追記 :『結葉』はBOYSLABさんが2015年4月のエイプリルフールネタに出されました架空のモデルです。





デリ2の予約が始まりましたね。
ツイが入って「JTV告知か?!」と勢い込んで開いてみたら、可愛いコちゃんと目が合っちゃいました。きゃわ♡(*゚д゚*)




で、

自己満承凪SSの続きですん。
よかったらお付き合いください。








「ホーム・スイート・ホーム」中編





「結葉が我が儘ばかり言いよる」

今年もあと2週間で終わるという師走の日曜の朝、結葉宛のクリスマスプレゼントが届いたと礼を兼ねて実家に電話をした承志は、つい母に泣きついてしまった。
「聞き分けはいいヤツやったのに、最近は口を開けばイヤヤイヤヤばかりや」
愚痴と一緒にため息も漏らす。
結葉は面白い子どもで、口もろくに利けない頃から理詰めで言い聞かすと納得したかのように聞き分けるところがあった。理屈なんぞ理解は出来ていないだろうに、何か理由があるのだなと感じると納得してくれるのだ。優しい子だなと思っていた。もちろん納得出来なければ頑として抵抗してみせる事もあった。頑固でもあるなと思っていた。
そんな結葉も2歳8ヶ月となった。
最近とにかく言うことをきかない。イヤヤイヤヤと駄々をごねまくる。
オモチャを片付けろと言えばイヤヤと言い。ではそのままでいろと言えばイヤヤと言う。もう寝る時間だよと言えばイヤヤとごねて、ならば勝手に起きてろと言えばイヤヤと叫ぶ。イヤヤイヤヤと手もつけられない。見かねた承志がいい加減にせんかと叱りつけたら、結葉は火がついたように泣き出したのだ。しかも、イヤヤイヤヤと喚きながら。

「もう凪沙も俺もぐったりや。なんであんなワガママになってもたんやろ」
自分達の育て方に不安が隠せないでいる承志に「もうそんな真似する歳になったんやね」と、母は明るく笑いだした。
「あんなん酷すぎんか?」
「みーんな、あんなんやるんよ」
そして優しい声で続けた。
「あんたたちも、そんなんやったんよ」
そう言われると、手を焼いている分なんとも決まりが悪い。
「あれはどうしたらええんかな。母ちゃんはどうしてた?」
「どうもしようもないわ」
「どうもって?」
「あんな時期はどうにも出来ん。嵐が過ぎるのを待つだけやね」
「まじか…」
見つけたと思った一条の光りがたちまちに消えた気分だった。
「あれがまだ続くのか…」
承志が呟くと
「そうや。あの時期の特効薬はない。振り回されながらただ待つだけや。半年くらい覚悟しとき」
「そうか…」
言いながら、承志の脳裏には疲れを隠せないでいる凪沙の顔が浮かぶ。
「あんた今日も仕事やろ?」
「いや、日曜やけど今日は店休みにしたんや。その代わり大晦日まで休みなしや。店の連中も休ませな可哀想やし、凪沙も疲れてるみたいやし」
「ほうか…」
これ見よがしに悪態をついたりはしないが、両親は息子の伴侶が男であることを快くは思っていない。男と所帯をもつと話した時も、子供を授かったと話した時も、両親は自分と目を合わせてはくれなかった。けれどそれは仕方がないと思っていた。孝行な事ではないと解っていたので。
「いま結葉とあちらさんは何してるの?」
「風呂入っとる」
「朝から?」
「結葉がまた寝小便垂れたから身体洗いに連れてったんやけど…いつの間にか湯を張って、ふたりで遊びはじめとるわ」
耳を澄ませば結葉のはしゃぐ声が聞こえてきそうだ。何よりそう話す声の柔らかさが、息子の優しげな表情を簡単に思い浮かべさせる。
「どれ、お父さんも居るし、今から結葉を迎えに行ってやるから」
「お母ちゃん来んの?」
「結葉にお出かけの準備させて待ってなさい。お泊まりの分もな」
「ええの?あいつ今あんなやで?」
言うと母はカラカラと笑った。
「あんた誰に言っとるの。それよりどうにもあかんかったら泊まらさずに送ってくからな、あんたらもそのつもりでおってな」
承志は素直にありがたいと思った。
出来るだけ自分達でやっていこうと思っていたが、ノイローゼになってしまう親の気持ちが解りかけていたところでもあった。何より自分だけでは凪沙を休ませてはやれないと痛感していた。
「子育てを楽しむなんていうのは、言うほど簡単じゃないんよ。目は光らせて、肩の力と手を適度に抜きながらやっていかんと続かんよ。親は一生、親をやっていくんやから」
承志は「ありがとう」と小さく呟いた。
母の優しさが沁みる言葉だった。



両親は一時間もしないでやってきた。予期せぬお出かけに結葉のご機嫌はすこぶる良い。
玄関には母だけが来た。
「おじいちゃんは?」
靴を履きながら結葉が屈託なく聞くと「おじいちゃんは車で待ってるよ」と優しい祖母の顔でこたえた。
「すみません。お願いします」
いつもならあまり顔を見せたがらない凪沙も恐縮しながら挨拶に出た。
「だめだったら電話するから」
「わがまま言わんと、ええ子でおらんとあかんぞ」
承志が一泊分の着替えを詰めたトートバックを母に渡す。
機嫌の良い結葉はにこにこと頷くと、祖母と手をつないで出かけて行った。

「さて、どうする?」
「なにが?」
静かになった玄関先で、鍵を締めながら承志が聞く。
「俺らも出掛けるか?」
「お前は寝ろや。仕事明けやろが」
呆れ顔で凪沙がこたえると
「1日くらい平気やって。映画とか行くか?」
「ええからお前は寝ろや」
すたすたとリビングに戻る凪沙を追って、承志は不満げにふくれる。
「せっかくやのに…」
せっかく両親がくれた休息日を、なんとか凪沙に堪能させたかった。
「それともベットに行くか?朝からスケベやなぁ」
ふざける承志に凪沙は「あほか」と言い捨てる。
「ええからお前は寝ろって。俺ものんびりしとるから。んで、起きたらまた考えようや」
「なんでぇ、せっかくやのにぃ…」
不満を隠そうともしない承志に凪沙は更に続けた。
「映画もなんも、またいくらでも行けるて。それより俺はお前とゆっくり過ごせればそれが一番ええわ」
そう言いながら凪沙は承志の首の後ろで両手を交差させる。
「ありがとな。俺はお前の気持ちが一番嬉しい。ここんとこの結葉には、お前やって手を焼いて疲れとるのに」
「うん…」
承志の答えも待たずに凪沙がチュッとキスをする。
「あんな、あんなんはみんなやるんやて」
凪沙の細い腰に手を置いて承志が言うと。
「第一次反抗期ってやつやな」
「半年くらいの我慢やて」
「先が見えれば気持ちも楽になるな。ちょっとやけど」
そう言って凪沙がふわりと笑う。
「そやな。ちょっとやけどな」
そう言って承志はにやりと笑ってみせた。





 続く









なんかダラダラとした内容ですよね
失礼しました。
ありがとうございましたm(__)m