将棋世界2024年5月号(付録セット) [雑誌]
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【 投了図・102手目△4八「と」金 】
投了図での持ち駒
▲大橋七段: 角、銀3、桂
△佐々木七段: 金、桂、歩4
藤井聡太八冠への挑戦を目指す
第95期棋聖戦決勝トーナメントの2回戦を舞台に
「佐々木大地七段-大橋貴洸七段」の好カードが
昨日、総本山の東京・将棋会館にて実現。。
佐々木七段の前期成績は
57戦37勝20敗(.649)。順位戦はC級2組で6勝4敗。
惜しくも敗れたもの棋聖戦、王位戦に連続挑戦を果たし
将棋界の夏の主役のひとりとなりました。
対します、大橋七段の前期成績は
30戦16勝14敗(.533)。順位戦はB級2組で7勝5敗。
C級1組から2年連続昇級を果たして注目を集めた逸材は
初参戦の「鬼の棲みか」でも勝ち越し、存在感を示します。。
佐々木七段は現在28歳、大橋七段は31歳
打倒・藤井八冠を狙える指し盛りの実力派には、当然
将棋ファン、そして将棋界から大きな期待が集まります。。
ここまで公式戦で3度顔を合わせ
佐々木七段の2勝1敗で迎えた、昨日の対戦。。
勝てば準決勝進出が決まる正念場を制したのは
後手番の佐々木七段でした。。
上図102手までで見事勝利を飾り
シーズン開幕戦を幸先良く白星発進で決めました。
22手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲大橋七段: 歩2
△佐々木七段: 角、歩
戦型は変則的な出だしで「横歩取り」
戦場で突っ張る先手の飛車を追い払ってから(20手目△2三銀)
佐々木七段は角交換を敢行し、模様を動かします。。
84手目△3八歩成。
上図での持ち駒
▲大橋七段: なし
△佐々木七段: 銀、桂、歩4
ともに飛車・角を大駒を拠点に据えて中央でにらみ合う
緊張感いっぱいのねじり合いが続きますが、上図の局面で
佐々木七段は見切りよく、角を見捨てて敵陣へと踏み込み
自ら終盤戦の幕を開き、勝負の出ました。。
すると。。
【 投了図・102手目△4八「と」金 】
投了図での持ち駒
▲大橋七段: 角、銀3、桂
△佐々木七段: 金、桂、歩4
そのまま一気に寄せに入った佐々木七段の前に
大橋七段は為す術なく、上図で無念の投了を告げました。。