足すためにはもっと相手を知って分かること
そしたら気づくことは沢山ある
こんなことで怒るんや、とか
こんな所で泣くんやとか
こんなんやと笑うんやってな
沢山のパイプで繋がれば長く続いて
好き以上の存在になるんちゃう?」

「…」

「焦らんでええ
でも結局は
好きって気持ちがどのパイプにも繋がる
スタートなんや
それがなくなったら終わりや
ゆーり、朱里がほかの男に触られて
腹立ったんやろ?
それは言ったらええんや
強がらんでええ
お互いまだまだ知らんねんから
もっとぶち当たり?」

「子供じゃないですか?
朱里ちゃんにとって僕は」

「2歳も下やな
でもそれは朱里からしたら
自分は2歳上やねん
不安になるよプレッシャーや
ほら、いってこい」

「行くって…」

「美優紀から
学食裏のベンチにおるって連絡きた
ほら、いけ」

「僕は」

「年下だろうと関係ない
男だろ
女泣かしたんや、これ以上
泣かすな」

「…はい!」




「朱里ちゃんっ…」

「あーゆーりたん来た?」

「美優紀さん」

「じゃあ彩のとこ行くわー」


「朱里ちゃん」

「…なに」

「ごめん、、」

「何が?」

「…」


ここで理由言うより
謝って許して…

あ…



(相手をもっと知ること)


彩さんに


「腹が立ったんや
朱里ちゃんに抱きついてた先輩
有名な人やったし
お似合いに見えて
苦しかった…
でも、こんなのダサいからさ
隠したかった
でも朱里ちゃんの話聞いてたら
朱里ちゃん悪くないのに謝るから
ますます惨めで…」

「…」

「…分からなくなってた
朱里ちゃんが僕をどう思ってるのか」

「私は」

「僕はっ!好きや!!
朱里ちゃんのことが!」


(え、告白?)
(あれ朱里先輩やん)
(あれ太田くん?)

「ゆーり…」

恥ずかしい、今すぐ逃げ出したい
こんな事柄じゃないのに…

あれ?

「朱里ちゃん?」

「あ、アホ///」

朱里ちゃんが真っ赤
そんな顔初めてみた
少し涙目で睨む顔
唇を軽く噛みしめながら
俯いた
そんな顔知らないよ
君の知らない一面を見た
これが彩さんが言ってたパイプ?

「今日、僕の家来て」

「え?」

「…上書き、する」

「上書き?」

「今朱里ちゃんを抱きしめた記憶が
1番新しいのはあの先輩で
そんなの嫌だ」

「ゆーり…」

「僕子供で朱里ちゃんにとっては
足りないことばかりやろうけど
でも、それでも一生懸命やから
だから、僕のものでいてほしい」

「っ…あほ、余裕なんかないよ」

「…」

「嫌われたくなかった
簡単に男にひっつかれる女って
思われたくなかった
だから必死やってん
分かってもらえんかったとしても
絶対に離れたくなかったから
…どうでもいいって言われた時
辛かった」

「ごめん」

「ううん
ゆーりの気持ちわかって嬉しい
ありがとう…大好き」

「…ごめん
やっぱり…待てない」

「え、ちょっと」

朱里ちゃんの手を引っ張り
冷やかす周りを無視して
空き教室に入った

「ゆーり…?」

「…」

「ンッ」

知らなかった
こんなにも唇は柔らかくて
温かいってこと
彼女の体温は優しいこと
全部知らなかった

好きって…偉大なんだな