将棋世界2024年5月号(付録セット) [雑誌]
Amazon(アマゾン)

【 投了図・147手目▲6八玉 】
投了図での持ち駒
▲羽生九段: 銀、桂、歩2
△木村九段: 角、桂2、歩2
名人戦/第1局の決着をみた、昨日
第65期王位戦の挑戦者決定リーグ・白組の2回戦に
注目の羽生善治九段が登場。今期の開幕戦ともなる一戦を
東京・将棋会館にて、木村一基九段と戦いました。
結果は、上図147手までで先手・羽生九段が勝利。
中盤で主導権を握った木村九段に終盤でミスが生じると
羽生九段はチャンスを逃さず、逆転勝利を飾りました。。
36手目△5四銀。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 角
△木村九段: 角
戦型は定跡手順の進行から
両者得意の「角換わり相腰掛銀」に決定。。
65手目▲2四歩。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 角
△木村九段: 角
双方、駒組みが完成すると
陣形を維持しながらパスを繰り返す神経質な展開に。。
後手が左の桂馬を跳ねた上図の局面で、羽生九段は
ついに飛車先2筋から仕掛けを開始しますが。。
116手目△4七「と」金。
上図での持ち駒
▲羽生九段: なし
△木村九段: 銀、歩5
前に出た先手に捌きを許さず守備を固めながら
木村九段はじわじわと先手陣への侵攻を果たし
重めの攻防戦で主導権を握りました。。
が、しかし。。
132手目△4九飛。
上図での持ち駒
▲羽生九段: 歩
△木村九段: 桂、歩4
形勢をがっちり引き寄せた最終盤戦で
名手・木村九段にまさかの大悪手が発生。。
ギリギリの攻め合いにも敢えて受けには回らず敵陣へ
飛車を振り下ろした上図の一手が、痛恨の敗着に。。
【 投了図・147手目▲6八玉 】
投了図での持ち駒
▲羽生九段: 銀、桂、歩2
△木村九段: 角、桂2、歩2
直後に桂馬を敵陣へ飛び込ませた
羽生九段が一気に後手玉を受けなしに追い込み形勢逆転。。
木村九段は強引な寄せに出ますが形勢にはもはや響かず。。
上図で万策尽き果て、無念の投了を告げました。。
対戦表通りには行われない王位戦リーグで
羽生九段は貴重な3勝目(1敗)を上げ、残り1戦を残し
白組優勝争いの暫定トップに躍り出ました。。
一方、手痛い黒星を喫した
木村九段はリーグ戦初黒星で2勝1敗となりました。。