10年前と全く同じ | SYP友の会

SYP友の会

ご想像通りというか、ご想像以上に更新は不定期です。                                 ちょっとした暇つぶしにお読みいただければ嬉しいです。


ちょうど10年前の全く同じ時期に
ビジネス書作家としてのデビュー作
「依存する人」を「変化を起こす人」にどう育てるか
の最終ゲラ原稿に取り組んでいました。


日本実業出版社の編集担当取締役の

T様が直々に編集担当をしてくださいました。


「今後、どんな出版社からであっても
継続的に本が出せる実力を身につけなさい」
と言われ、
とても厳しく指導していただいたことを鮮明に覚えています。


その甲斐あって、偶然にも10年後の今も
最終ゲラ原稿のチェックと修正に四苦八苦しています。




思えばデビュー作は
実名でのインタビュー部分が多かったため、
この最終段階に至っても、本当に大変でした。


明治安田生命の西川治子さん
三菱重工の佐野栄一さんと白井益弘さん
三菱総合研究所の佐藤敦さん
本当にお世話になりました。


今回はインタビュー部分がないので
10年前と比べれば楽なのかもしれません。


10年前に、この10年後を全く予想していませんでした。
当時は、とにかく目の前の一歩に必死でした。


ドラマ「重版出来」はジャンルは異なるものの
編集者様と著者との実態は現実そのものでした。


編集者様と著者は

言葉では表現できないくらいの
強い信頼関係で結ばれています。


発売日も決まり、校了日が近づいてくると
いろいろな面で精神的に追い詰められてきます。


内容や表記に関して「やりとり」をしているとき
表面上は、ある程度の冷静さを保ってはいるものの
内心では大声をはりあげて
精神面では殴り合いの大ゲンカになります。


大人どうしの大ゲンカである以上
絶対的な信頼関係がなければ恐くてできません。


よりよい作品にしたいという
目的が一致しているからこそできることです。


私の出版裏話をします。


最近はやりの出版セミナーでは
企画書の書き方を徹底的に学ばされるようです。


これは私だけなのかもしれませんが
私は一度もまともな企画書を書いたことがありません。

(研修やコンサルの仕事でも同じですが……)


ドラマ「重版出来」だと
漫画家さんは「ネーム」というものを
編集者に提出します。


漫画で「ネーム」とは
ビジネス書だと「ラフ案」に該当します。

大まかな内容をまとめたものです。


私の場合、口頭で伝える場合もありますが
A4で一枚程度の、ものすごく簡単なものです。


「重版出来」でも、そうでしたが
後は担当編集者様が企画書にして
それを社内の編集会議にかけて
決裁をもらうのが流れです。


そういった意味でも
出版は
編集者様との相性とタイミング。


出版が決まるときは、たいていアッサリと決まります。

ただ、そからは怒濤の作業。
信じられないことに、
すべてが口約束で契約書の類いもありません。


1作目は壮大なドッキリに巻き込まれているような気がして
実際に書店に並んだ自分の本を見るまでは信じられませんでした。


今、10年前と全く同じ状況です。
最終段階の最も苦しい頑張り時です。


唯一の違いと言えば
当時の私は38歳でしたが、今の私は48歳です。
これは哀しい現実です。