一昨日、3月14日(金)発売
日刊ゲンダイの「サラリーマン特集」に
私のインタビュー記事が掲載されました。
嫌われ者の代名詞のようだが
ポエム上司でもいいじゃないか!
最近、日本社会全体がポエム化していると盛んにいわれる。
ここでいう「ポエム」とは、相田みつをの詩とはちょっと違って、
「感動はここにある」「つながろう」「思いを伝えたい」
などのようにフワフワと中途半端で、
内容があるのかないのか分からない言葉のこと。
情熱だけで動く自己陶酔型管理職は、
「ポエム上司」だなんて揶揄されている。
指示内容が不明な雰囲気ワード続出の上司は、
「ポエマー」などと呼ばれ、最も嫌われるという。
ところが、人材育成コンサルタントの内田和俊氏は
「会社組織では、ポエムは使いようですよ」とこう続ける。
「若手社員すべてがポエム言葉に対する拒絶反応を
もっているかというと、そうとは限りません。
逆に、ポエムには社内の人間関係を円滑にする側面も
あるのです。ポエムを使えば動いてくれる若手もいますから」
残業続きで休みが欲しい社員に
「頑張りが足りない」と間違ったポエムで否定するのは、
もちろんNG。これはブラック企業のやり方だ。
「イノベーティブな発想がなきゃチェンジできないだろ」
などのカタカナ語乱用もアウト。
では、どんな時に使えば効果的なのか。
「例えば、長引いたクレーム処理で疲弊している
若手社員には、ねぎらいの言葉として
〈これでお客様とつながれたね〉と声をかけてあげる。
仕事に対するモチベーションが復活しますし、
上司への忠誠心も強くなると思います。
〈仕事は楽しんでやれ〉だって、
何も中身がないような言葉ですが、
社員同士の競争意識が過剰になりすぎるのを
防ぐ効果があります」(前述の内田氏)
そもそも20代から30代前半の若手社員は、
上の世代に比べ、テレビドラマのセリフや
CMのキャッチコピー、歌詞などで
「ポエム」に親しんできた。
もともとストレス耐性が低いだけに、
ポエムは激務に"良薬"たり得るというわけだ。
「ポエムで組織が順調に回って業績まで上向けば、
それに越したことはないでしょう。
もちろん、すべての若手社員に通用するわけではなく、
論理的に説明するほうがベターな場合もあります。
管理職は、硬軟使い分けて部下を動かせるのが理想ですが、
"軟"にはポエムが使えると思います」(前述の内田氏)
ポエムを避けたがために離職率が上がったのでは、
それこそ本末転倒だ。