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安倍首相の電撃訪朝説が政界を駆けめぐっている。きっかけはジャーナリストの田原総一郎氏(83)が提案した「政治生命をかけた冒険」。支持率低迷の中、打つ手なしの安倍首相は前向きに受け止めたという。
田原氏は「言ったらぶち壊れる」と内容を明かさないが、永田町では安倍首相が北朝鮮を訪問し、金正恩委員長とトップ会談に臨むつもりではないかという臆測が飛び交っている。
田原氏は28日昼、官邸を訪問。安倍首相との会談は約1時間20分にも及んだ。田原氏が「政治生命をかけた冒険をしないか」と切り出すと、その後、安倍首相は「冒険」の内容について次々と質問をしてきたという。田原氏は7月31日、テレビ朝日の「ワイド!スクランブル」に出演。会談時の様子を「テーマはそれだけで、昼食の暇もなかった」と明かした。安倍首相が目の色を変えて食い付いた光景が目に浮かぶ。
「田原さんは京都で開かれた共産党議員のパーティーで、提案について『民進党や共産党は反対しない』と言い、テレ朝の番組では『自民党は反対かもしれない』と言った。自民党内には対北強硬論が根強いですが、民進、共産は対話賛成の立場です。それに拉致問題は総理のライフワークでもある。訪朝の提案だと考えるのが自然です」(永田町事情通)
田原氏は2007年に訪朝するなど、北との独自ルートを持っている。安倍首相が前向きなのも、田原氏が訪朝の実現性を具体的に伝えたからではないのか。
金正恩は狂ったようにミサイル発射を繰り返している。28日には米西海岸を射程に収める可能性のある大陸間弾道ミサイルを発射したばかり。トランプ米大統領の堪忍袋の緒がいつ切れてもおかしくない。さらに北朝鮮は庇護役である中国の説得にも聞く耳を持たず、対北融和を掲げて当選した韓国文在寅大統領の対話の呼びかけには返事すらしなかった。
■トランプ大統領の露払い
一方、日本の安倍政権はこれまでトランプの威を借るだけで、特段、対話を呼びかけてこなかった。それだけに、対北交渉にプレーヤーとして途中出場し、“流れ”を変えられるポジションにいるとも言える。
「コリア・レポート」編集長の辺真一氏は、「田原提案が訪朝なのかは分からない」と前置きした上でこう続けた。
「トランプ大統領の露払いとして、安倍首相が訪朝する可能性はあります。金正恩にこぶしを上げているトランプがいきなり訪問するわけにもいきません。つまり、安倍首相は難しい交渉に関与するのではなく、トランプの意向を伝えるだけのメッセンジャーの役割です。金正恩の悲願は米朝首脳会談。安倍首相が仲介してくれたとなると、拉致問題についての譲歩の可能性も出てくる。安倍政権の支持率もV字回復するかも知れません。今年の9月17日は02年の小泉初訪朝からちょうど15年。動きがあってもおかしくない」
田原氏は提案について「そのうち分かる。そんなに遠くない」と語っている。9月ならシックリくる。7月31日、安倍首相は朝イチでトランプと電話会談。午後3時すぎから外務省、財務省、農水省の幹部計5人と会った直後、約30分にわたって、杉山晋輔外務次官とサシで会談した。いったい何を話し合ったのか。本気で「冒険」に出かけるつもりなのか。
またしても、北朝鮮問題を政権浮揚に利用するワンパターンだが、溺れかけの安倍首相なら北の独裁者の手にすがっても不思議はない。
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