先週、中日ドラゴンズの落合監督の解任が話題を呼びました。


彼は監督に就任以来、リーグの優勝か悪くても2位という素晴らしい成績を続けており、


今シーズンもヤクルトと優勝争いを演じている最中での解任報道でした。


1位か2位しかなく、その間日本シリーズも制している。


数字だけ見れば落合は間違いなく名監督です。



では、何故、解任されなければならなかったのか。


選手時代の落合を私は大好きでした。


野武士的なふてぶてしさ。それでいて努力の人。


素振りのし過ぎで手の皮がバットについてしまい、皮がはがれてしまったという逸話が残


っています。


無名のノンプロ選手として入団し、努力を重ねて三冠王を取るなど、球界を代表する大打


者となりました。


イチローと共に、そんな落合が私は好きでした。



さて監督になってどんな野球をするのかと楽しみにしていたのですが・・


予想に反して基本に忠実、勝つことに徹する極めてオーソドックスな守りの野球でした。


一方で日本シリーズにおいて、完全試合目前の投手を降板させ、抑えのエース岩瀬にチェ


ンジするドライな采配が話題を呼んだりもしました。


強くて、間違いなく勝っていくのだけど派手さがない。


玄人受けするけど、話題を振りまくような野球ではない。


中日は成績はいいのに、人気は徐々に下降し、球場は埋まらず球団経営の台所は苦しく


なってきました。


WBCへの非協力的な姿勢にも不評が集まりました。



私達がプロ野球を楽しむ理由はなんでしょうか?


勝負はもちろんですが、思わぬドラマチックな展開、夢あふれるプレー、素晴らしい技


術とチームプレーがもたらす感動、非日常的な瞬間等々・・・


勝つことも重要ですがそれがすべてではない。


それは何より、巨人に負け続けながらも人気球団を維持してきた阪神をみればわかる。


我々は野球に現実から逃避した夢を追っているのかもしれません。


その意味で落合の采配は勝負という観点では素晴らしかったが、プロ野球の球団として


みると勝つことのみが目的化してしまった面白くない野球だったような気がします。




ただ、企業経営という視点で見ると落合の采配は素晴らしいものがあります。


もちろん企業経営にも夢は必要ですが、派手さを求めず、基本に徹し、情に流されず、


時には冷徹に個人としての成功より組織を優先する。


その地道な努力をこつこつと繰り返し、メンバーにもそれを求め、チームに徹底した規


律を敷いていく。


選手としての落合からは努力の大切を学び、俺流と言われた監督としての落合からは、


経営者としての資質を学んだような気がします。


今後も個人的にはやはりファンなので、落合の活躍に期待しています。