先日、4月7日(月)、新刊に関して
山梨日日新聞様の取材を受けてまいりました。
その記事が、本日の朝刊に掲載されました。
きちんと説明、信頼構築を
新年度、異動や昇進などに伴い、
新たなメンバーで仕事に取り組んでいる企業も多いはず。
それぞれが能力を最大限発揮し、相乗効果が期待できる職場にしたい。
そのために求められることは?
10年以上、全国で企業研修を行っている
SYPシステムのビジネスコーチ内田和俊さんにアドバイスしてもらった。
内田さんは、管理職に求められるのは
「部下とコミュニケーションを取り、信頼を積み重ねること。
仕事の背景や期待する役割、今後の見通しを説明することも必要」と強調。
「時には若手と同じ目線で、話をすることも大切」とアドバイスする。
忘れず対応
コミュニケーションの第一歩は声かけ。自ら動くことが必要という。
「まずは挨拶から。注意点は否定的な言葉を避けること。
『同期の飲み会ではもっと元気らしいじゃないか』などと言われたら、
部下は上司と話そうという気持ちがなくなる」
部下から話しかけられたが時間がなく保留した場合は「忘れず、しっかり対応する。
時間がかかる場合は『〇〇が終わったら話を聞くから』と伝えておくことも大切」
こうした数秒で済む会話がないことも信頼関係が崩れる要因となる。
けんかなど分かりやすい原因ではなく、日頃から不信の積み重ねがあった場合、
「関係を改善するのは難しい。協力して仕事をすることが難しくなる」
本音は違う
言葉と本音が違うことにも注意が必要。
部下が「分かりました」と答えても、表情や声のトーンから本当に「分かっている」かを判断。
理解していなければ答えられない質問をして確認するなどしないと、ミスにつながる危険がある。
近年は仕事を任された際などに表情や態度であからさまに不満を表したり、
「なぜ必要なのか」と言い返す若手社員も増えているという。
この際、「上司に言われたことは黙ってやれ」と押しつけるのは禁物だ。
なぜこの仕事が必要で、なぜ任せるのか、
また、今後の見通しもしっかり説明することが大切。
「納得してくれれば、仕事に取り組む姿勢が変わり、いい仕事につながる。
百パーセントは難しいが、少しでも理解してもらうこと。
『言わなくても分かるだろう』という勝手な期待はせず説明してほしい」
管理職になったばかりの人は遠慮がちになるかもしれないが、
「最初は高い要求をしてもいい。その後、部下が上司に抱いたイメージを裏切ること。
厳しくて嫌な課長だが、実は優しい、頼りがいがある、と感じてもらえれば信頼につながる」
6月までの3ヶ月間が重要という。
若手も飲み会参加を / メール報告は非常識
「いい仕事」には若手社員の力も欠かせない。
内田さんは上司とコミュニケーションを取ることに加え、
早めの「ほうれんそう(報告、相談、連絡)」を呼びかけている。
内田さんによると、最近は上司との飲み会を嫌う若手社員も増えているが、
「仕事以外の話もでき、親睦を深められる。仕事のやりやすさも変わってくる」と参加を勧める。
一方で上司には時間を区切ったり、2次会には誘わないなどの約束を守り、
参加しやすい状況をつくることが求められるという。
ミスなどの悪い状況を報告するのは誰でも嫌なものだが、
「若手の失敗は想定内。早く報告をしてもらえれば、いくらでも対処できる。
報告が遅くなることが一番の問題」
報告をメールで済まそうとする若手社員も多いというが
「非常識。直接、話をすることが何よりも大事」と強調する。
新入社員には、「今は試されている時期、と考えることが大切」と呼びかける。
上司や先輩はこの時期、意図的か無意識かは別にして、
きつい要求をすることがある、と指摘。
「期待の裏返しととらえてほしい」と話している。