食事室でおしゃべりをした次の日、姐さんがペンとメモを手に

「ちょっといい?」

と私のベッドまでやって来た。


「奥さん(私のこと)が、ご主人の介護されてたから、相談したいんよ」


え?😳


夫が長い闘病の末亡くなった話をチラッとしたが、自分で介護してたわけじゃない。両親も姑もごく短期間車での送迎や付き添いをしただけで、私は正直誰の介護もした事がない。


「あ、はい‥」(内心焦る)


メモにはご自宅の間取り図が書いてあった。姐さんの相談とは、よく使う部屋に介護ベッドを置くつもりだが、どこにどう置けば生活しやすいと思う?というものだった。


二人でメモを見ながらアレやコレやと話をして、なんとか結論を出した。


「さて、これを息子に話さんといかん。主人は私の話なんか聞かんから、何でも息子に言うてもらうんよ。勝手に物動かしたら怒鳴られるしねえ」


なんだとっ⁉️ ああ、腹立つ。

浮気男がエラそうに😡


姐さんが気の毒過ぎて涙が出てきた。


「うちの父親もワガママでしたけど、父が亡くなった後7年間だけですが母は自由に幸せに暮らしたんですよ。だから◯◯さん、絶対旦那さんより長生きしましょう。頑張りましょう」


「泣かせてしもたね。ありがとう」

笑い泣きしながら姐さんはペコリと頭を下げた。