しゃくれ狼さんが亡くなりました。

「象の背中」を見たあと、家で携帯を見たら、友達の女の子からメール。

「しゃくれさんのこと聞いた?」

嫌な予感がしました。

「知らん。」とメールを返して、返事を待ちました。

最悪の知らせでした。

なんだよ、そのタイミング。

しゃくれ狼さんとは、彼が主催するイベントで、俺に漫談をさせてくれた人です。

俺の、初めての他人の前での舞台、初めての漫談でした。

友達から紹介してもらい、初対面の俺をなんの審査もなくイベントに出してくれました。

ネタの前の「お前、すべんなよ!」という言葉が頼もしかった。
ネタ終わりの「面白かったよ。」という言葉が嬉しかった。

その後も、何回も誘ってくれました。金がなくて出れない俺に、「また次回!」と言ってくれました。

「翔太」じゃ普通だと、俺に「エブリデイ翔太」という芸名を勝手につけてくれました。

あんなに粋で面白くてバカで頼もしい人は他にはいない。

もっとあの人にネタを見てもらいたかった。
漫談じゃなくて、コントも見てほしかった。


象は自分の死期を悟った時、群れから離れ、死に場所を探す旅に出るそうです。

狼は、最後の最後まで大声で叫んで、デカイ体で踊って、長い指でベースを弾いて、しゃくれたアゴでマシンガンみたいに喋っていたのでしょう。

いや、きっと今も周りを巻き込んで騒いでいると思います。

最後はしゃくれさんのセリフをお借りして。

ロケン♪