逆転からの大逆転。。第74回NHK杯/1回戦「伊藤七段痛恨の失着、梶浦七段が2回戦へ」
【 投了図・116手目△8五桂 】
投了図での持ち駒
▲伊藤七段: 飛、歩5
△梶浦七段: 角、金3、銀2、香、歩2
昨日放送されました
日曜午前のお楽しみ第74回NHK杯将棋トーナメント
注目の「伊藤匠七段-梶浦宏孝七段」の1回戦は
上図116手までで、後手・梶浦七段が勝利。。
55手目▲6五桂。
上図での持ち駒
▲伊藤七段: 角、桂、歩3
△梶浦七段: 角、銀
戦型は「角換わり相腰掛銀」
トントン拍子で歩を突き捨てた梶浦七段が、上図の局面で
桂馬を戦場へと跳ね上げ、後手から仕掛けを開始します。。
ここで手番の伊藤七段は躊躇なく
銀でこの桂馬を食いちぎると、次の△同銀をみて
6筋の歩を成り込み、素早く反撃に転じました。。
76手目△7七金。
上図での持ち駒
▲伊藤七段: 角2、桂、香、歩3
△梶浦七段: 金、歩
梶浦七段も一歩も引かずに攻勢を強め
攻め合いでの開戦となると、飛車を拠点に攻め込んだ
後手が一気呵成に先手陣へと踏み込み、形勢を引き寄せ
終盤戦へ突入しますが。。
89手目▲5二金。
上図での持ち駒
▲伊藤七段: 角2、香、歩3
△梶浦七段: 金2、銀2、桂2、歩2
伊藤七段も底力をみせ、後手の寄せを凌ぐと
鋭く反撃に転じ、切れ味鋭く敵将を追い込みます。。
が、しかし。。
上図の5二金が伊藤七段痛恨の悪手に。。
直接迫るよりも▲6三角などの方が勝ったとのこと。。
この一手を境ににして
後手から先手へと傾いた形勢の針は、再び
そして大きく後手へと傾きました。。
【 投了図・116手目△8五桂 】
投了図での持ち駒
▲伊藤七段: 飛、歩5
△梶浦七段: 角、金3、銀2、香、歩2
伊藤七段はそれでも最善を尽くして後手玉へ迫りますが
梶浦七段は先手の猛攻をかいくぐり玉の安全を確保すると
反転速攻の寄せに入った上図の局面をみて、伊藤七段は
万策尽き果て、無念の投了を告げました。。
形勢が二転・三転する大激戦を逆転で制した
梶浦七段が2回戦進出を決めました。。