第95期棋聖戦5番勝負/第2局「天才の趣向にも動じず、藤井棋聖が連勝で防衛に王手」
5連覇を目指す藤井聡太棋聖に
実に15年ぶりにタイトル戦の舞台に姿を現した
関西将棋界が誇る天才・山崎隆之八段が挑戦する
第95期棋聖戦5番勝負。
開幕戦を藤井棋聖が制して迎えた注目の第2局が
本日、新潟県新潟市「高志の宿 高島屋」にて開幕。。
第2局の先手は藤井棋聖。
その初手は飛車先を突く▲2六歩から。。
対します、山崎八段は2手目に角道を開く
△3四歩と返し、対局はスタート。。
14手目△2二飛。
上図での持ち駒
▲藤井棋聖: なし
△山崎八段: なし
続く3手目に、藤井棋聖も角道を開いたのをみて
山崎八段はすかさず自らの角道を止めると(4手目△4四歩)
9筋の端歩の打診を入れた後、上図で飛車を2筋へと振り
趣向の「向かい飛車」投入、戦型は「対抗形」となりました。。
38手目△4五桂。
上図での持ち駒
▲藤井棋聖: なし
△山崎八段: なし
戦型が決まった後も、山崎流で進行。。
玉の囲いを決めずに現代調の「雁木」模様に構えると
上図の局面で、桂馬を高らかに戦場へと跳躍させ
後手から先に仕掛けを開始します。。
61手目▲5六金。
上図での持ち駒
▲藤井棋聖: 角、桂、歩
△山崎八段: 歩2
いかにも山崎八段らしい柔軟で大胆な仕掛けにも
藤井棋聖は動じることなく。、角交換を挟みながらあくまで自然に
まずは玉の囲いを完成させると、後手が拠点に据えた角めがけて
強く金をぶつけて後手から攻めを呼び込みます。。
この手に、山崎八段は角交換で応じ
こちらも一歩も引かずに終盤戦の幕を開きますが。。
75手目▲6三歩成。
上図での持ち駒
▲藤井棋聖: 角2、桂
△山崎八段: 歩2
攻め合いの終盤戦
玉形の堅さで優る藤井棋聖は小駒で後手陣へと迫り
抜け目なく鮮やかに、形勢の針を引き寄せました。。
【 投了図・111手目▲4四金打 】
投了図での持ち駒
▲藤井棋聖: 桂2、歩
△山崎八段: 金、銀、歩4
山崎八段は最後まで攻守に粘りをみせますが
藤井棋聖の厳しい寄せを振り払うことはかなわず。。
上図でついに力尽き、無念の投了を告げました。。
終局時刻は午後6時39分。
天才の趣向にも全く動じず盤石の勝利を飾った
藤井棋聖が開幕2連勝で防衛に王手をかけました。。