年上な彼女と付き合うということの続編を
お願いします。


「…さみしい」

この言葉を何度呟いただろう
事実なのだ
愛しのダーリンはなんと1ヶ月間
アメリカへ出張中
もちろん電話は毎日してくれるし
彼女のSNSもチェックしてるから
(なぜかフォロワーが芸能人並)
何してるかとか分かるし
テレビ電話もするから顔も見れる
でもどれだけ
科学が発展しても匂いと温もりは
感じることが出来ない

「会いたい…」

ワンワンッ
「うー音遠~」

愛しのわが子を抱き上げても
欲しい温もりと違うくて
切なくなる
彩ちゃんと出会ってから
こんなにも長い間離れてたことなんて
あったかな?

ティトーン

「あ、彩ちゃんのsns!」

更新された投稿を見ると
ギターを持った彩ちゃんが
真ん中に座って
周りには私でもしってる有名アーティスト

内容は
アーティストのライブを関係者席で
見てたら
呼ばれて飛び入り参加
かなり盛り上がったらしい
あんな有名な人たちが自らステージに
上げるくらいの人なんや

バンッ…

「音遠…彩ちゃん楽しそう
もう帰ってこないかも」

プルルルルッ

「彩ちゃん…

もしもし」

「あー美優紀かー?
今ライブ終わってさー」

「しってるツイート見た」

「あぁ
とりあえず成功してさ
追加公演することになってさ
それで」

「いつまで?」

「っ…大丈夫や1週間だけやから」

なに、1週間だけ、って
彩ちゃんにとってそんなもんなんや
もういい

「でもな私…」ブチッ

あんなに聞きたい声なのに
大好きな声なのに
今は苦痛でしかなかった
楽しそうに話さないで
遠くに行かないで

その日から連絡は来たのを返すだけ
元々まめちゃう彩ちゃんやから
連絡なんか途切れることがほとんどで
それでもSNSは更新され
フォロワーも増えていく
どんどん遠い人になる

「愛菜~浮気しちゃう?」

「ゴクンッ…イデッ!!ごめん!菜々冗談!!いたい」

「みるきー愛菜誘惑しやんといて」

「ごめんなさいー」

「…みるきー今日も泊まりや?」

「んー、、帰るー」

「みるきー…」

菜々ちゃんがそんな顔するのには
理由がある
彩ちゃんのことで苦しくて
夜の街をふらつきまくった
たくさんの人に声をかけられた
もちろん浮気なんかしてないけど
なにか騒いで気を紛らわせたかった
そして酔いつぶれ菜々ちゃんに連絡をして
助けてもらった
そこから菜々ちゃんはそばにいてくれる
1人にしない
もう、菜々ちゃんを好きになればよかった
…だめ、愛菜がいる
てか、そんなこと出来ない
それも分かってる

「みるきーどこ行くん?」

「ちょっと出るだけ」

「みるきー!」

「大丈夫やから…」

ガチャンッ
「なぁ菜々ちゃん
俺、彩さんのこと今すげぇ憎いんやけど」

「…私も一緒」




「彩ちゃん…」

(お姉さんあそばへん?)
(遊ぼーやー)

顔を上げると
街ではイケメンで通る顔の男二人
遊んだら楽しいかな…
彩ちゃんのこと忘れさせてくれるかな?

手を取ろうとしたとき
指輪が目に入った
いつも首からかけてたぶかぶかの指輪
でも彩ちゃんがサイズを合わせてくれた
思い出の指輪…

「ごめんなさい間に合ってます」

(…なぁ大丈夫?)

「え?」

(いや、もう誘わへんけど
お姉さんなんか悲しそうやで?)

