圧倒的な快進撃。。第37期竜王戦1組/決勝「切れ味最高、山崎八段充実の優勝」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

圧倒的な快進撃。。第37期竜王戦1組/決勝「切れ味最高、山崎八段充実の優勝」

第36期竜王戦中継サイト

第37期ランキング戦トーナメント表

 

【 投了図・113手目▲4四金 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲山崎八段: 飛、金

△佐藤九段: 飛、金、桂2、香、歩4

 

「冬の本場所」竜王戦の本戦入りをかけて

各クラスで大詰めを迎える第37期竜王戦ランキング戦。。

一昨日の水曜日(22日)には最高クラス・1組で注目の決勝

「佐藤康光九段-山崎隆之八段」が行われました。。

 

結果は、上図113手までで先手・山崎八段が勝利。

すでに棋聖戦の緒戦者に名乗りを上げた絶好調の天才は

勢いそのままに、「羽生世代」のレジェンドとの競り合いを制し

堂々の優勝で最高シード権を獲得しました。。

 

 

 

38手目△8八角成。

 

上図での持ち駒

 

▲山崎八段: なし

△佐藤九段:: 角、歩2

 

佐藤九段が山崎八段を受けて立つ形で

戦型は現代将棋の華である「相掛かり」に決定。。

 

互いに飛車先で歩を交換した後

後手から積極的に駒を前に出す佐藤九段に対して

山崎八段が戦場で突っ張る後手の角頭に歩を突き立てると

佐藤九段は躊躇なく角交換を敢行し、模様を動かします。。

 

 

 

58手目△4五桂。

 

上図での持ち駒

 

▲山崎八段: 角、歩2

△佐藤九段:: 角、歩3

 

角交換成立直後、佐藤九段は1筋から追撃。。

先手の飛車を端に追いやると、自らの飛車を4筋へと振り

スムーズに拠点を築き、力強く仕掛けを開始します。。

このあたりは後手の作戦通りに思われましたが。。

 

 

 

95手目▲5二歩。

 

上図での持ち駒

 

▲山崎八段: 香、歩

△佐藤九段: 桂、歩2

 

しかし、目が冴え手が伸びる山崎八段はハツラツと。。

攻守に急所を捉える指し回しで後手から主導権を奪い返し

形勢の針を気持ちよくひきつけ、終盤戦の幕を開きます。。

 

【 投了図・113手目▲4四金 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲山崎八段: 飛、金

△佐藤九段: 飛、金、桂2、香、歩4

 

最後は読み切りの山崎八段がきっちりと

後手玉を仕留め上げた、上図の局面をみて

佐藤九段は為す術なく、無念の投了を告げました。。

 

これで今期開幕から負けなしの7連勝。。

かつての気ままな天才は喉越しすっきりとAI流をグイっと飲み込み

新たな進化を続けながら、6月開幕の棋聖戦へと突き進みます。。