私は昔から、当たり障りのない世間話をするのがとても苦手だった。

例えば、タクシー運転手さんと雑談するのは極力避けたい。黙って運転する人が好きだ。


そんなに親しくない人に自分から話しかけるなんて事は絶対しない。


でも同室の楽しい姐さんが、一人息子さんの愚痴を言って嘆いているのを聞いて、思い切って話しかけてみた。私としては画期的‼️


(そうそう!男の子ってこんな時役に立たない。女の子になら頼み事もしやすいのに)

と、勝手に男の子供しかいない同じ境遇の人と決めて、愚痴を聞くくらいなら私にも出来るかなと思ったのだ。


広い食事室のテーブルに一人で座っていた姐さんに声をかけて、私が向かい側の椅子に座ると、彼女は嬉しそうに笑った。


姐さんの話を要約すると

お見合い結婚した旦那さんは漁師で口数が少なく、頭は固く、ものすごい男尊女卑思想の持ち主で、跡を継いだ息子さんも同じく自分勝手な性格である。娘には迷惑をかけたくないから、めったに連絡はしない。


私は

「えーーっ‼️」と驚いた。

「娘さんは病気の事をご存知ないんですか?」


娘さんは東京の医大を出て(い、医大ガーン⁉️)、医師と結婚して忙しい毎日を送っている。娘には幸せでいてほしいから、心配するような話はしない、との事。


あらら、同じ境遇なんかじゃなかったわ‥。



またかき氷食べた あのおしゃれなお店より美味