将棋世界 2024年4月号
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【 投了図・68手目△4六歩 】
投了図での持ち駒
▲渡辺九段: 金、歩3
△羽生九段: 飛、角、桂2
将棋界では藤井聡太王位への挑戦権を獲得を目指す
お~いお茶杯第65期王位戦挑戦者決定リーグが進行中。。
昨日は「羽生善治九段-渡辺明九段」の黄金カードが
白組の4回戦として実現しました。。
結果は、上図68手までで後手番の羽生九段が勝利。
両者の対戦では珍しい短手数でのあっけない決着となりました。
30手目△8八角成。
上図での持ち駒
▲渡辺九段: 歩2
△羽生九段: 角、歩2
戦型は定跡手順の進行で「横歩取り」に決定。
▲6八玉型の先手に対して「中住まい」に構えた羽生九段は
上図で角交換を敢行し、まずは大駒を捌くと。。
40手目△3七桂成。
上図での持ち駒
▲渡辺九段: 歩2
△羽生九段: 角、銀、歩
戦場に構えた飛車を2筋に合わせてから
軽快な連続跳躍で桂馬を敵陣へと飛び込ませ
一切の迷いなく、一気呵成にいざ開戦を告げました。。
【 投了図・68手目△4六歩 】
投了図での持ち駒
▲渡辺九段: 金、歩3
△羽生九段: 飛、角、桂2
先手番にも関わらず後手を踏んだ形となった
渡辺九段は何とか攻め合いに活路を求めますが、しかし
終盤戦も事前研究万全の羽生九段が主導権を握ったまま。。
最後は先手の銀の突き出しを(67手目▲3二銀)
あっさり手抜いた羽生九段が4筋の歩を突き出した
上図の局面をみて、渡辺九段は反撃の余地なしと
無念の投了を告げました。。
かつてはタイトル戦で歴史的名勝負を幾度も展開した
世代間闘争最大のライバルから完勝を飾った羽生九段は
リーグ戦成績を2勝1敗としました。
一方、精彩を欠く指し回しで完敗を喫した
渡辺九段はリーグ戦初黒星で同じく2勝1敗となりました。