昨日の山梨日日新聞に、コミュニケーションに関する
興味深い記事が載っていたのでご紹介します。
若い男性を中心に「巣ごもり族」が増えている。
長引く経済不況が根底にあるようだが、食事もレジャーも家の中で済ませてしまう。
こうした若者の“増殖”が、ここ数年の消費動向に大きな変化を与えている。
昨年の国内の新車販売台数は31年ぶりに500万台を割り込んだ。
都内の知人男性は「駐車場代が高い。地下鉄など公共交通が
充実しているから、(車は)必要ない」と話す。
「欲しがらない若者たち」(山岡拓著)によると
「車は、乗り手の価値を保証する“看板”やステータスでなくなっている」と指摘。
現代の若者にとって「はやりの車で彼女とドライブ」は魅力的な行為ではないようだ。
40代のバブル世代は、かつてテニス、スキー、サーフィンなどに夢中になったが、
最近の若者の間ではパソコンやテレビゲームを楽しむインドア派が増えている。
アフターファイブについても若者の「飲み会離れ」が目立ち、
同著はサラリーマン社会における通過儀礼の消失と位置づける。
アウトドアなレジャーや飲み会に共通するのは、
多かれ少なかれ他人とのコミュニケーションが求められること。
経済的理由よりも、人とのかかわりを「うざい」と感じているから敬遠しているとしたら…。
多くの企業では、入社して数年で人間関係に悩み辞めていく若手社員が少なくない。
人や社会との交流を「欲しがらない」若者が増えていることと無関係でないかもしれない。
(2010年2月10日 山梨日日新聞「風林火山」より)