将棋世界 2024年4月号
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【 投了図・54手目△9五角 】
投了図での持ち駒
▲佐藤九段: 角、歩2
△藤井九段: 飛、歩
今週は棋聖戦の本戦トーナメント/1回戦で賑わう将棋界。
昨日は「藤井猛九段-佐藤天彦九段」の好カードが実現しましたが
結果は、上図54手までの短手数で先手・佐藤九段が勝利。。
6手目△4二飛。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: なし
△藤井九段: なし
4手目に角道を止めた振り飛車党のカリスマ・藤井九段は
上図で飛車を4筋へと振り、伝家の宝刀「四間飛車」を投入。。
最近は振り飛車も意欲的に採用する佐藤九段ですが、本局では
居飛車に構え、戦型は期待通りの「対抗形」となりました。。
30手目△2四同飛。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: 歩
△藤井九段: 歩
互いに居玉を解除し、玉の囲いに目処をつけたところで
流れの中で飛車を2筋に合わせた藤井九段が歩交換の後
飛車を直接ぶつけて捌きを指向しました。。
佐藤九段は堂々と▲同飛と応じて、以下
△同角~▲2八飛~△2三歩~▲2二歩~△3三桂に
▲2一歩成~△2五飛~▲同飛~△同桂~▲2七飛~
△3七桂成~▲同桂をみて下図44手目△3九飛と進行。。
44手目△3九飛。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: 桂
△藤井九段: 歩
互いに2筋を拠点に据えて攻め合い
藤井九段は上図で先に敵陣へ飛車を振り下ろしますが。。
47手目▲8六桂。
上図での持ち駒
▲佐藤九段: なし
△藤井九段: 歩
形勢の針は常に先手有利を指し示し
それを自覚する佐藤九段は「と」金をジッと引いて
敵陣の右側を制圧してから、早くも決め手となった
桂馬を急所へ投入し、終盤戦の幕を開きます。。
【 投了図・54手目△9五角 】
投了図での持ち駒
▲佐藤九段: 角、歩2
△藤井九段: 飛、歩
あっという間に玉の逃げ場を奪われた
藤井九段は為す術なく、上図で無念の投了を告げました。。
王将戦の見せ場一つない大圧敗も記憶に新しい中で
振り飛車党最大のカリスマの大敗のショックはさすがに大きく。。
AI時代の今、振り飛車は存続の危機に瀕します。。