「っ…大丈夫」

(何があったか知らんけど
無理して頑張らんで正直でええんちゃう?)
(せやって、俺らもこんなんやしハハッ)

意外だった
優しい人たちだな
思わず笑顔になった時だった
体が後ろに引っ張られ驚いたら
更に驚いた

「な、んで…」

「ハァハァ…こいつ、連れなんで!!
行くで」

「ちょっと、彩ちゃんっ!!!!」

突然現れた彩ちゃんは
必死に腕を引っ張り
家に向かう

「彩ちゃん!痛いって彩ちゃんっ、、」

「ハァハァ…ごめん」

「…別に」

「…」

「…」

「あー!!!!」

「ッ!?」

「なんであんなとこおるねん
危ないやろ…」

「大丈夫や子供ちゃうねん」

「…そうやけども」

「早いね1週間伸びるのどうなったん?」

「あー抜けてきた」

「…ええやん1週間ぐらい」

「…」

「たった1週間やろ?
おればよかったのに」

こんな言い方したい訳ちゃう
ほんまはおかえり
沢山お疲れ様って言いたかった
本当は知ってた
まめじゃない彩ちゃんがSNSをしてるのは
彩ちゃんには影響力があるから
利益になるのを知ってるから
毎日毎日、慣れない土地で
楽しみにしてる人のために
必死に働いていた
目の下のクマも少し痩けた頬も
気づいてたのに
自分の寂しいって気持ちが邪魔した
年は重ねたのにまだまだ彩ちゃんの前では
甘えてしまう

彩ちゃんは俯いて何も言わない

たぶん抜けてくるのも
大変だったはず
それをさせたのは私
彩ちゃんの夢を仕事を邪魔するのは
いつだって私
頭を冷やそう、冷静

「私、菜々ちゃんのとこに行…」

ギューーーッ

彩ちゃんは私の背中に抱きついた
その手は震えている

「彩ちゃん…泣いてんの?」

「ごめん、全部
私には美優紀が全てや
どこにも行かないで」

「彩ちゃん?」

「ホントは全部私やったんや
甘えてるの
1人になりたくなかったのは
私やった」

「え?」

「小さい頃から
器用に事をこなしてた
だから周りの期待が苦しかった
そんなとき美優紀に出会った…
世界が変わったんや
純粋に私を見てたんや…
覚えてる?私が1回部活の大会で
成績悪かった時、周りは落胆したのに
美優紀だけは私に抱きついてくれた
彩ちゃんって…
そこからかな近所の子に見えなくなったのは
どんどん好きになった
成長が嬉しい反面どんどん大人になるのが
怖かったんや…
私を見なくなったらどうしよって
告白したのは悪あがきやったかもしれんな
何としてでも繋ぎとめたかった」

弱々しい声で私に伝える彩ちゃん
こんな彩ちゃん初めて
気持ちも知らなかった
いつも余裕な彩ちゃんだから
どこかで私のことも余裕だって思ってんのかなって

「彩ちゃん…ごめんな
私寂しくてな
どんどん遠くいく彩ちゃんを
見るのが苦しくなったんよ…
ホンマにごめんね」

「私が悪いから…」

「んーん
でもそれでも彩ちゃんのSNS見てた
だって幸せそうに笑う彩ちゃん
見てたかったんやもん
矛盾してるよな…でも
好きなんやもん…」

彩ちゃんの頬をつかみ顔を上げさせると
辛そうに笑う
そんな顔しないで…笑って

唇を合わせる
離れようとしたら
彩ちゃんが強く引き寄せた
あぁ、待ってた匂い、優しさ
温もり…私まで涙が出そう

「美優紀ぃ」

「ん?」

「仕事頑張ったよ」

「うん、お疲れ様」

「癒して…」

「フフッ今日の彩ちゃん可愛い」

(ワンワンッ)

「あ、音遠…
ただいまー!!」

「音遠も沢山我慢させたね
ごめんな?」

(クゥゥン…)

「おい、まて
なぜ帰ってきたばかりの
私じゃなくて美優紀にひっつく」

(ワンッ)

「美優紀を今日独り占めするのは
私やで!」

(ワンワンワンッ)

「ちょっと彩ちゃん
ワンちゃんと喧嘩しない!」

「うぅ…」シュンッ

「フフッ音遠?
明日散歩一緒に行くから
今日は彩ちゃんといてもいいかな?」

(…ワンッ)

「ありがとー

彩ちゃん…ベッド行こ」

「え///」

「そういことやろ?」

「…はい///」

「おいで?私も

限界やからっ///」

「ッ!?み、みゆき!!!」

「あぁっ、ちょっと///」

まるで犬みたいに飛びつく彩ちゃん
沢山沢山我慢した分
沢山沢山愛してね?