第37期竜王戦1組・5位決定戦/決勝「破竹の再出発、斎藤八段が本戦進出」 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

第37期竜王戦1組・5位決定戦/決勝「破竹の再出発、斎藤八段が本戦進出」

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第37期ランキング戦トーナメント表

 

【 投了図・83手目▲7七玉 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲斎藤八段: 金、桂、歩3

△丸山九段: 銀、歩2

 

第37期竜王戦は本戦入りを懸けた戦いが大詰め。。

藤井聡太名人が圧巻の3連勝で名人防衛に王手を掛けた昨日は

最高峰・1組で、注目の顔合わせが実現した5位決定戦/決勝

「丸山忠久九段-斎藤慎太郎八段」が行われました。

 

結果は、上図83手までで先手・斎藤八段が勝利。

強豪を見事下し、本戦トーナメント入りを決めました。。

 

 

 

25手目▲3五歩。

 

上図での持ち駒

 

▲斎藤八段: 角

△丸山九段: 角

 

戦型は後手から手損のない正調の「角換わり」から。

先手は「早繰り銀」に、後手は「腰掛銀」にそれぞれ形を決めると

上図の局面で、斎藤八段は3筋から仕掛けを開始しました。。

 

 

 

58手目△6五飛。

 

上図での持ち駒

 

▲斎藤八段: 角、桂、歩4

△丸山九段: 角、銀、歩

 

天王山・5筋の位に拠点の銀を貼り付け

テキパキと模様を動かす斎藤八段に対して

丸山九段は9筋の端歩を突き捨ててから

飛車を起点に反撃に転じますが。。

 

【 投了図・83手目▲7七玉 】

 

 

投了図での持ち駒

 

▲斎藤八段: 金、桂、歩3

△丸山九段: 銀、歩2

 

後手の反撃の全ては想定の範囲内とばかりに

斎藤八段は事前研究もばっちりと悠々と受け止めてから

機を見て一気に後手陣を切り崩し、さすがも丸山九段も最後は

形作りが精一杯、上図の局面で無念の投了を告げました。。

 

無念のA級陥落から出直しを図る

斎藤八段はこれで今期開幕から負けなしの3連勝。。

確かな実力を遺憾なく見せつけながら、まずは竜王戦で

本戦入りを果たし、黙々と結果を積み上げます。。

 

一方、前期の銀河戦で藤井名人を下し見事優勝。

あらためて存在感を示し、期待と注目の追い風を受けながら

意気揚々と新年度を迎えた丸山九段は3連敗(1勝)と元気なし。。

注目の両者の対戦は、勢いの差そのままに明暗を分けました。